濱地健三郎は、生者の嘘を見破り、死者の声なき声に耳を傾ける、すべてのミステリーを解き明かす。
心霊探偵・濱地健三郎には鋭い推理力と、幽霊を視る能力がある。
新宿に構える事務所には、奇妙な現象に悩まされる依頼人だけでなく、警視庁捜査一課の辣腕刑事も秘密裡に足を運ぶ。
『見知らぬ女』
ホラー作家のもとに夜ごと訪れる、見知らぬ女の幽霊の目的とは?
『黒々とした孔』
首のない、駒井鈴奈の遺体が発見されて三週間、警察の捜査は行き詰っていた。
業を煮やした父親が、濱地に調査依頼をしてきたが…。
『気味の悪い家』
お化け屋敷と噂される邸宅に秘められた忌まわしい記憶とは?
『あの日を境に』
恋人同士だった幹也と未那、だがある日を境に幹也が未那に対して、急に冷たい態度を取り始めた…。
『分身とアリバイ』
ある事件の加害者が同じ時刻に違う場所にいられるのは、トリックなのか、生霊の仕業なのか?
『霧氷館の亡霊』
桐山昂輔の息子昂太が「家の中になにかがいる」と脅えだした…。
『不安な寄り道』
一件を片付けた濱地健三郎が助手の志摩ユリエを伴い、嘗て関わった事件の現場に再び訪れようとしたのだが…。
本格推理小説の名手が、本格ミステリーとホラーをうまく融合させて書き上げた、新シリーズ。
年齢不詳(30歳~50歳?)でダンディな心霊探偵が登場。
助手の志摩ユリエも、濱地の仕事を手伝ううちに、しだいに霊能力に目覚め始める。
さぁ謎解きに挑戦してみるかね?