※守備
大阪桐蔭:序盤相手のカウンターにGKと1対1になりかけたり相手の左サイドからいきなりクロスを入れられたのに対応できなかったりで、相手がどういう攻撃をしようとしているかに気づくのが遅かったのと、攻め込んだ後のリスクマネジメントに課題が残ったと思います。相手はカウンター一辺倒だっただけにもっと早く気づけたようにも見えました。ただ、それ以降は危なげなく守れていたと思いますし、個々の守備という点では観るべきものがありました。
桜宮:ひたすらゴール前に引いてブロックを形成。前半の攻撃を膠着させるも後半、ブロックを形成するとどうしても空いてしまうサイドから鋭くえぐられたりシュートを打たれたりで後半12分についに先制点献上。それでも1失点で凌ぎ続けてましたがロスタイムにCKだったかFKだったかのチャンスを逃した後カウンターを受けダメ押しの2点目献上。引いて守りきることの難しさを見たように思います。
興国:序盤カウンターから決定的なピンチ招くもGKのファインセーブで凌ぐ。以降はほぼ危なげなく守れていたと思います。足元の技術を駆使した個々の守備にも観るべきものがありました。
大冠:こちらも引いてブロックを形成。相手のフィジカルの強さ込みの足元の技術の圧をこれでもかと受けるも前半は0で凌ぐ。だが後半失点するとこらえきれず3失点。いかんともしがたい力の差の中でも、最後までゲームだけは壊さず踏ん張ったことは、評価して良いと思います。
※攻撃
大阪桐蔭:引いて守る相手への対応に苦慮。相手は終始中に寄っていたように見えたが前半はそこにつけ込めず。後半ようやくサイドからの鋭い切れ込みやシュートで得点の匂いが感じられる攻撃を展開し後半12分に先制。ロスタイムにもカウンターからだめ押しの2点目。相手を見る、という点で課題が残りましたが最後ようやく攻略したという感じだったと思います。
桜宮:引いてブロックを形成してカウンターという自分たちがやろうとしていることに相手がまだ気づいてない序盤、そのカウンターからビッグチャンスを作るものの活かせず。前半にもう一度決定的なのがありましたがそれも活かせず。引いて守ると決めた以上はチャンスが少なくなるのは必然。ですからその少ないチャンスを活かせなければ勝つチャンスもより少なくなりますが、そのことの難しさもまた、観たように思います。
興国:大阪桐蔭同様、引いて守る相手に手を焼き前半無得点。大冠も桜宮同様に、中央に寄ってしまいサイドが空いてしまうことに。大阪桐蔭がそこから鋭く切り崩したのに対し興国も同様にサイドからも攻撃するも、シュートなどゴールへ向かう時は常に中央から。要はブロック目がけて強さと柔らかさで真っ向から立ち向かっていく感じ。そして後半ついにこじ開け3得点。先制点はオウンゴールだったように思いますし、3得点が実際どこからのものだったかはっきり記憶してませんが、印象的には引いて守る相手を柔らかいテクニックを駆使しつつも、力技でこじ開けたという印象が強く残る攻撃だったと思います。
大冠:桜宮同様、引いて守ってカウンターという少ないチャンスにかけるといったことがチーム戦術として感じられ、桜宮同様に序盤など前半2度ほどチャンスをつかむも活かせず。これまたそうしたサッカーで勝つことの難しさをみたと思います。
大阪桐蔭:試合終了間際に上げた1点の意味は大きいと思います。こう言っては何ですが力の差のある相手に手こずることはどんなスポーツでもよくあること。勝ち進めないチームはそのまま手こずりっぱなしか下手すれば勝ち負けするとこまでいってしまいますし、勝ち進んで大きな結果を出すチームというのはこうした展開になっても最後は地力を見せるもの。それを示したと言っていい、最後の1点だったと思います。次の相手は大阪学院。力は五分五分かと思われ厳しい戦いが予想されますが、相手チームなど観るものに地力をみせた最後の1点だったと思います。
桜宮:終始ボールもゲームも支配されるも前半は相手より得点の匂いを感じさせる攻撃ができており、ここで1点でも上げることが出来ていれば、違った展開もあったかもしれません。強敵を刺すことができるストライカーが出現すれば、今後飛躍するかもしれません。
興国:今季もこだわりのポゼッションサッカーを志向。1月にみたときも感じたが柔らかいだけでなく力強い。相手のブロックに真っ向から飛び込んでいく攻撃は観るものをぞくぞくとさせるもので、ゴール前は黒山の人だかり状態。全国出れば優勝も期待できる。だがそれと実際勝ち進んでインターハイ出場を決めるかは別。次の相手は履正社。今日のように相手の密集へ強引に入り込んで切り崩せるほど甘い相手ではない、一方でゴール前をあそこまで固めてくることもなく、もっと前線からプレスをかけてくることが予想される。ポゼッションサッカーにとってハイプレスは厄介なものだが興国はグランドを広く使ったポゼッションサッカーができるためかいくぐることも十分可能。相手をよく見て相手が何をしたいか分かったときにどう考えるか。そこらが焦点かもしれませんね。
大冠:強敵相手に戦術を徹底してよくがんばったと思います。桜宮同様、強豪を一刺しできるようなストライカーが育てば、飛躍するかもしれません。
以上です