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■コロナとの闘い

2020-04-20 | ●山田語録

■■■■■■■■■コロナとの闘い■■■■■■■■■
巣籠りの効用
「武漢コロナ」による年寄りの巣籠りが続く。
何時まで続くのかも定かでない。連日の首相や知事の3蜜回避
コールを聞くと、外に出て他人と会うのもいささか疎まれる。

ビジネスマンは、テレワークとかでインタネットを介して仕事
が運ぶからまだしも、格別仕事を持たない年寄りは、平常以上
に家に滞留することを強制されるから 気分的に大変である。

運動や交流の場も減るし 孤立して生活のリズムを崩して鬱に
なる高齢者も多いと聞く。
しかも武漢コロナは、そんな年寄りを狙い打ちするという
さらにコロナが怖いのは、この病気の場合  亡くなるまでが非
常に短く、イタリアの例ではわずか8日。志村けんさんも10日
足らずで帰らぬ人となってしまった。

          
●だからどの家庭でも「お爺ちゃん、お願い、外に出ない
で」
となる。
まさに拘置所のような、と言っても過言ではないが、
隠遁生活を強制される。

長らく生き伸びてきたが、元気で家に閉じ込められる不自由さ
は、「拘置所暮ら」しとしか、適切な例えが浮かんでこない。

しかも目に見えない 0,1ミクロン以下という小さなウイールス
にいささかもスキを与えぬよう、四六時中 対座しなければなら
ないのである。

●ただマクロでみると、今回のコロナショックは、2008年に
起きたリーマンショックよりも 経済的な被害は大きいという。
確かに現況の世界情勢を見ると  既にヒトとモノの動きが止ま
り 重ねてカネの動きも止まりかけている。株価も下がり続け
ている。専門家に言わせると、経済大恐慌の予兆だという。

●「コロナとリーマンの比較
 (項目)   (新型コロナ)(リーマン)(備考)
「世界経済の損失」 5兆ドル  2兆ドル強  (GDP)
「時価総額の消失」   19兆ドル   17兆ドル
「財政出動の規模」   8兆ドル   5兆ドル

●だからどの国のトップも、コロナショックの山場を早く抜
け出し,ひと時も早く自国経済を再開させたいと焦っている。
だが今のところ、適切な治療薬やワクチンの創薬までには、
至っていない。だから感染リスクを抑えるためには、人々が
他人との接触を8割がた抑制するしか最善の方法はないという。

●人々が活動してこそ消費が生まれ、経済が活性化して 国々
が豊かになるが、
世界挙げて動くなという事になれば、世界は
手元に在るものを食い潰すまでで、経済は
急速に劣化し あげく
は滅びて朽ちるしかない。

        

目に見えない敵
●4月20日世界のコロナ感染者数は238万人、死者16万5千人。    
最近報道によると緊急事態宣言で 大都会
の街角から人が消え
という。
大きな飲食店は閉店を余儀なくされ 全国規模のコンビニ社長
は 目に見えない敵と今まで経験した事のない、いつ終わるか
も判らない戦いを、やり抜くしかないという。

科学史家の村上陽一郎国際基督教大学教授は、
宿主の感染者がすぐ亡くなるとウェルスは広がらない
しかし宿主が歩きまわる事が多い新型コロナは拡散しやすい。
戦略的にコロナは賢いウィルスだ」と解説する

そして「自然の謎や、わからない事と真摯に向き合い問い続
ける事によって良識は養われる」と日経コラムで語る。識見
だと思う。

●よくよく考えると籠城を強いられる私ども高齢者は、平和
で贅沢な毎日になれ染まっているせいか「根気」がなくなっ
ている事に気
ずく。
僅か1ヶ月ばかりの巣籠りにも耐えられないという
根気の欠如
は、情けないというか、まさに平和な暮らしへの感謝の念を
忘れた事への警鐘かもしれない。
人として、生きる事への感謝の念を決して忘れてはなるまい。
武漢コロナへ立ち向かうための巣籠り。考えを前向きに変える
事で、鬱になる事などあろうはずはない。


ここにきて、いろんな言葉にお目にかかる事になる。
・前例のない対応(世界安倍総理はじめ、首脳の冒頭の言葉)
・テレワーク (情報通信を活用する柔軟な働き方)
・パンデミック(世界的な大流行)
・三 密  (感染症阻止のため、密閉、密集、密接 を避ける事)
・ソーシアル・ディスタンシング(社会的距離)離れて歩く。
・クラスター  (小規模な感染者集団)感染阻止対策の重点
・ロックダウン (都市封鎖)

・オーバーシュート(感染爆発)
・ウイズコロナ (ウィルスと共に生きるコロナ共存の近未来社会像)

 
東南アジアとコロナ
●当初 中国武漢発のコロナウィールスは、欧州、韓国、インド、
日本、米国、次いで東南アジアへと進出して行った。
東南アジアASEAN諸国の対応は、極めて速かった。
観光国のタイは、中国からの観光客による国内感染を防ぐため
に3月26日に全土非常事態宣言を出し  全ての出入国を原則禁止
した。そして
全国の商業施設を全面閉鎖した。
民間の調査機関によると2020年の観光収入は 対前年比41000億
ドル(約1,3兆円)減り、実質国内総生産(GDP、60兆円)は
昨年の2,4%増の予測から、-4,8%になるという。

 
ASEAN諸国のコロナ感染者数
   (国名)       (感染者数)   (死者数)
・シンガポール  8014    11
・インドネシア  6760   590
・フィリピン   6459   428
・マレーシア   5425    89
タイ      2792    47 ●
・香港      1025     4
・台湾       422     0
・ベトナム     268     0

日本     11153   263  ●
(英国クルーズ船)   713    13

アジア開発銀行 (ADB)によると、東南アジア2020年の経済
成長率は前年比1%にとどまるという。
アジア通貨危機(1998年)に次ぐ低さになる。
IMF(国際通貨基金)も、日米欧と新興国経済が、コロナ不況に
陥る中、何時頃にどのような回復軌道にのるか注目している。
その回復軌道の視点は、
・「新型コロナの流行の動向」
・「感染封じ込めの効果
・「金融市場の反動」
・「人込みを避ける消費者行動の変化
などの総合判断になると指摘する。

■「アフターコロナ
2000年来の20年間に私どもは、次の大危機に遭遇した
・2008年 リーマンショック、
・2011年 東日本大地震、
・2020年 今回の新型コロナショック
20年間に3回の大きな危機に見舞われたが、先の2回はそれを
克服して、次なる景気回復と進歩に繋げてきた。

今回のコロナショックでは、当初専門家筋は、無策なら日本
国内で重傷者累計で85万人半数が亡くなると予測した

ほぼ3ヶ月経過したが、いまだ治療薬も見つからないまま「三密」
なる人海戦で、ここまで凌いできた。
途中経過は、欧米諸国に比べて結果的に健闘と言えるが、これ
から先が見えていない。

●去る20日の読売新聞の特別対談「新型コロナと人間社会の行方」
(宇野重視東大教授と大沢真幸京大教授)は、時節柄極めて有意義
な対談企画だった。その要旨をご紹介すると、--

  
  「宇野教授」
・もう以前の生活には戻らないと思う.
一定の緊張とリスクは,暫く続く
・日常と緊張時の区別が、曖昧になる。
コロナは、管理社会のさまざまな問題を顕在化させた
直近の未来は明るくないがポストコロナを良いものにすべく
  長期的視野で考えるべきだ
・世界的に協力の気運が高まる。
                    
                  「大沢教授」
もう元の世界には戻らない。そのような理解が必要である。
コロナ問題はウイルスではなく、国際機関、民主主義、社会
 シス
テム、自然環境、人の生き方など、全体で考えるべきだ

人類が危機と隣り合っている事を運命として受け入れない
 限り
変革はできない。

・危機をテコにして次の連帯を模索したい、
・会うことの質を大切に。

 

巣籠り生活も、さまざまな識者の知見に触れることによって
極めて有益だった。
私は生活者の一人として、
・バブル崩壊後も、
・神戸淡路大震災後
も、
リーマンショック後も、
・東日本第震災後も、
いずれの際にも、
その後の経済の動向ををつぶさに見てきた。

経済の専門家ではないが、今回のポストコロナの場合、 その
時代背景が、以前のいずれよりも大きく異なるように思う。
特にポストコロナは、5GやiOTなどによって従来になく高度
に成熟したデジタル社会に変容していくと思う。
まずは人類の英知による創薬が進み、これを機にしてより最新
のデジタル社会に裏打ちされたグローバル経済に取って変わる
ような予感がしてならない。

  

多事多患(孔子家語の言葉、事件多く多事多難)
最後になって気になる事がある。
いま世界は、新型コロナ一色に映るが、その隙をついて虎視
眈々と、覇権を狙う国がある。
改めてコロナ一後の極東、東アジア情勢と、覇権の推移を見て
みよう。

コロナ発症源の中国武漢では、既に新型コロナが発症、蔓延
しつつあったにも拘わらず、1月25日の春節には、約500万人
海外観光に飛び立ち、その結果新型ウィールスを、全世界に
ばら撒く失態を犯した。

結果イタリアはじめ欧州や米国では、無防備のまま病魔が蔓延
し続けている。

発症源の武漢は完全封鎖ロックダウンし、いち早くウィールス
駆除に成功、
かたや持ち込まれた多くの国々は、まだ収拾がまま
ならず、違和感が漂う。

●戦後の日本は、武力放棄をスローガンにして平和外交を進め
てきたが、
決して安心していいわけではない。
国民の中には、平和ボケが充満し、
韓国に竹島を毟り取られたり、
今もなお、尖閣には、連日執拗な中国船舶の
領海侵害が続くが、
多くの国民は、関心を持たない。
因みにコロナ渦中の1~3月、
尖閣接続水域を中国艦艇が不法航行した回数は、なんと289回
東シナ海領空を侵犯した中国軍機にスクランブルした回数152回
厚顔無恥な中国の行動には、腹立たしくもあきれるばかり。
加えて、東シナ海の島礁の制圧など、中国の覇権進出は目に余る

これら全てが、隙あらばと言う中国の覇権戦略の現実である。

 
●一方、東アジア海域の安全確保のために大きな役割を果たす
米国の極東艦隊は、巨艦空母群の乗員がコロナに侵され、いま
や全てが戦列を離脱、用を成さない。
そのような極東のパワーバランスの隙を狙って 中国がのさばり
出るという図式である。
隙あらば、直ちに虚をつくと言う「孫氏の兵法」は、全体主義
の中国でも、
脈脈と受け継がれているのである。


●その強国と直接対峙する日本は、戦争放棄を事由に直接防衛
を米国に頼る
事で、安全に生きのびてきたが、今回のような
コロナによる危機に直面すると、
脆くもその虚を突かれる危惧
がある。

困った事に日本の国民はその事に余りにも無関心だし、コロナ
危機を教訓にして
人心から変えていく事が必要だろう。そして
いつも危機感を持つ事が望ましい。

まずは、人心を変えないと政治も、憲法もなに事も変わらない。
アフターコロナは、改めて自国日本の安全を守る事から世界の
平和へ向けて、一歩踏み出す
ように期待したい。
これが卒寿老人の切なる願いでもある。

  

■「時代の変遷」資料
・「明治」は43年9ヶ月、
・「大正」は14年4ヶ月、
・「昭和」は62年、
・「平成」は30年3ヶ月、
・「令和」は、これから、
   
■「日本の世代区分」資料
1926年-1934年 昭和一桁

1935年-1964年 焼け跡世代
1945年-1949年 全共闘世代
1947年-1949年 団塊の世代
1950年-1953年 ポスト団塊の世代
1950年-1957年 しらけ世代
1955年-1964年 断層世代
1958年-1967年 新人類
1966年-1969年 バブル世代
1970年-1971年 ポストバブル世代(バブル崩壊世代)
1971年-1974年 団塊ジュニア(いちご世代)
1971年-1981年 氷河期世代(ロストジェネレーション)
1975年-1981年 ポスト団塊ジュニア
1980年-1988年 ミニマムライフ世代
1982年-1987年 プレッシャー世代
1986年-1996年 新人類ジュニア
1987年-2002年 ゆとり世代
2020年4月~    
   
■「長寿のあかし資料
●長寿には、強い生命力と言う意味がある。
後顧の憂いなきよう過ごせば、
必ず到達できる人生の領域である。

・60歳 1960年生まれ 還暦
・70歳 1950年生まれ 古希
・77歳 1943年生まれ 喜寿
・80歳 1940年生まれ 傘寿
・88歳 1932年生まれ 卒寿
・99歳 1921年生まれ 白寿
・100歳 1920年生まれ 上寿紀寿

    

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