
2021年11月15日(月)
弥三郎岳から南アルプスを望む
前週は外に出られず2週間ぶりの山登り。 高い山の紅葉は終わってしまったろうし、登れる気もしない。 ちょうど標高 1,000m以下あたりの山で紅葉が良さそうだが、その辺りでは登りやすく激混みだろうか。 テレビでは昇仙峡の紅葉が見ごろだと言っていた。 今年に入って、紅葉に関係なく何回か昇仙峡の山間部をテレビで観ていた。 昇仙峡自体以前から行ってみたかったが、ロープウェイで上がった先の山も面白そうだ。 しかも、ロープウェイを使わずにいくつか山を越えて良い景色が拝めるコースもあるらしい。 とても行ってみたくなったが、今この時期にベタな観光地!? やっぱり混むかな~、車は停められるかな~、等々心配した挙句、せっかく平日月曜日に行けるのだから、土、日程は混まないだろう。 行ってみよう~!、という事にした。

( 7:03 )
出発は、混むかもしれない昇仙峡ロープウェイ山麓駅近くの駐車場を避け、昇仙峡入口の天神森駐車場から。 6時半ごろに到着したが、先行3台くらいだった。 長潭橋(ながとろばし)を渡った先に登山口。 長潭橋は大正14年(1925年)に竣工した山梨県内最古のコンクリートアーチ道路橋だそう。 写っていないが写真右部は現在工事中。 紅葉がきれいだが朝は山の影になるし、工事中でもあり撮影しにくい。
駐車場内と近くに公衆トイレがあるが、到着すると「使用不可」になっており焦る。 犬の散歩をしていた方に近くにトイレがあるか尋ねると、歩いて20分ほど行かないと無い、とのこと。 仕方がないので車で向かおうとしたら、その方が手を振っている。 駐車場近くのお蕎麦屋さんのご主人で、トイレを使わせてくれた。 ありがたや~。 山後はこちらでお蕎麦を頂いた。 山梨と言うと「ほうとう」と思ってしまうが、この辺りお蕎麦も名物らしい。 きのこおろしそば、大変美味しかった!
ちなみに、トイレは「故障」と表記されていたが、週末の人出もあり、この日の9時過ぎに汲み取りがされるまで閉鎖となっていたようだ。(お蕎麦屋ご主人談)

登山口から渓谷を離れるように山に上がる。 急登だったり、舗装路に出たりしながらも山の中に入ってゆく。 周囲の木々は黄色く色づいたものが多く、足元にはたくさんのドングリが落ちていた。 トレイル周囲に大きな岩が見えてくると行き先とは違う方向に小さな道標が見えた。 「太刀の抜き石 80m」と書かれてあった。 どなたかのレポでその名前を見たし、たった80mなので行ってみた。 細い道を少し登ると。。。

なんと展望の良い岩場に到着! ( 8:16 )

それまで樹林帯の展望のない場所を歩いてきたので、いきなりの展望にただただ感激!
中央左に見える岩が「太刀の抜き石 」だろうか。
しばしここで景色を堪能した後、来た道を戻りトレイルに復帰してからまたしばらく西北側の日当たりの悪いトレイルを10分程進む。
また小さな道標に「白山展望台」の文字。 もちろん行ってみる。

するとこの展望! ( 8:32 )
「太刀の抜き石 」では木々で南アルプスが見にくかったが、ここはずらりと。
足元は花崗岩の白砂利で、ミニ日向山のようだ。

さらに右(北)には茅ヶ岳、金ヶ岳。 右手前は太刀岡山。

南アルプス、左から辻山、鳳凰三山、地蔵岳の左側に高嶺、アサヨ峰、甲斐駒ヶ岳
アサヨ峰の左後ろにちらっと見えているのが仙丈ケ岳かな?

雪をかぶった左側の山は悪沢岳、右が北岳。

左から茅ヶ岳、金ヶ岳、太刀岡山、黒富士

とても良い眺めだった白山展望台も後にしてさらに進む。
また日の当たらないトレイルを20分程歩くと尾根のような場所に出た。
このまま気持ちよくまっすぐ進みそうになるが、ここに「白砂山」の道標が。
ここを曲がって500mだそうだが、そんなに奥があるの?、と言う感じの場所。
木々は生えているが崖の突端へ進んでゆくような場所。
足元が岩と砂っぽくなり、木々がまばらになってくると、

開けた。 ここは日も当たり、広くて気持ちが良い。

眺めも最高だ!

白砂の稜線に出てから振り返って一枚。
岩の上で男の子がご飯を食べている。
手前に見える岩との間に窪みがあり、そこにお父さんとお母さんもいる。
私の後方、まだ奥がある。

突端、白砂山の山頂へ向かう左側にはこの景色。
谷の向こうの稜線にはこれから向かうロープウェイ山頂駅がある。
写真中央から少し右のあたり。
左奥には茅ヶ岳。

上の写真から右方、右端のピークが弥三郎岳(羅漢寺山)。

白砂山山頂と~ちゃ~く! ( 9:33 )

のぞき込むと谷は深い。
この下の方が昇仙峡なのかな?

悪沢岳、北岳。 間ノ岳、農鳥岳も見えているのか?
麓の街は韮崎市らしい。
白砂山までに会った人は先ほどの家族の他に2組くらい。
風もなく、日当たり良く、静かで景色も良いので、
私も座り心地の良い岩でコーヒーブレイク。
その後 500mのトレイルを戻り、ロープウェイ山頂駅方面に向かう。
20分程で山頂駅近くの展望所に到着。
うぐいす谷、約束の丘、和合観音などを廻り、山頂パノラマ台駅。

もっと混雑していると思っていたが、そこそこだった。 ( 11:00 )
ここから 20分ほど歩いて弥三郎岳へ。

弥三郎岳は私もTVで何回も観ており、観光客にも訪れやすい昇仙峡の目玉景勝地なので、
大混雑かと思っていたが、それ程でもなく良かった。
もっとも、この柵もない丸い岩場は観光だけの人にはちょっと怖いかな。
左に見える尾根が先ほどまでいた白砂山へ続く尾根。

遮るものがなく、本当に見晴らしが良い。

そしてここからは麓の荒川ダムと奥に金峰山、国師ヶ岳を望むことができる。

茅ヶ岳・金ヶ岳~太刀岡山~曲岳~黒富士
動画撮ってありました。
昇仙峡 弥三郎岳からの展望

代わる代わる人が来ては景色を眺め、写真を撮り下りてゆく。
私も撮っていただいた。 注意は必要だが、本当に素晴らしい場所、景色だった。
その後ロープウェイ山頂駅近くからロープウェイ下のトレイルを下り下山。

山麓駅近くの駐車場はほぼ満車。 人も多い。 ( 12:45 )
が、大混雑と言う感じではない。

これは公園の中にあるクリスタルファウンテン。
山梨県、この近辺は有数の水晶の産地。
ロープウェイ山麓駅周辺にはたくさんの飲食店と共にたくさんの天然石を扱うお店がある。
この噴水の上に乗っている石も天然の水晶だそう。
昭和35年、甲府駅前にこのような噴水が作られたそうだが、昭和60年駅前整備事業に伴い姿を消した。
こちらのクリスタルファウンテンはそれを蘇らせたものだそうだ。

仙娥滝
下半分は日影で真っ黒に映ってしまうので、上半分だけ。
仙娥滝に下る歩道から川沿いに道が続く。
ずっと舗装路で、実は車も通る道路だが、ルートの半分は「土、日、祭日通行止め」残り半分は「一方通行」になっている。
その様な道なのであとは駐車場まで観光路だ。

石門

紅葉は良い時だったみたい。


覚円峰(かくえんぽう)


大佛岩


長潭橋(ながとろばし)に帰着。 (14:50 )
舗装された平坦な道路とは言え、6キロの道のりは結構堪えた。
紅葉の人気が高い観光地ゆえがっかりすることもあるだろうと心配もあったが、全くそのようなことはなかった。 平日で人も少なかったから、という事もあっただろうが、登ったピークのどこも想像以上の白砂や岩の美しさ、眺望の素晴らしさで感動、行って良かった!

せっかく山梨まで来たので、帰りは塩山近くの岩波農園さんへ枯露柿(ころがき)の撮影に行った。 時間が遅くなってしまったが、作業されている方がいて良かった。 もちろん枯露柿になる前のあんぽ柿を購入するつもりだったが、まだ販売開始していないとのこと。 撮影はどうぞ、とおっしゃってくれた。 甘柿と柚子が売られていたので、そちらを購入した。 あの大きなあんぽ柿、食べたかったなぁ。 あんぽ柿販売は 11/20以降とのこと。 吊るし柿は12月ころから降ろし始めると思う。 今年は収穫が少なかった、とおっしゃっていたが、倉庫にいっぱいの柿を剥く奥さんは大変忙しそうだった。
この後ぶどうの丘の「天空の湯」で汗を流し帰路についた。 甲府盆地の明かりを眺めながらの露天風呂は最高だ。 天空の湯はモンベルカード提示で100円割引。 楽しい一日だった。