JUNSKY blog 2015

私の時事評論等です
文化関係の記事は、
【観劇レビュー&旅行記】(ブックマークのTOP)
で書いています

毎週の水泳

2006-07-17 13:15:43 | 健康づくり
去年8月から続けている、毎週の水泳。
殆ど欠けることなく、毎週土曜か日曜に欠かさず泳いでいる。
これまで、出張などで欠けたのは2・3回だけ。
東京出張時は、ホテルの20mプールで、50回行ったり来たりしたこともある。

シーズンオフには、時間帯によって、殆どお客さんが居ないことも度々であった。
市民プールに2人だけ(私の他一人)だったこともあったし、数人だけという時はしょっちゅうであった。
さすがに、泳ぐ人が少ないと浄化装置も間に合うのか、25mプールの反対側の壁が水中で確認できたこともあった。(競技用50mプールでは当然の条件だろうが、市民プールの浄化装置は性能が悪い)

シーズンオフには採算割れだったプールにも、6月ごろからは利用者が増え、7月になると夏休み前であるが、小中学生が大挙して押し寄せ、このところ数十人が泳いでいる。
こうなると、一つのレーン内で泳ぐ人も多く、自分のゆっくりペースで泳げない。
速い人はもっと困った状況。
そうなると、しょっちゅう停止して間隔を見計らねばならず、1000m泳ぐのは大変。そして疲れる。

利用者が少なく、マイペースで泳げた時は1時間泳いでも疲れなかったが、先週は200mでもどっと疲れた。
その上、利用者が多いと浄化装置も追いつかず、白く濁り5m先も見えない状態。
こうなるとますます疲れる。

と言うことで、この2回は500mでやめた。
今度は県立プールに行ってみようと思う。
今年の正月に、ここしか開いていなくて行ったのだが、水が澄み切っていて反対側の壁がハッキリと見えたほどだったので・・・

このブログの最初のプールの話題は、1月28日付け

平和行進

2006-07-16 21:32:49 | 活動報告
写真は宗像市役所での
歓迎集会の様子。

 毎年恒例の原水爆禁止世界大会に向けての全国を通しての平和行進。
私は、つい3年前から参加し始めたので、今回3回目。
今年は、広島へ向かう東行きルート。
所属労働組合の仲間と区域を分担して「平和行進リレー旗」を手渡して行きます。

昨日から、福岡市 のルート。
昨日は、仲間の 大津留公彦 さんが、博多区役所から古賀市役所の丸一日の行程を担当。

今日は齋藤さんが午前の部、古賀市役所から東福間駅前まで、午後は私が東福間駅から岡垣町役場までをリレー。

明日は北九州の仲間が、黒崎までつなぐ予定。

「娘は橋から落ちた」 新供述

2006-07-14 18:24:31 | 事件・事故
写真は「大沢橋」
河北新報Web版より転載

「娘は橋から落ちた」 彩香さん水死で新供述 (河北新報) - goo ニュース

 当初秋田県警能代署が描いていた筋書きとは、展開が異なってきたようだ。
しかし、供述には不自然なところも少なくなく、長期の拘留に疲れ果てて、言われるままに鸚鵡返しにして居るのではないか、という疑問が残る。

asahi.com にも、少し詳しい記述があるが、どのメディアのニュースも警察発表を元にしたもののようで、内容は殆ど同じである。
それによると
【2人で(藤琴川にかかる)大沢橋の上にいるときに、過って落ちた」という趣旨の供述をしていることがわかった。「気が動転して助けは求めなかった」という意味の説明もしているという。

 県警捜査本部は、長女がいなくなったとされる4月9日午後5時すぎ、白の軽自動車がこの橋の上に停車し、女性と女児が欄干から川をのぞき込むようにしていたとの複数の目撃情報を得ている。

 同容疑者は自分の娘が目の前で川に転落したのに助けを求めなかったとするなど、通常では考えられない状況を話している。
同容疑者はこれまでも供述や説明を覆すことがたびたびあった。
捜査本部は、同容疑者が長女の死について何らかの事情を知っているとみられるものの、橋から過って落ちたとする説明を裏付けのないまま信用するのは難しく、さらに説明が変転していく可能性もあるとして、慎重に調べている。

 この橋は、同町の畠山容疑者の自宅から約2キロ南の藤琴川にかかる大沢橋。
県警が当初、長女が転落したとみていた同川の藤琴橋近くの河原から約3キロ下流にあり、二つの現場の間には堰(せき)が二つある。

 今月10日には、大沢橋付近から、長女の体格に近い人形を流すなどして実況見分を実施。欄干から約8メートル下の川に落ちた可能性もあるとして、長女の頭部の軽度の骨折など、遺体の状況と矛盾がないかについても調べている。】

今回は情報不足でもあり、論評は控えるので、コメントで補足していただきたい。

秋田小1児童殺害事件-30   【連載第1回目から読む】
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「金正日に感謝」麻生外相発言 赤旗(7/13)

2006-07-13 11:48:37 | 国際関係
赤旗(7/13) より引用

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【 「金正日に感謝」麻生外相発言 】
 麻生外相発言は、日本国内では九日付のスポーツ紙各紙が「『金正日総書記に感謝』 失言また 麻生外相やっちゃった」(スポーツ報知)、「麻生外相 『金正日総書記に感謝』」(スポーツニッポン)などの見出しで報道しました。

 「金正日総書記に感謝」との発言については「(外相は)すぐ冗談と否定も」としながらも「外相としてはあまりに軽率な“失言”に、専門家からは『言葉が独り歩きして、諸外国から批判されかねない』との声も噴出」(スポーツ報知)と指摘しました。

 麻生発言について全国紙は報道していません。

【韓国政界・メディアが批判】 クリック

 「金正日(朝鮮労働党総書記)に感謝しないといけないのかもしれない」――。麻生太郎外相の発言に対し、韓国の政界、メディアで批判が起こっています。麻生外相の発言は八日、広島市内の講演で飛び出したもの。「北朝鮮の核・ミサイル開発が日本の軍備増強の口実になっていることを、これほどあからさまに表したことはない」(東亜日報十一日付社説)といった指摘が相次いでいます。

 与党「開かれたウリ党」の崔宰誠議員は十一日のラジオ番組で、日本は一九九八年の北朝鮮のミサイル発射を軍拡に利用したと指摘、「いま日本は再びそういう方向に悪用している」と批判しました。

 中央日報十一日付は、「日本政府はミサイル発射を北東アジアで軍事・外交的影響力を拡大する絶好の機会にしている」とし、麻生発言は「日本の内心を出したもの」だと警戒感を示しています。

 国民日報十一日付社説は「朝鮮半島に破局をもたらす状況まで辞さず、軍事大国化を図ることが果たして正しいことなのか、国際社会の警戒心を強めるだけではないのか、日本は猛省すべきだ」と求めています。

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昨日書いた「敵基地攻撃」論に関する、7/13付け「赤旗・主張」
【危険な道への踏み込みやめよ】 も読んでみてください。

★(私の意見)
 これを言った張本人が、先日は「敵基地攻撃」を唱えていた人物である。
ミサイル発射は、自衛隊の一層の強化を期待している、この種の人士たちにとっては、「もっけの幸い」「千載一遇のチャンス」と言う訳だ。
 結局ミサイルの無通告発射は、北朝鮮の国際的立場をますます不安定なものにするだけではなく、米軍基地の移転強化に反対する地元の運動や、憲法9条改悪に反対する国民運動に否定的な影響を与え、軍拡論者を喜ばすだけのものであった。
 とんでもないことをしてくれたものである。
 一方では、アメリカの『ミサイル迎撃体制』なるものが使い物にならないこと。
日米安保条約が、何の支えにも、防御にもならないこと。
日本外交が世界から相手にされていないことを
国民の前に明らかにしたという側面はあった。

 私たちは、日米安保条約を第10条に規定された通告により、一方的に解消し、真の日米国民の友好連帯の条約に置き換えなければならない。
 そしてアジア諸国や世界各国との対等平等な国際関係を、“新たに”創り上げなければならない。

 そのための国民への情報提供の場としてインターネットやブログを、より一層活用し、ネットワークを広げてゆかなければならないと思います。
 みなさんのコメントやTBでネットワークと声が広がって行くことを期待します。

北朝鮮によるミサイル発射事件-5   【連載第1回目から読む】
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日本政府の無能外交が総スカン

2006-07-12 22:41:54 | 国際関係
 北朝鮮によるミサイル発射事件に対して、
日本政府はアメリカ政府の協力を得て、国連安全保障理事会での制裁決議を通そうと工作していた。

 しかし、一昨日は中国政府の北朝鮮説得工作を見守るということで、今日はアメリカも制裁決議に及び腰になるということで、結局日本の提案は、いわば『総スカン』を食ったことになる。
 中国政府の武大偉(ウー・ターウェイ)外務次官の訪朝は、日本の意向を受けて説得に行った訳ではなく、中朝の安全保障条約の50周年記念イベントへの参加であったことが、きのう明らかになったし、アメリカのヒル国務次官補の中国再訪問は、サミットまでの時間稼ぎではないかと言われている。

 結局、小泉のアメリカ追随外交が、国際政治の中では何の力ももっておらず、中国も朝鮮も、そしてアメリカさへも日本の存在など無視してしまうような状態に陥ってしまっているのである。

この辺のいきさつは、asahi.com 7月12日付けに詳しい。

 中・朝・ロシア・ヨーロッパ諸国は、「日本はアメリカの意のままに動いている属国だ」と思っているし、アメリカの方はと言えば「日本は要求すればなんでもハイハイと応じる意のままになる国」と考えているのである。
 誰からも交渉相手と認識してもらえない無能な国なのである。

 今夜のニュースステーションに、民主党の小沢代表が出演していたが、「日本はどこからも相手にされない。小泉首相は日米関係を緊密にすれば、全てうまく行くように行っているが、日米の緊密な関係というのは、日本政府がアメリカ政府に尻尾を振って擦り寄っているだけで、本当の信頼関係などないのではないか? 今回の国連安保理での制裁決議も階段を外されたような状態になっている」(大意)と言っていたが、結構本質を突いた発言であった。
 小沢氏の過去のイメージからすると、率先して「先制攻撃論」を唱えるかと思ったが、逆に「日本はもっと冷静になるべきだ」と、この考えに明確に反対していた。 
 私は、民主党支持でもないし、二大政党制が良いとも思わないし、民主党が政権をとっても大して変わりの無い政治になると考えているが、今夜の小沢代表の発言には一目置きたい。

話変わって、先日紹介した「Tanaka News」の最新版(7/11) の一節を信用する。

【 日本が提案する北朝鮮制裁や、先制攻撃といった強硬策は、問題を解決できず、逆に、北朝鮮に戦時体制を強めさせ、金正日政権を維持する効果がある。
北朝鮮は、もう何十年も戦時体制を続けており、金正日政権は、外国から攻撃されそうな状態が続く限り、軍内や党内からの異論を封じ込めることができ、国内政治的に安泰である。
 日本は、日米同盟の強化を願って、北朝鮮に対する強硬姿勢をとっているが、この日本の姿勢を利用してアメリカは、日本の願いとは逆に、中国中心のアジア諸国の自立した動きによって、朝鮮半島の問題を解決する新体制を作ろうとしている。
中国の外交努力が成功したら、その後の朝鮮半島は、中国と韓国、ロシア、北朝鮮という当事者間の話し合いで動いていくようになる。
アメリカは、東アジアおける国際体制の多極化を容認する度合いを強める。
日米同盟強化のための日本の強行策は、結果的に、日米同盟の空洞化を進めることになりかねない。
 アジア周辺諸国は、日本に対する批判的な姿勢を強め、日本抜きでアジアの問題を解決していく体制を作るようになる。 】 


北朝鮮によるミサイル発射事件-4   【連載第1回目から読む】
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「敵基地攻撃」能力についての論評 赤旗の場合

2006-07-11 23:30:27 | 国際関係
この問題では、表面的には冷静さを装う小泉首相に比べて、
外務大臣まで巻き込んだ事実上の「先制攻撃」論が、
政府側を中心に、ヒステリックに叫ばれている。

 額賀防衛庁長官は、軍の“統率者”という立場上、そうも言いたいのは解らぬではないが、そういつ立場だからこそ、発言には慎重であってもらいたい。
 外務大臣は本来軍部を抑えて外交交渉を優先すべきなのに、寧ろ先制攻撃に積極的である。
 政府の広報担当の安倍官房長官までが、先制攻撃に与しているとは嘆かわしい。

その上、民主党の枝野氏まで積極論を展開している。

 この政府・自民党の「先制攻撃」論に対して、赤旗の論調は以下のようであった。

『防衛長官ら“敵基地攻撃の能力必要”発言』  7月11日

【 外交的解決遠ざける
  北朝鮮の弾道ミサイル発射問題に関連し額賀福志郎防衛庁長官が、「敵基地攻撃」能力を日本が保有することを当然視する発言を行い、安倍晋三官房長官も「検討は必要」と述べました。重要閣僚から軍事的対応を可能にする発言が相次いだことは、日本政府自身が目指している問題の外交的な解決に逆行するものです。(榎本好孝)
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国際社会は解決に努力
 北朝鮮による弾道ミサイル発射は、事前通告を定めた国際法上のルールや、ミサイル発射凍結を確認した「日朝平壌宣言」(二〇〇二年九月)などの国際的な取り決めを無視し、北東アジアの平和と安定を脅かす、無法行為です。

 これに対して国際社会は、問題を外交的に解決するために懸命の努力をしている最中です。米国も「外交的に対処する」(ブッシュ大統領)と言明しています。

 日本政府も、経済制裁を含めた「厳しい措置をもって臨む」としつつ、北朝鮮が「日朝平壌宣言」に立ち返り、同国の核問題をめぐる六カ国協議に早期かつ無条件に復帰するよう強く求めています。これは、安倍官房長官自身の声明(五日)で明らかにした政府の公式の方針です。

 そういう時に、「敵基地攻撃」能力の保有という北朝鮮への軍事攻撃につながる議論を閣僚が公言することは、北朝鮮の無法行為をいっそう助長し、六カ国協議の早期再開や外交的解決を遠ざけることになります。

 額賀防衛庁長官は「敵基地攻撃」能力の保有の理由について「国民を守るため」と強調しています。

際限のない軍拡競争生む 
 しかし、額賀長官らが持ち出している「敵基地攻撃」能力の保有をめぐる議論は、「(日本が)被害を受けるまで何もしないわけにはいかない」(麻生太郎外相)と言明しているように、実際の被害はないのに、ミサイル発射への着手などを理由に「敵基地」に攻撃を加えるというものです。「自衛」を口実にした先制攻撃論です。

 それは、相手国の新たな軍事的対抗措置を引き出し、際限のない軍備拡張競争を生むものであり、アジア地域の緊張をますます高めることになります。

 実際、額賀長官は就任(昨年十月)前には、「敵基地攻撃」を可能にするため、米国がイラク戦争やアフガニスタン戦争で先制攻撃の第一撃に使った巡航ミサイルの導入まで検討課題だと繰り返し主張していました。

 もし先制的にミサイル発射基地を破壊すれば、本格的な武力紛争、戦争に発展する危険も十分に考えられます。それは日本の国民や国土を守るどころか、はかりしれない被害を生み出すことになりかねません。

 額賀長官らの発言は、これまでの小泉首相の言明にも反するものです。首相は「(相手国の)攻撃意図が分かった時に相手をたたく攻撃兵器を持ったらどうかという議論は承知しているが、政府としてそういう考えはない」と国会で明言しています。(〇三年三月二十八日、参院予算委)

 今、日本政府に必要なのは軍事的対応の議論ではなく、外交的解決に全力を挙げることです。】 (引用終わり)

 こう言ってはなんだが、私が前のブログで指摘したような、第2次世界大戦前夜の日中戦争の口火を切った「柳条湖事件」や「盧溝橋事件」等、軍拡・戦争政策への国民の誘導には触れていない点では、危機感が乏しいようにも思える。

なお、北朝鮮のミサイル発射に関する
志位委員長記者会見 (7/5)
「先制攻撃論」に関する
市田書記局長記者会見 (7/10)
 は、このリンクをクリック

北朝鮮によるミサイル発射事件-3   【連載第1回目から読む】
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【北朝鮮ミサイル危機で見えたもの】 田中 宇

2006-07-10 11:28:52 | 国際関係
私が購読しているメルマガに、田中 宇(たなか さかい)氏の
【田中宇の国際ニュース解説】 が、あるが
その7月7日付けの解説に注目したい。
表題は、【北朝鮮ミサイル危機で見えたもの】 といい、前回このブログで取り上げた、NHKも含むマスコミのヒステリックな論調に比較して、冷静な分析を行っている。

是非、上記リンクから全文をお読み頂きたいのだが、特に注目すべきところだけ抜書きすると(この抜書きも結構な量だが、原文はこの数倍の大論文)
【北朝鮮側(非公式に北朝鮮のスポークスマンをつとめる在日のキム・ミョンチョル朝米平和研究センター所長)が、7月7日に東京の外国特派員協会で行った記者会見で発表したところによると、発射したミサイルは全部で10発だった。ロシア政府も、発射は10発だった可能性があるという見方をしている。 】
★(私のコメント)10発だったということは、この記事を見て初めて知った。

【 長距離ミサイルは、日米との約束の範囲内だが、短距離ミサイルについては、制約がかかっていない。
北朝鮮は、毎年のように短距離ミサイルの発射実験をしており、今年3月にも発射実験を行ったが、アメリカも日本も、あまり問題にしてこなかった。
今回もアメリカ政府は、短距離ミサイルの発射は、北朝鮮による約束違反ではないと表明しており、問題にしているのは失敗したテポドンの発射に絞られている。
 7月5日のニューヨークタイムスの社説は、テポドンを含む今回のミサイル発射実験について「(他国に)直接の脅威を与えていないし、国際条約にも違反していない。
だから、アメリカやその他の国は、この発射実験によって、北朝鮮を軍事攻撃する正当性ができたと考えることはできない」と書いている。】

★日本のマスコミ論調は、スカッドは韓国向け、ノドンは日本向け、テポドンはアメリカ本土向け等と言う、素人的発想を“軍事評論家”にさせて、今回の実験があたかも日本攻撃の怖れの高い軍事脅威であり、迎撃体制を確立するべきだと吹聴しているが、むしろ米国の論調の方が冷静である位である。
 ここに、憲法を改訂し、軍備を公然と持てるようにし、『集団的自衛権』の名による外国での戦闘行為や、外国(北朝鮮)への“防衛的”先制攻撃(額賀防衛庁長官発言)を可能にしようとする勢力の影を見ない訳にはゆかない。

田中氏解説続き
【 北朝鮮がミサイル発射の芝居を本格的に始めたのは、北朝鮮がヒルを招待し、米側が断ってからのことである。
ミサイル発射の懸念が高まった6月21日、国連で北朝鮮の代表が、アメリカとの交渉を希望すると表明している。】

★ 米朝で公式の交渉をしないことは国際公約だろうが、水面下の交渉は継続されているようである。北朝鮮としては、公式招待を拒否されたことに対する威嚇の姿勢ということであろうか?

【 北朝鮮が発射したミサイルは、ロシアのウラジオストクに近い排他的経済水域(200カイリ水域)の中に墜ちたが、北朝鮮がこの方向にミサイルを発射したことにも意味がありそうだ。
ミサイルが発射されたとき、ウラジオストク港には、アメリカの太平洋艦隊の旗艦ブルーリッジが、親善訪問のために寄港し、停泊中だったからである。
 米軍の準機関紙「星条旗新聞」によると、ブルーリッジのウラジオストク入港は4年ぶりで、以前から予定されていた。
北朝鮮のミサイルが発射された7月5日朝(アメリカの時間では7月4日)は、アメリカ独立記念日ということで、1000人の乗組員たちはウラジオストクで観光したり、ロシア側との親善活動をしていた。】

★ ブルーリッジがウラジオストクに入港していたということも、不覚ながらこの解説記事で初めて知った。 

【 金正日が起こしたミサイル騒動が、期せずして暴露したアメリカの秘密は、ほかにもある。
それは「アメリカのミサイル防衛システムは使いものにならない」ということである。
 ミサイル防衛システムは、アメリカに向けて飛んできたミサイルに対し、アメリカ西海岸やアラスカから迎撃ミサイルを当てて空中で破壊する防衛システムで、1980年代から巨額の防衛費をかけて開発され、2004年から配備されていた。
(中略)
 迎撃ミサイル発射装置が正常に作動せず、発射ボタンを押しても発射しないケースが、04年と05年の実験時に相次いだ。
このため国防総省は、発射装置をメーカーに差し戻し、再設計させる予定になっている。
迎撃ミサイルは、命中しない以前に、発射できないのである。
 こんなお粗末な展開になっているのは、本来はあと20回ほどの実験を行ってから配備するはずだったのに、メーカーの軍事産業が、911後に軍事予算の急増が続いている間に前倒しで配備するよう米政府に圧力をかけ、ブッシュ政権は、実験不足のまま2002年に配備を決めてしまったからだった。】

★ ミサイル防衛システムが、撃破できる確率が極めて低いことは、前回述べたが、これを裏付ける資料とともに改めて解説されている。
 田中氏の原文には、裏づけとなる情報へのリンク(各国語)が、そこここに張られているので、関心のある方はクリックして元資料にもあたってみてください。

2006Jul10 JUNSKY

北朝鮮によるミサイル発射事件-2   【連載第1回目から読む】
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フィガロの離婚

2006-07-10 00:05:45 | 観劇レビュー
久々の観劇レビュー

モーツァルトのオペラ「フィガロの結婚」(ボーマルシェ作)の後日談として、20世紀のオーストリアの作家、エデン・フォン・ホルヴァート(1901-1938)という方が作った、モーツァルトのオペラとは全く別物の演劇。
私の短いコメント
【「フィガロの結婚」(ボーマルシェ)の後日談ということですが、革命で隣国?に亡命する伯爵夫妻と、その従者として逃げ道の案内をする、フィガロとスザンナの若夫婦を軸に、革命の大儀や、伯爵の功罪が織り込まれた展開。
しかし、何を伝えたいかイマイチ解りにくいストーリー。
題名通り、フィガロとスザンナは離婚するのだが、最後は何故かフィガロが革命派政府と交渉し(この裏取引の模様は劇中には出てこない)伯爵が元住んでいた居城の主になり、スザンナを呼び寄せてハッピーエンドという、ある意味革命を馬鹿にしたような話。

私の前の列(10列目)の中央付近に、池辺晋一郎さんが来ていた。
しかし、この演劇の音楽担当ではなかった。
音楽は、川崎 絵都夫という方。
池辺先生には、福岡で行われた歌声祭典でお世話になったので、会釈をすると、先生も会釈を返して頂いたが、こちらが誰かは解らなかっただろう。】

『フィガロの離婚』ホルヴァート34(1935)才の作品。
亡くなった1938年はナチスによって、オーストリアが併合された年。事故死。
『フィガロの離婚』なんでもわかるQ&A 参照

7月17日まで 『紀伊國屋サザンシアター』(新宿駅新南口)にて。

「地人会」 公演

主役のフィガロやその妻スザンナよりも、伯爵の方が目立っていた。
フィガロ:羽場 裕一、スザンナ:古村 比呂、アルマヴィーヴァ伯爵:立川 三貴、伯爵夫人:金沢 碧
演出:鵜山 仁

公式ホームページ より引用。
【演出者より
『フィガロの離婚』。何とも奇妙なタイトルの作品ですが、18世紀フランスの劇作家ボーマルシェの名作、モーツァルトのオペラとして有名な『フィガロの結婚』の「その後」の物語です。作者は二度の世界大戦の間に活躍したオーストリアの劇作家ホルヴァート。
伯爵家の召使夫婦であるフィガロ(羽場裕一)とその妻スザンナ(古村比呂)が「革命」の後、伯爵夫妻(立川三貴・金沢碧)とともに国外に亡命。そこで初めて伯爵に依存する生活から抜け出して、革命前には想像もしなかった現実生活の困難に直面することになります。時あたかも自由・平等・博愛の新時代、といえば聞こえはいいが、まかり間違えば心の潤いよりも鐘が大きな口をきく世の中。フィガロもスザンナも「自由」を手に入れたと思ったとたん、実は自分たちも、やはり古い社会の庇護の下にいたことに気づかされます。「革命」によって華々しくふたを開けた新しい時代の始まりは、実はフィガロ夫婦の受難の幕開けでもあったわけです。
「変革」とは、世界や時代の大変動、なんて大げさなものである以前に、むしろ人の心の小さな変化から始まって、それがやがて身近な人に伝わり、一人一人が、自分の足で一歩一歩を踏みしめ、傷つきながらヨチヨチと、やっとどうにか前に進んでいくものではないか、そんな作者のつぶやきがきこえてくるような気がします。
演出者 鵜山 仁】

なお、他の関連記事
毎日Webニュース
古村比呂が7年ぶり舞台


北朝鮮のミサイル発射問題

2006-07-09 11:35:15 | 国際関係
論評が遅くなりましたが、北朝鮮による
「ミサイル発射問題」に関し、一言。

 今朝(7/9)のNHK日曜討論やサンプロを見ていると、司会者やコメンテイターが、『ミサイル防衛体制』の早急な整備を要求している。
とりわけ、NHK討論で、司会者が「迎撃体制が急がれるのではないか」と麻生太郎外務大臣に求めるなど、報道機関の中立性などはどっかにおいて、防衛族の『太鼓持ち』をしている。

 昨日の読売新聞では、緊急世論調査の結果として、『迎撃体制強化』を支持する回答が6割を越している、ということを伝えていたようである。 もちろん母集団の数や設問の仕方によって、このような数字は大きく変わるものではあるし、読売新聞という極めて政府寄り(否、政府以上に右寄り?)新聞の調査であるから、やむをえない結果ではあろう。

 とはいえ、今回の北朝鮮による「ミサイル発射問題」は、拉致問題での一進一退にイライラする、日本国民の気持ちを、一気に『反・北朝鮮』 にしたことは確かである。
この「ミサイル発射」は、北朝鮮にとって、何の利益にも繋がらないばかりではなく、米軍基地移転・強化反対運動や、自衛隊の軍拡反対、などの運動を進める国民運動にとっても、重大な困難をもたらすものである。

 迎撃体制の整備には、莫大な(数百兆円?)費用がかかり、これを売り込む米国軍事産業や、これを国内で工事する三菱重工や石川島播磨など国内軍授産業には、ぼろ儲けの機会にはなるが、この費用を捻出するため、より一層の医療・福祉・教育などの予算が削られ、消費税UPに繋がることになることは確かである。

 その上、このミサイル迎撃システム(ABMでしたか?)の実験が、先般『成功した』という、米国からのニュースが1・2週間前に報道されたが、これは何度も(数百回?)実験して、ようやく初めて成功したものであり、撃墜できる確立は極めて小さく、「コスト・パフォーマンス」が極めて悪い(すなわち、掛かる金の割には効果がない)システムなのである。 
一部の報道では、「今回、初めて成功したようだが撃墜できる確立は極めて低い」と論評していた。
ところが、今日のNHK討論では、「技術革新が急速に進んでいるようだが…」と、司会者が『ミサイル防衛体制』の整備をダメ押しするなど、異常な誘導を行って、麻生外務大臣を喜ばせていた。

 報道機関も、北朝鮮ヒステリーに陥って、冷静な報道を忘れ、一気に軍拡の論調に変化してきた。
 「柳条湖事件」で、一気に中国侵略を後押しした戦前の新聞の「いつか来た道」を「歩み始めた」と言わなければならない。
 
 「憲法9条を守る」国民運動が、急速に且つ広範に広がりつつという状況に水を差し、「日本にも自前の防衛力が必要だ」という世論に急展開する可能性もある。

 今朝の、サンプロの複数のコメンテイターが、この世論誘導の尖兵を買って出ていたようである。

2006Jul09 JUNSKY

投稿者のコメントから紹介します。

2006-07-07 17:51:16 | 事件・事故
拘留理由開示請求などについて
“御常連さん”のコメントを紹介します。

田原 さんから (7/6)
【一応、「拘留を解いてくれ」とは言ったそうですが、殺人事件で“自白”している容疑者の場合、普通に考えてそんなことは頼んでも無駄なのでは、と思ってしまいまうのですが、違うのでしょうか?拘留に抗議するならまずは、容疑者は無実であるという訴えをするのが筋かと・・・素人考えですが。】

布引洋 さんから (7/6)
【秋田県藤里町のような元々弁護士が居なかった地域(田舎)では名前を売る必要が有りません。
弁護士が町へ来た時点で全町民が知っています。
こういった過疎の共同体では、共同体の秩序が最優先されます。
秩序を乱す事件の被告母親は共同体にとって最も忌み嫌われる存在です。
田舎では宣伝、広告は必要有りませんが、住民(共同体)の意向を無視して商売は出来ないのです。
あの二人の弁護士は其のことを良く知っているのでしょう。】

shoga さんから (7/6)
【この弁護士は、共同体というより、権力にこびている姿しか見えませんね。
共同体は、警察がおかしい、何かがおかしい、ということに気づいているのでしょう。
前にも言いましたが、**さんは共同体の一員です。
学級文集などに対する攻撃も、権力による脅迫そのものでしょう。
小さな町ですから、おかしいことはクチコミで広がります。たとえば、遺体遺棄の途中で、商店に顔を出すなど、殺人犯としては言語道断です。そんなことがあるのか、というような疑問から
その商店の女性の評判など、一気に不信感が広がっている可能性があります。
毎日新聞の地元通信員の方の文章を見ても、彼女が浮いた存在であったとは書いてありません。むしろ逆のことを伝えようとしているのではないか?】

kitsune さんから(7/6)
【被疑者の身柄は、結局、能代署に戻されていたようですね。未だに代用監獄での取調べが続いているのなら、まだまだ立件は困難な状態なのでしょう。明日で、一応拘置期限のようですが、また延長かしら・・・

あの弁護士がまた会見を開いたそうですね。彼らの異常な弁護活動は、いつまで続くのかしら。

拘留理由開示請求で、被害者への謝罪を読み上げたそうですが、この法廷では、通常、取り調べ官が、同席しているので、代用監獄で自白強要をされている場合には、供述内容にそった発言しか出来ないそうです。(本で読んだ知識ですが・・・)なので、まだ自白はあやしいと、私は考えています。
弁護士があやしいのは言うまでもなく・・・

 裁判になるまで、本当のことは言えない上に、供述調書は、証拠となってしまうという、悲惨な現実。意外と、本当に犯罪を犯している人の方が、きっちり黙秘を貫いたり出来るみたいで、やってない人ほど、虚偽自白をしてしまうようです。
いずれ、裁判で本当のことがわかるはず・・と思ってしまうんでしょうね。でも、それが命取りになってしまう事も多いので、司法ってなんなんだろう?と思います。

やはり、私は、この事件、冤罪の可能性が限りなく高いという認識です。明らかに不当な取り調べが続いている点が、なによりあやしいです。】

再び田原さんより (7/7)
【初めにマスコミが広めたひどい噂によって、容疑者は世間から「めったにないほどに悪い女」という印象を持たれてしまいました。今も彼女についての世間の評価にはこの時の印象が付いて回っているようです。
 母さんの手元には容疑者が逮捕される直前に秋田の弁護士会に当てて書いたという便箋八枚もの手書きの手紙が残っていた。内容は事件とは無関係であることを訴えて「噂や憶測だらけの週刊誌の記事でとても傷けられた」というものだったったそうですが、結局、手紙は投函されなかったということです。
 娘さんに掛けていた保険金のことでも2千万、3千万ということさえ言われていたのが、実際には「出産した人が誰でも掛けるような子供保険で今まで掛けていた掛金が返って来た程度」だったという。(「週刊新潮」警察関係者の話)】

これらのコメントの全文は、ここをクリック して、記事の下にあるコメント欄を御参照ください。

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開設者より (7/7)
 先日の拘留理由開示請求の際の記者会見も異常なものだったようですが(済みません、相変わらず映像で確認できていなくて。誰かリンクを教えてください。)、昨日のニュースの時間でも、それとは別に弁護人が記者会見を開いたとのニュースを流していました。
それが、また「被疑者が殺害を認め、謝罪している」ということを念押しするような会見で、被疑者の人権を守る姿勢の全く無いものでした。記者会見する意味が無い、という空疎なものでした。
弁護人が率先して殺人犯に仕立て上げている状況では、本当のことを言うのは益々困難になるでしょう。
おそらく、『否認し続けると罪がもっと重くなりますよ。早めに認めて情状酌量を求めましょう』なんて、TVドラマでよくやっているような筋書きではないかと、私は思います。
普通、TVドラマでは、二人の取調べ刑事が居て、一人が強行に自白させようとすると、温和な刑事の方が“助け舟”を出して自白を誘導するという形ですが(これは、実際の取調べでも、そのような役割分担で、誘導するらしいですよ)、今回はその役回りを弁護士がやっているように思えます。
やりきれませんね。

秋田小1児童殺害事件-29   【連載第1回目から読む】
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「勾留理由の開示 」請求 (田原さんより)

2006-07-06 00:06:22 | 事件・事故
当ブログの御常連の田原さんより、下記のコメントを頂きましたので、
そのまま、転載します。


【容疑者が遺族に謝罪/秋田簡裁で拘置理由開示法廷
http://www.sakigake.jp/servlet/SKNEWS.News.kiji?InputKIJICODE=20060704m

容疑者の勾留理由開示 秋田・男児殺害
http://www.asahi.com/national/update/0704/TKY200607040479.html

「勾留理由の開示 」とは、
http://touhoukai.s7.xrea.com/as/keiso/2.cgi?3=301
によれば、
> 現に勾留されている被告人及びその弁護人、法定代理人、保佐人、配偶者、直系親族、兄弟姉妹その他の利害関係人が、裁判所に勾留の理由の開示を請求しうる制度
だそうです。

 今回は弁護人による請求があったそうですが、しかし、何のためなのでしょう?
普通、「勾留理由の開示」は拘留が不当であるという主張の元になされることが多いというのに(でも、やったからと言って、不当拘留の抑止力にはならない場合が多かったので、最近はあまり使われないそうですが)
今回は容疑者が弁護士から渡された書面を読み上げ、被害者の御遺族に対する「お詫びの言葉」を述べたというだけのようなのです。
被疑者、弁護人共に犯行を認めている状態なら、何も「勾留理由の開示」を求める必要はないでしょう。

お詫びの言葉を伝えたいだけなら、とりあえず、弁護士さんから被害者の御遺族に伝えてもらえば良いのではないでしょうか。

どうもこの事件の弁護士さんの意図は良くわからない。】

田原さんも言っておられるように、「勾留理由の開示 」請求は、不当逮捕の後に代用監獄に拘留されているのは「不当であるから直ちに釈放せよ!」と訴えるためのものです。
今回のような刑事事件はもとより、先日の「ビラ配り」弾圧事件や、政治活動への国家権力の介入による弾圧事件で不当逮捕された場合などに、しばしば行われます。
私は、このニュースを直接見ていないので、解りませんが、田原さんのレポートによると、本当に異常な内容だと思われます。

田原さんの思いに通じますが、この弁護士たちは何を証明したくて、このような作戦を思いついたのでしょうか? 信じられません。

秋田小1児童殺害事件-28   【連載第1回目から読む】
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チャイコフスキー・交響曲第4番

2006-07-05 13:00:44 | 音楽レビュー
(写真はアクロス福岡と九州交響楽団ですが、
  今回の公演ではありません。
   九州交響楽団公式ホームページから転載)

昨日(7/4)、6時に会社を出て、アクロス福岡シンフォニーホールへ。
会場までは西鉄電車と徒歩で30分以内。

ハンガリー国立フィルハモニー管弦楽団 と 九州交響楽団 の合同演奏会。
指揮は、“炎のコバケン”こと 小林 研一郎 という結構豪華な顔ぶれ。

しかし、結構空席がある。入場料が3階席でも8千円というのが響いたか?

去年、九響&コバケンの「我が祖国」スメタナは、完売で当日券が無く、見損ねたのに!

という訳で3階席2列目中央付近で鑑賞。音は一番良い位置。

1曲目は、ゾルタン・コダーイの「ガランタ舞曲」コンバス6本の普通の編成。
この曲は聴いたことがあるはずだが、初めてのような印象。

2曲目は、F.メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲。
編成は同規模だが、演奏者が入れ替え(一部の演奏者は引続き・・・)
ソリストは、
木嶋 真優 という20歳の女性。初お目見え。
 絶賛するほどではなかった。
音に深みがない。
速いパッセージのディティールが聴こえて来ない。
ヴィブラートというよりは、終始震えた音。
特に後半は、ソロがオケに埋没してしまい、オケが抑えた音量の所だけしか聞こえなかった。
また、スピードが制御できなくなったのか、どんどん走ってしまい、上滑りになっているように聴こえた。
ついに立て直せないまま怒涛のごとく終わってしまったという気がした。
やはり、諏訪内晶子や庄司紗矢香とは比べられない。

3曲目がチャイコフスキーの交響曲第4番。
この編成がすごい。
コンバス12本。チェロ15本。従って(後は数えにくかったが)ヴィオラ18本
第2Vl.21本、第1Vl.24本だろう。
チューバ2本、トロンボーン6本!、トランペット4本、ホルン8本。
木管各4本+別に(フルート持ち替えでは無く)ピッコロ。
マーラー並みかそれ以上の大4巻編成の凄さ。
これだけ、乗ってもアクロスのステージには、まだ3割以上スペースに余裕が・・・
さすがに重低音は効いていた。
演奏は予想通り弩迫力!!!

演奏終了後はソロを受け持った人、一人ひとりを立たせ、次に舞台へ出てきた時は、各パートごとに立たせ、観客の賞賛を共有していた。
これがコバケン流の演奏後の挨拶である。

演奏終了後のブラボーもあちこちから上がっていたが、私はちょっとその気には・・・

アンコールが変わっていて、弦楽による「ダニーボーイ」。
2曲目はブラームスのハンガリー舞曲第5番。(これが凄くテンポを揺らすので
途中で観客の手拍子が入ったのだが、ずっこけて皆止めてしまった。)
アンコールも終わった後は、指揮者だけではなく、演奏者全員が観客におじぎをするという、これもコバケン流の終わり方だ。

まあ、結構堪能した演奏会でした。

そういえば、幾つかの高校生の団体(20人単位ほどで複数)が来ていたようだが、みなさんおとなしく聞き入っていた。
曲が終わると、女生徒達は、一斉に『ブラボー』を何度も唱和していた。

2006Jul05 JUNSKY

アネハ鶴の単独犯行で終結?

2006-07-02 23:29:40 | 事件・事故
単独犯罪…責任どこに 耐震偽装事件の捜査終結 (朝日新聞) - goo ニュース

信じられない!
【姉歯秀次元建築士の「うそ」によって当初は施工・販売業者も巻き込んだ「組織犯罪」と見られた構図も、捜査の末、偽装自体は元建築士の単独犯行と断定された。】
だそうだ。

割合初期からSGグループ、すなわちSokaGakkai丸抱えの犯罪と言われていた、この事件。
結局公明党が、選挙協力も含めて精力的に自民党や官僚に働きかけて握りつぶしたのだろうか?

公明党首・神崎氏は、検察官僚出身であり、検察庁内部にも公明党・創価学会の太い血脈があると言われているので・・・

「大山鳴動してねずみ一匹」とはこのこと。
大元締め総研の内河氏は逮捕さえされずに済んでしまった。

『政権与党の甘い汁』とはこういうことか?!
ということは、当然の事ながら、自民党はもっと汚い『もみ消し工作』をあらゆる事件でおこなっているのだろうな。
ライブドア元幹部の『自殺』疑惑。裏資金疑惑と密接な関連。
村上ファンドの資金還流。
日銀総裁のハイパー・インサイダー取引。

元に戻るが、これだけ大勢の居住者を不安に陥れた事件を、最も末端の建築士一人の単独犯としてしまって良いのか?
建築確認申請の民営化で儲けた張本人は全く無罪放免なのか?
これでは、住宅の安全は将来に亘って担保されない。

2006Jul02 JUNSKY:1級建築士

「バルトの楽園(がくえん)」

2006-07-01 20:47:15 | 映画レビュー
(写真は徳島新聞Web特集版より)

久々の映画レビューです。
「バルトの楽園(がくえん)」を7月1日に見ました。土日は11:15からの一回だけという不遇さ。

 第一次大戦時、日本軍の捕虜となったドイツ兵たちが、ドイツ降伏を受けて、終戦処理で自由になった時に、お別れにベートーヴェンの第9交響曲「合唱付」を演奏するというものである。
 これが、日本での第九の初演だと言われている。

東映映画
監督:出目昌伸、脚本:古田求、音楽:池辺晋一郎
主演:松平健、ブルーノ・ガンツ
関連サイト

STORY (公式ホームページより引用)
【1914年、第一次世界大戦で日本軍は、ドイツの極東根拠地・中国の青島(チンタオ)を攻略した。
ドイツ兵4700人は捕虜として送還され、日本各地にある収容所に収められる事となる。
 厳しい待遇が当然な収容所の中で、奇跡の様な収容所が徳島にあった。
板東俘虜収容所の所長を務める会津人の松江豊寿(まつえとよひさ)は、陸軍の上層部の意志に背いてまでも、捕虜達の人権を遵守し、寛容な待遇をさせた。
捕虜達は、パンを焼く事も、新聞を印刷する事も、楽器を演奏する事も、さらにはビールを飲む事さえ許された。
また、言語・習慣・文化の異なる地域住民の暖かさに触れ、収容所生活の中で、生きる喜びをみいだして行く。

そして、休戦条約調印、大ドイツ帝国は崩壊する。
自由を宣告された捕虜達は、松江豊寿や所員、そして地域住民に感謝を込めて、日本で初めてベートーベン作曲『交響曲第九番 歓喜の歌』を演奏する事に挑戦したのであった。】

 映画は、第一次世界大戦の実写らしき戦争の映像で始まる。
青島(チンタオ)では、この地を植民地支配するドイツ軍に対し、連合軍の一員である日本軍が攻撃。激しい戦闘の後、多大な犠牲者を出しながらも日本軍が勝利。
 多数のドイツ兵が捕虜として、門司から入港し、全国各地の捕虜収容所に送られる。その一つが徳島県の坂東収容所であった。

 松平健扮する坂東収容所長:松江 豊寿は、会津出身で敗残兵のむなしさを明治維新で敗北した父との生活で知り尽くしている。
 その苦い経験から、チンタオでの日本軍との戦闘で敗れたドイツ兵に対して、敗残兵としてではなく、国の名誉を掛けて戦った『武士』としての待遇で接する。
 彼の捕虜に対する扱いに不満な軍部は、これを止めさせようと予算をカットする。 松江は、「捕虜は犯罪者ではない、収容所は監獄ではなく、捕虜の収容所である」と抗議。
 収容者を人間として全うに扱う姿勢を続ける。

 映画のどこまでが事実化は解らないが(というのは、収容所をあまりにも美化しているのではないかと思ってしまうから)、
 なにしろ、収容所内では飲酒も自由、ドイツ語での新聞雑誌の出版も自由、パンやソーセージ工房もあり、捕虜に一人一室の個室という、至れり尽くせりの待遇。
夏には、海岸で水泳をしたり、収容者が作った品物の展示即売会なども行われる。
 それこそ、ビールやウイスキーをどうやって(費用の面でも)調達したかも含め、疑問がある。
 そのうえ、ブルーノ・ガンツ扮する敗軍の将(チンタオ総督)クルト・ハインリッヒが、「ドイツ敗北」を知って自殺しようとするのだが、彼の個室の机の引き出しに『短銃を所持している』というのも捕虜とは思えない。
捕虜は武装解除するのが当然で(そのような場面もあるのだが)何故元総督は短銃を所持していたのだろうか?
 
 村の人たちとも、やがて交流が生まれ、音楽を習いに来るもの、器械体操を学校ごと習いにくる生徒たちなど、坂東村にとっては、当時のドイツの最先端の技術を習得するのが流行している様子。

 そういう武士の温情ある待遇に感動した捕虜たちが、戦後の解放にあたって第九を演奏して感謝を示そうというのである。

 子役の新人?大後寿々花が、ドイツ人を父に持つ『混血児』志を(しお)役で、存在感のある演技をしていた。青いコンタクトレンズらしきものをつけて。(1993年生まれ「北の零年」,「SAYURI」にも出演。ハリウッド出演済みで、新人らしからぬ新鮮さを持つ“新人”)
志をの存在が関係者の中での微妙な結びつきの伏線となっており、映画の緊張感と日独を超越した一体感を持たせている。

 最後の40分あまりに演奏される、第九は全曲とはいかないものの、1楽章から2楽章・3楽章を経て4楽章に入るという念の入れよう。力がこもっている。

 ただ、歌詞の意味を知っている聴衆には問題ないが、この映画で初めて第九に接する人や、歌詞の意味を良く知らない人たちのためには、字幕を入れた方が良かったのではないかと思う。

「Seid umchlungen Millionen. Diesen Kuss der ganzen Welt!
   百万の民よ抱かれよ、この口付けを全世界に! 」や
「Deine Zauber binden wieder Was die Mode streng geteilt. Alle Menschen werden Bruder wo dein sanfter Flugel weilt!
   歓喜の力は時流によって強く分かたれた者たちを再び結びつけ、全ての人々が歓喜の柔らかい翼の中で兄弟となる。 」
 というフレーズは当時としても人々に感動を与えたであろうが、現在にも通じるメッセージだけに、是非とも字幕が欲しかった。

 政治によって、国民に格差が広がり、社会的連帯があらゆる側面で破壊されている(Was die Mode streng geteilt)、現在の国民にとっても、又憲法9条を守る運動にとっても、ベートーヴェン(原詩はシラー)から与えれれた、国民の連帯を訴える(Alle Menschen werden Bruder )強いメッセージであるのだから。

 映画本編終了後の、キャスト・スタッフ・協力者等紹介の、長いクレジットでは、BGMとして、ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリンフィルハーモニーの演奏と映像で第4楽章を流し、それに重ねてソニーの大賀典男氏を始めとする各地で演奏される、第九の写真や映像がオーバーラップするというサービスが付いていた。