2024年8月7日(水)
三俣山荘前 ハイマツ奥の展望台から槍ヶ岳方面を望む
槍ヶ岳左方下ったギザギザの辺りが独標、さらに左方奥に常念岳の山頂が少し出ている。
さらに左の端正な円錐形が大天井岳。
前日無事三俣山荘までやって来た。 2日かけてここまで来たが、3日目のこの日中には鏡平山荘まで下山しなくてはならない。 ここまで来たら鷲羽岳を越えて水晶岳まで、もしくは雲ノ平まで足を延ばしたい所だが、鏡平まで戻ることを考えるとそれは私には無理な話だ。 前日の夜他の人の助言で、鏡平山荘をキャンセルし、もう一泊三俣山荘に泊れば軽い荷物で水晶岳まで行って戻り、翌日早朝に三俣山荘を出発して新穂高温泉まで下れる、とも言われたのだが(三俣山荘に宿泊の余裕はあるようだった)。。。そうする勇気は出なかった。 それに今回は初めての三俣山荘泊。 朝食のイノシシのソーセージもいただきたい。(お弁当には入らないのだそう) 今回は無理せず鷲羽岳一座を登り、山荘に戻って時間があれば黒部源流碑まで下りて戻り鏡平に向かう、という事にした。
4:28
早起きをする必要はなかったのだが、4:00前に目が覚め着替えなどして外をウロウロ。
鷲羽岳方面。 それ程焼けなかった。
4:42
槍ヶ岳方面は大きな雲。 この日の予報は良かったが、やっぱり雲に巻かれるのかな。
5:00
朝食。 楽しみにしていたイノシシのソーセージ、ヒヨコマメのマッシュ、
さらにお味噌汁は具だくさんの豚汁のような感じで、全て大変美味しかった!
三俣山荘のジビエ(シカ、イノシシ)は高山植物などの動物による食害、それにより処分される動物が
ただ処分されるだけに終わることに問題を感じ、提供されるメニューだ。
山荘滞在中、その様なお話や、登山道修復改善、伊藤新道、三俣山荘の歴史、などのお話を聞いてみたかったが、
皆さん忙しそうだったので、「三俣山荘トレイルワークス」のチラシと、チャリティーの手ぬぐいを購入した。
5:40ごろ、鷲羽岳に向け出発。
この山頂への稜線は長野県、富山県の県境だ。
途中伊藤新道への分岐。
もう吊橋が損傷してしまったらしい。
しばらく登って振り返ると双六岳~三俣蓮華岳も雲の中。
鷲羽岳から今回行けない水晶岳を拝みたいが、やっぱり雲の中に入るかなぁ。
などと思いながら登っていると、「クー、クー。」という声が。
ライチョウさんだー!
お母さんと子供が4羽いた。 うれしい!!
動画もどうぞ。
やはり山頂方面が雲に巻かれてきた。
登る斜面はこのようにザレたようなトレイルだったり、岩を登るような場所も少し。
結構急登。 三俣蓮華岳方面も全く見えなくなった。
岩が大きくなってきて「もうすぐ山頂かな。」と見上げるも、もう少し登りそう。
このような斜面を踏み跡や印を探しながら慎重に進む。
登りきって山頂への稜線に出たかな、と言うところで。。。
雲がサァ~と流れたかと思うと槍ヶ岳の姿と、眼下に鷲羽池が!
おぉぉ~! 見られて良かった!! 美しい~!!
7:03
鷲羽岳山頂と~ちゃくっ!
山頂付近に来るとちょうど二人の男性が「今だ~!」と槍ヶ岳を背景に写真を撮っていたので、
「私もお願いできますか!」と押し掛けた。w
すると、男性「こっち、こっち! ブロッケン!」 私「えーーーっ!?」
ブロッケンだー! 初めて見た!
展望は拝めなかったが、こんな珍しいものに出会えた。
そして山頂標識。
その後しばらく雲の様子を見るも水晶岳方面は見えそうにないので下山することにした。
7:16 残念だが、鏡平山荘への下山も心配なので。
また来れるといいなぁ。 今度は水晶岳まで行きたいなぁ。
下山も慎重に。
下山途中、右手奥に雲がかかっている中に黒部五郎岳、赤木岳、北ノ俣岳など
手前右の大きいのが祖父岳。 斜面左の方に雲ノ平へ登ってゆくトレイルが見える。
そのトレイル麓辺りが黒部源流碑だろう。
更に下ってゆくと、黒部五郎岳のカールが見えてきた。
あちらも行ってみたいなぁ。 お花が沢山見られるのだそう。
正面を見ると、双六岳~三俣蓮華岳の雲も取れていた。
なので、鷲羽岳山頂で撮れなかった動画をここでどうぞ。
更に下って、喫茶室のお姉さんがクルマユリが沢山きれいに咲いていると教えてくれたので、
伊藤新道を少し下ってみた。
咲いていたのだが、みんな谷の方を向いていたので写真は撮らなかった。
もう少し先に行くと登山道両側にたくさん咲いていたようだ。
三俣山荘には8:30頃に戻った。 荷物を軽くして鷲羽岳まで行けたのは本当に良かった。
だが、鏡平山荘へ余裕をもって下山するには 10:00前に出発した方が良いと思い、
黒部源流碑まで行くのはヤメにした。 ピークには行かないが、この日はまだまだ歩くのだ。
預けていた荷物をザックに詰めたりいろいろして。。。
ケーキセットで三俣山荘は終了。w
三俣山荘二階の食堂から。
素晴らしい眺めのこの地に来てあちこち歩き回りたいのは山々だが、今回のこの時間の範囲では自分には限りがあった。 行けないけれど、豊かな香りのコーヒーを頂きながら贅沢に眺めるだけ、もまた良い過ごし方だと思った。
「黒部の山賊」のほんの入り口にまでしか到達できなかった。 「オーイ」という呼び声が聞こえなくて良かったな。 カッパがでなくて良かったな、なんて。 またいずれもう少し奥まで触れられるといいなという気持ちを残しながら下山するのだが、やはり北アルプス最深部は遠いな~、と実感していた。 つづく。