日本共産党の志位和夫委員長が3月14日に行った「改定綱領が開いた『新たな視野』」の講義内容が、「しんぶん赤旗」日刊紙に3月22日(日)から毎週日曜日、4月12日(日)まで4回にわたって掲載されました。多くの読者が楽しみにしながらお読みいただいたのではないでしょうか。講義内容は、中央委員会のホームページでも視聴できますが、文章で読むとまた、違った深まりがあるように思います。DVDを活用した学習会も、コロナウイルス対策をしながら進められています。パンフレット又は本の発行が待たれています。
この間、「新型コロナウイルス」問題について考えてきました。人間社会の未来に深く関わる問題であることはが分かり始めているところです。そして一つの大きな疑問が、「地球の気候変動とウイルス、特に新型コロナウイルスの関係」であり、「資本主義のシステムの問題」です。
志位さんの講義の中から、「気候変動」に関する部分を紹介し、考えて見たいと思います。(しんぶん赤旗「改定綱領学習講座」③4月5日付より)
「大会の綱領報告では、『いま注目すべきは、こうした(気候変動抑止の)運動にとりくんでいる人々のなかから、いまのシステムで解決策がないならば、システムそのものを変えるべきだ”という主張が起こっていることであります』とのべました」
「ここで紹介したいのは、この問題で、国連などにより設立された『気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が作成した『1・5℃特別報告書』(2018年)であります。この『特別報告書』では『予測される気候変動のリスクを詳細に明らかにするとともに、『1・5℃以内』に抑えるためには、”社会のあらゆる側面において急速かつ広範な、前例のないシステム移行が必要”だと強調して、次ぎの柱を列挙しています」
「-再生可能エネルギーへの大規模な置き換え、エネルギー消費の削減、エネルギー最終消費の電化の急速な進行など、『エネルギー分野におけるシステムの移行』」
「-エネルギーの効率化、持続可能なバイオ燃料、リサイクル、電化および水素、二酸化炭素の回収・利用・貯留など、『産業分野におけるシステムの移行』」
「-運輸および建物における大幅な温暖化ガス排出削減など『都市・インフラ分野におけるシステムの移行』」
「-牧草地、農地、森林など、『土地利用分野におけるシステムの移行』」
「このように、社会のあらゆる分野における『システムの移行』が必要だということを言っています。たんにエネルギーを再生可能エネルギーにするだけでなくて、社会の全面的な『システムの移行』が必要だというのが、IPCCの『1・5℃特別報告書』に書かれているのであります」
「これらの前例のない全面的な『システムの移行』が、はたして資本主義のもとで実行可能かどうか、これは大きな問題だと私は思います」