昨年、八ヶ岳の山草園から三種のホトトギスを取り寄せた。
夏咲きといわれる玉川ホトトギスは、つぼみを育むことなくひと夏が終わった。白花は取り寄せた年にいくつかの蒴果を成し、そのなかのいくつかが、小さな丈であるにもかかわらず花を付けてくれた。本株の方は、酷暑のせいかつぼみを結ぶことなく秋を迎え、息絶え絶えで冬を迎えようとしている。これらは、つい先ごろ、坪庭の外れに地植えとした。
そして、この黄花である。茶枯れた葉が痛々しい。それでも、つぼみをたくさん蓄え、次から次へと開花している。
ごめんよ。見くびっていたかもしれないね。満身創痍のなかで、あらん限りの力を振り絞り花一輪、一輪にエナジーを注ぎ込んでいる。
薙刀のようである。そう言えば、やはりシソ科の草本でナギナタコウジュ(薙刀香需)という草本があったが、姿形は小さいがよく似ている。
猫の額に仮住まいしてから長いが、まだその名前の所以となった株元にできる「霜柱」は見たことがない。今年は暖冬だという。望むべくもないか。
このアシタバも猫の額の古株だ。来た当座は、新葉をむしり取ってよく食したものである。
遠目で見るとブロッコリーのように見えないかい。近寄って見ると、確かにシシウドによく似ている。このシシウド属を表すラテン語の属名「Angelica」は天使に由来するという。強い生命力を持つというアシタバは、たくさんの栄養素も持っているのだとか。アシタバとは、まさに、天使の如き草本なのだろう。
渾身の力を振り絞って咲くキバナノホトトギス
シソ科の花やら、セリ科の花など