「日本共産党の志位和夫委員長は4日、国会内で記者会見し、『戦争法案に対する立場は野党それぞれですが、今国会での成立に反対するという一点では全ての野党が一致すると思います。 その一点で協力するのが大事だと思います。 連携が進むように力を尽くしていきたい』と表明しした。 志位氏は、自らの論戦を通じて戦争法案の『違憲性』『対米従属性』が浮かび上がるもとで、直近の二つの世論調査結果に注目しました」
「1つは、安倍政権が法案を『十分説明しているとは思わない』が81.4%にのぼった共同通信の世論調査です。 もう一つは、『廃案にすべきだ』『いまの国会にこだわらず時間をかけて審議すべきだ』をあわせて82%になったテレビ朝日の世論調査です」
「志位氏は、『圧倒的多数です。 国民のなかで8割を超える人が”この国会で通すのはとんでもない”と声をあげているのは重要です』とのべました」
「そのうえで、『国民の8割以上の声に応えて、野党が、”今国会での成立には反対するという一点で協力することが大事です”と強調するとともに、”広い国民運動とも協力・共同して、わが党としては法案の即時廃案のために、引き続き頑張っていきたい』とのべました」(以上、「しんぶん赤旗」5日付)
同日の衆院憲法審査会で、「立憲主義」をテーマに招致された参考人の憲法学者3氏がそろって、集団的自衛権行使を可能にする戦争法案について、「憲法に違反する」との認識を表明し、大きな反響が広がっています。
3氏の発言のポイントは以下のとおりです。(「しんぶん赤旗」5日付)
「笹田栄司参考人・早稲田大学政治経済学術院教授=『(従来の政府の憲法解釈を)踏み越えてしまったので違憲だ』」
「小林節参考人・慶応大学名誉教授=『海外に戦争に行くというのは、憲法9条、とりわけ2項違反だ』」
「長谷部恭男参考人・早稲田大学法学学術院教授=『集団的自衛権が許されるという点は憲法違反だ』」
以下、「朝日」の5日付関連記事を紹介します。
「報道各社の世論調査では、安保法案に反対・慎重な意見が目立つ。 憲法学者らの批判に政府・与党は神経をとがらせる。 安保法案の与党協議をリードした公明党の北側一雄氏はこの日の審査会で『憲法9条でどこまで自衛の措置が許されるのか。 突き詰めて議論をしてきた』などと反論。 菅義偉官房長官も4日午後の記者会見で『違憲じゃない』という憲法学者もいっぱいいる』などと火消しを図った。 だが小林氏は審査会後、『日本の憲法学者は何百人もいるが、(違憲ではないと言うのは)2、3人。 (違憲とみるのが)学説上の常識であり、歴史的常識だ』と言い切った」
「法案審議の序盤で出た『レッドカード』に自民党内からは不安の声が次々と上がる。 安保法案の特別委に加わる自民党中堅議員は『特別委にとっては重要影響事態どころか、存立危機事態だ』と心配する」