✳北地区
万博:注目は今大会本命と目される履正社。切れと強さを感じるストレートに変化球を投げ込む左腕清水を中心に豊富な投手陣、2年の小深田、3年の井上といった左右のスラッガー中心に打線もスケール感があり、投打に高いレベルでバランスがとれている。春の大阪準Vで好投手のいる箕面学園と同じゾーンに入りさらに注目度が上がっているが、順当なら危なげなく勝ち上がるかと思われる。決勝までの日程を考えれば、出来ればここは清水を使わずに勝ち上がりたいところ、かも知れません。ジャイアントキリングの期待で見れるとしたら、むしろ関大北陽と主戦であたる摂津か。秋に観たときはスリークォーターの右腕を中心に、なかなか投打にバランスのとれた好チームだった。打力の良い関大北陽相手に点の取り合いに持ち込むことが、金星の条件かと思われ、ジャイアントキリングの基本であるロースコアとは逆になり厳しい戦いが想像されるが、楽しみはあるかと思われる。関大北陽は秋に大阪桐蔭を追い詰めた打力が売り。投手もサイドハンドのいいのがいる。投手陣の厚みが増せば、優勝争いに絡んでくる可能性も十分ある。
豊中、シティ:ここの注目は金光大阪。秋は大阪桐蔭にコールド負けも昨夏大阪桐蔭を苦しめた複数の投手陣が健在。秋は投手が3番を担わなければならなかった打力が上がってくれば、優勝争いに絡んでくる可能性も十分ある。
花園、南港:履正社と並ぶ注目校大阪桐蔭がここに入る。春までは投手力で履正社より劣って見えたがここにきて本格派右腕中田がようやく本来の力を発揮しつつあり、全員で優勝旗を返しにいく方向性が出来つつあるかと思われる。彼が覚醒すれば、夏の全国2連覇の可能性をも見えてくるが、現状はそこまでには至っていないかと思われる。同じゾーンに早稲田摂陵が入る。決勝までの日程を考えれば、出来ればここは中田を使わずに勝ち上がりたいところ。彼は打者としてもなかなか力強いため、そういう起用も観たいが可能性は低い。ただ、中田以外の投手で勝負となると、苦戦を強いられる危険性も出てくるかと思われる。他秋に履正社を特俵まで追い詰めた東海大仰星に打線の良い大阪産業大学付属もこの会場に入る。東海大仰星は優勝争いに割って入る可能性があるかと思われ、大阪産業大学付属も桜宮、昨夏準Vの大阪学院大学高校といったくせ者揃いのゾーンを危なげなく勝ち上がるようだと、優勝争いに絡んでくる可能性が出てくる。
✳南地区
南港、花園:春に大阪桐蔭を苦しめた近大泉州には下級生の好左腕がいるが打線に課題が残るだけに、浪商がここを勝ち上がる可能性も。だが同校も秋は決め手に欠けて見えただけに他の公立校にもチャンスがあるかと思われる。春に大阪桐蔭に快勝した近大付属は今期も投手中心の守りのチーム。打力が上がってくれば、2年連続の夏も現実味を帯びてくる。東大阪大丈夫柏原と同じゾーンに入ったが、まずはここをすんなり抜けられるかどうかかと思われる。
久宝寺、シティ:この会場の注目は大阪偕星だが本格派右腕坪井が夏、投手として稼働できなければ厳しい戦いが予想される。見方を変えれば彼が投手として稼働でき、個々は力のある打者が揃う打線から淡白さがなくなれば、優勝争いに絡んでくる可能性も十分あるかと思われる。
住之江:春Vで好右腕がいる大阪商業大学高校と興国が初戦であたることに注目が集まっているが同じ3回戦までの山には大阪商業大学堺が入り、むしろここがこの山の本命かと思われる。春はエースの制球難から自滅したが、その右腕の力量も本来は高く、打線は秋よりスケール感が増しており、5回コールドで負けた大阪桐蔭戦も、9回までやっていれば4、5点は奪っていたかと思われる事から、投打のバランスでは履正社、大阪桐蔭に勝るとも劣らないものがある。控え投手が充実してくれば、悲願の春夏通して初の甲子園の可能性も出てくるかと思われる。他、初芝立命館も注目の一校かも知れない。