1分で読める小さなお寺の法話集

子育て、人材育成に関する法話を実話と歴史から紐解いて書いております。

【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 今日は臨時法話を。日本航空123便が墜落した年から数えて、今日で39年に。犠牲者の方々に、ご冥福をお祈り申し上げます。

2023-08-12 06:17:36 | 法話
【 この法話は、令和4年の暮れに投稿させて頂いたものです。この話(四国巡礼中の幽霊話。夢の話ですよ)のリクエストが多かったので、まもなくお盆でもあり、投稿させていただきました。少し長いですので、長文が鬱陶しい人は、無視を】

時は、師走。歳徳神(正月様、先祖の集合霊)も帰って来られますから、供養はやはり大事かな、の話を 。偶には「坊主らしい話(?)も」という事で、この度は2つ程、拙僧の夢の中の話をば,させていただきましょうかね。昨今、経口妊娠中絶薬(薬で中絶させる薬)の話が、この国では物議を。拙僧のところにも、反対署名願いの話が。日本は現在、思案中の様子にて。

【夢の話 1】

読者女性が「数年前に、住職が投稿された水子の話をもう1度、聞かせてもらえませんか」と要望が。「あれは、夢の話ですよ」「わかっております。是非ともに」と。それでは、と。

「夢の中で、女性3人がお寺へ。理由を尋ねると『この度、こちらで私達、水子3人姉妹の供養をして頂けると。そのお礼にやってまいりました』と。対し、拙僧『水子って、言わっしゃるが、あなた達、30代に見えますよ』『はい。もし生まれていたら、この様な姿になっておりました』と。で、目が覚めた。住職という仕事をしているので、まあ、こんな夢も見るわな、と。が、次の日、初参拝の老女が供養願いにお寺へ。聞くと、供養は水子さんと。昨夜の夢の事があったので、まさかね、と思ったが、その老女に『水子は何人ですか』と尋ねると『3人です』『性別は、わかってたんですか』『3人とも、女の子でした』『性別がわかるギリギリまで、中絶するか、しないかを、迷われたんですね。何年前の話ですか』『35年前の事です』と。偶然とはいえ、これには、驚いた。供養後に老女が、中絶の理由を拙僧に。『経済的に已む無く。その悲しさから、今日まで考えない様に。が、昨今、どうしても気になって。実は、4人目の子供が男の子で、この子だけは、と。その子がこの度、結婚を。ところが、懐妊した喜びも束の間、お嫁さんに子宮癌が。もう、次の子は望めないと、医師から。私が3人もの命を、粗末にした報いですかね」と。対し、拙僧『それは、違うと思うよ。中絶死も、その子らの寿命ではないですかね。人には、それぞれ事情が。事情の塊が、人間にて。が、これよりは、時には、お子さん達(水子)の供養を、あなたの菩提寺で』と。拙僧の夢の話の事は、この老女にはしませんでした。拙僧の個人的な夢の話、ですのでね」と。

【追伸】

水子の夢の話が終わると、拙僧の夢話を要望されたこの読者女性が「人間は、恩を受けた事、失敗した事、を忘れた途端に、また、同じ罪(失敗)を繰り返す。今日は、お話を頂き、有り難うございました。これでまた、心新たに、自分を戒めながら、歩んでいく事が出来ます」と。

【夢の話 2】

別の読者が「先日の、住職の水子さんの夢の話を読みました。されば、以前、住職が投稿された『四国の幽霊の夢法話』も、もう1度、聞かせてくださいませんか。あの話、なんか、好きなんですよね」と。それでは、という事で、この度も一席。

「四国巡拝中、遍路宿で夜中、天井から物音が。その音先をじっと見ていると、天井から女性が『あのう』と顔を出してきた。もう1度言いますが、これは単なる拙僧の夢の中の話ですからね。対し、拙僧『そんなとこから、顔だけ出して物言わんと、降りてきて話をしなさいや。それに、なんなのよ、その恨めしそうな顔は』と言うと『こんな顔をしたら、同情してもらえるかな、と思って』『で、今日は、何の用なの』と尋ねると『私の供養を、して頂けないものかと』『いいよ』『えっ、即答じゃん。供養して頂けるんですか』『嘘付いて、どないすんねん』なる会話で、目が覚めた。ほんと、住職という仕事をしている、ならではの夢でっしゃろ。が、例え、夢とはいえ、この時は、四国巡拝中という事もあり、先祖供養というものを、改めて考えさせられましたね。が、これには、続きの話がありましてね。その1年後、また、夢の中にその女性が出て来て『私の事を覚えてますか。四国の、恨めし顔の幽霊です』と。『おう、おう、おう、おう、覚えてるよ。久しぶりやん。で、今度は、なに用よ』と尋ねると『実は、1人息子があまりに先祖を大事にしないので、私が誘導して、住職のツイッター法話を読ませ、住職のお寺に足を運ぶ様に仕向けますから、ご指導のほど、お願い出来ないものでしょうか』と。で、目が覚めた。当に『ザ、夢』でしょ。まるで、テレビドラマですばい。それよりも何よりも、夢って、続きを見るんですね。初めての体験だったから、面白かった。面白かったけど『そんな事があろうはずが』と心の中で。ところが『そのあろうはずが』が、数日後にあった。母親を亡くしたという息子が、家族を連れてお寺へ供養に。懺悔の内容を聞いていると『ほんとかよ、これ。夢まんまじゃん』と。まあ、しかし、偶然である事には違いない。この息子にも『今日はこのお寺で、君の先祖の供養をさせてもらいますが、今後は、自分の家の菩提寺で、供養をしてもらいなさい』と言って、帰しました」と読者に。

幽霊話が終わると、この夢の話を要望してきたこの読者が「この話、何度聞いても好きなんだ。あの世に逝ったら、先に旅立った祖父母や父母、親戚や知人、友人達に、会える様な気がして。死んだ後の世界にも、希望が持てるって、いいですよね」と。

【追伸】

さて、水子の供養ですが、1年に1度は「祟られたら嫌だから、水子の供養をしてくれ」と、命を粗末に扱ったを、反省していない若いカップルがお寺へ。対し、拙僧「自分達で命を奪っておきながら、今度は、化け物扱いかい。いい加減にせんかい。わが親を祟る様な子供など、どこにもおらん。祟られるから、じゃなく、申し訳ない、御免なさい、の心で供養をしなさいや」と。因みに、わが寺では、年に1度、1月に檀家さんが揃って、水子供養の法要を勤めます。何年かでも、この世に生存しておれば、誰や彼やが覚えていてくれて、供養をしてくれますが、こと、水子さんに限っては、その子の両親しか、その存在を知らない。その両親が供養してあげなければ、誰もこの子に心向けを。最も可哀そうなご精霊かな。「忘れちゃならんよ」という事から、毎年初めに、法要を。

最後に、今日は、日本航空123便が、1985年8月12日の19時少し前、群馬県の御巣鷹の尾根に墜落。乗客乗員524人の内、520人が死亡。墜落した年から数えて、もうあれから39年に。坂本九(大島九)さんは、人の代わりに乗って、絶命。さんまさんは、急遽用事が出来て乗らずに、九死に一生と。『人間は寿命』の一言で片付けるには、あまりに悲惨な出来事。拙僧もこの事故の1週間前、東京から大阪まで、日航の同型機で。墜落した123便の飛行機だったかどうかは、知らないが。
これは、2度とこういう事が起こらない為にも、絶対に忘れてはならない事故ですよね。多くの犠牲者の方々に、ご冥福をお祈り申し上げます。

次回の投稿法話は、8月15日になります。





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