「朝日」の「社説余滴」の高橋純子さん(政治社説担当)の3日付の記事を紹介します。 1日付の「しんぶん赤旗」が「戦争法案反対 SEALDs+学者」の記事を特集していました。 その中に、樋口陽一さん(東北大学・東京大学名誉教授、憲法学)の6月19日の国会前でのスピーチが紹介(写真付)されていました。
高橋さんの記事は、次の文章で始まっています。
「黄色いプラスチックケースの上に乗り、小雨降るなかマイクを握ったその頬は、心なしか紅潮していた。 『若い諸君の力強い声、いきいきした姿に接して、この国のいまと未来にもう一度、私は自信を持ちました』」
「憲法学者の重鎮、東京大学名誉教授の樋口陽一さん、80歳。 先々週の金曜日の夜、10代、20代前半の大学生らが結成した『SEALDs』が主催する安全保障関連法案への国会前抗議行動に参加した。 街頭に立ったのは、44年前弁護士会のメンバーと仙台駅頭で裁判官の再任拒否に抗議して以来2度目だという」
「2004年に、取材でご自宅を訪ねた時のことを思い出す。 前年にイラク戦争が開戦、戦後日本が問い直されている時に、何をどう考えるべきか、粋な和服姿で縦横に語ってくれた。 ただ、時事問題に関して、紙面ではコメントしないという姿勢は一貫していた。 『でも、いざという時が来たら、街頭に立って、ミカン箱の上にでも乗って、演説しますよ」
(中略)
「だが、『いざという時』は来た」
「不真面目な人たちによって、戦後日本が営々と築き上げてきたものが解体される瀬戸際にある」
「それに甘んじることは、我々が辱められること。跳ね返しましょう」と。