ROCK & CINEMA DAYS

映画とROCKと猫が大好きです

「少年メリケンサック」 PUNX NOT DEAD

2010-04-18 21:53:00 | 映画
ずっと観たかった映画なんですが、やっとWOWOWで観ることができました。
「少年メリケンサック」。

感想。

めっちゃおもろい~!


なにこれ~!
田口トモロヲまじウケル~!
宮崎あおい、はじけまくり~!
何気なく脇に遠藤ミチロウとか仲野茂とか、なんで出てんねん!wwwww
田辺誠一のTELYA wwww

一応ストーリーを書かせていただきますと
レコード会社の社員、かんなが
WEBでかっこいいパンクバンド「少年メリケンサック」の動画を発見。
社長に契約してくるよう命じられ
メンバーのひとり、秋夫の居場所を探し出しました。

ところが実物の秋夫は
50歳のだらしない酔っぱらい。
なんと、動画は25年前のものだったのです。
愕然としたかんなは、すぐに契約不可能だと社長に報告しようとしますが
すでに会社のホームページでは少年メリケンサックの動画がUPされており、10万アクセス突破。
全国ツアーの日程も決まってしまっていて、チケットも販売されていました。

なんとかオリジナルメンバーが集合したものの
25年ぶりに楽器を持つオッサンたち。
文化祭以下のレベルに泣き出すかんな。
しかし全国でライブを待つファンたちの為に、ツアーを決行しなければなりません。
かんなと、わがままな元パンクスとの珍道中が始まります。

ストーリーも斬新で面白いんですが
映画も遊びごころ満載で、脇役陣に
スターリンの遠藤ミチロウ
アナーキーの仲野茂
スタークラブの日影晃
電気グルーヴのピエール瀧
などなど、80年代初頭の有名どころが控えています。

前知識まったくなく映画を観たので
意外なところで意外な人が意外な役で出てきて
「え?今の人ってもしかしたら…」と疑問を抱き
エンドロールを見て「やっぱり~!」と爆笑。
1回で2度おいしい映画でした。

私の年齢がメンバーたちと同じなんで
いちいち共感するところがあり
特に後半のメンバーたちの会話

「ピストルズは時々(再結成)してるけどね」
「ありゃやめたほうがよかったな」
「やっぱベースはシド・ヴィシャスだな」

が、ツボにはまっちゃって爆笑しました。
あ~もう会話に加わりたいわ~と切に思いましたよ。
あと、ライブの途中で、秋夫が曲順表が読めず、老眼鏡をかけるとことかね。
かんな、呆れるなよ!40過ぎると見えなくなってくんだよっ!
思わず私もツッコミ入れてました。

その「かんな」を演じた宮崎あおい。
いや~、はじけてましたね。彼女、一応清純派ヒロインなんですよね?
思いっきりやらかしてくれてました。
これだけやらかしてくれたら、宮藤官九郎監督も満足だったことでしょう。

その宮藤官九郎監督の作詞した劇中歌「ニューヨークマラソン」。
これ圧巻ですね。よく考えついたなと感心します。
「ニューヨークマラソン、ノーフューチャー」と歌ってると思わせて、実は…。
(ほんとの歌詞を書くとネタバレになるので、映画をご覧ください)

でもこの曲、最初セックスピストルズの「God Save The Queen」だと思ってたんですが。
イントロそっくりじゃないですか?
あ、パンクってみんな似たようなイントロかな。

秋夫が首にかけてたチェーンwith南京錠。
これ、パンクブームの時流行ってたんですよ。
チェーンwithカミソリの刃とかね。
パンクスはチェーンが好きなんです。

この映画、好き嫌いが真っ二つに分かれてるようですね。
レビューみたら、「面白い」か「最悪」のどちらかで、「普通」って意見がないんです。
だから全員におすすめできるとは言えないんですけど
私は最高に面白かったです。
単純に笑えました。

私が持ってる雑誌「ロックファイル」1989年のものです。
ビデオ・スターリン時代の遠藤ミチロウ。



スタークラブの日影晃。 



おまけ。いまや芥川賞作家の町田康が「町田町蔵」の名前でパンクしてた頃。



そしてあの頃の合い言葉は
 PUNX NOT DEAD
だったのです。

当時のパンクスたちはこの映画を観て何をか思わんや。

ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ

2009-04-10 22:28:00 | 映画



私の中ではロック映画と言えば長い間
「ロッキーホラーショー」のことでした。
たまたまWOWOWで観た
「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」が
その概念を覆しました。

2002年に日本で公開された時は
ストーリーをまったく知らなかったんですが
新聞の広告を見て
なんかむちゃくちゃかっこよく感じて
すごく観たくなったんですね。
だけど映画館が近くにないんで
観たい観たいと言ってるうちに終了してしまういつものパターン。
「少年メリケンサック」も観たかったのに観られなかった。
長男は観たというのに。
(「えっ観てないの?オレ観たし~♪」と自慢された。くそぉ)
田舎は不便だ ヽ(`Д´#)ノ

この映画
オープニングからしてかっこいいですね。
ヘドウィグが腕を広げて(上の画像)
「Tear Me Down」を熱唱します。
この曲、すげーロックロックしてるじゃないですか。
この時点で、ロック好きな人はノックアウトですね。
もう最後まで観なきゃいかんだろこれは!って気にならざるを得ません。
私はこの曲が一番好きです。

主人公のヘドウィグは
不幸続きのかわいそうな人なんですが
一番不運だったのは
性転換手術を受けた1年後に
東西ドイツが統一したことです。

ストーリーをご存じない方に説明させていただきますと
ヘドウィグは旧東ドイツ国民でして
駐留していたアメリカ軍人(男だよ)と恋に落ちます。
恋人がアメリカに帰るとき、ヘドウィグもついて行こうとするのですが
当時ドイツは東西に分断されていて
東ドイツ国民は渡米できませんでした(実際はどうだったか知りませんが)。
しかしアメリカ人と夫婦ならば、渡米が可能です。

そこでヤミ医者のもとで
性転換手術をするのですが
失敗して、男性器が1インチ残ってしまったのです。
これが「アングリー・インチ(怒りの1インチ)」なのですね。

この手術に際して
ヘドウィグ自身は戸惑ってて、乗り気ではなかったように見受けられました。
恋人と、何故かヘドウィグの母親が「切っちゃえ切っちゃえ」てなノリで勧めてましたね。

それでも夫婦として渡米したのに
1年後、夫は新しい恋人(これも男)と出て行ってしまいます。
傷心のヘドウィグの目に飛び込んできたのは
ベルリンの壁が崩壊するテレビの映像。

ドイツ統一。
渡米するのを1年待てば
手術する必要なかったじゃないの~。
自由に渡米できたのにねえ。
まったく不運なヘドウィグ。

その後
音楽活動をするヘドウィグですが
若い恋人トミーに自作の曲を全部盗まれ
トミーは一躍人気シンガーに。
ざけんなよ!とばかりに
ドサ回り営業をしながらトミーを追いかけるヘドウィグ。

そんなヘドウィグを
哀しそうな目でみている「夫」イツハク。

でもラストのコンサートのシーンは感動的で
イツハクが観客席にダイブしてドラァグクイーンの姿になるところは
思わず拍手拍手です。
この時ヘドウィグが歌う「Midnight Radio」がまた素晴らしい!
監督であり主演でもあるジョン・キャメロン・ミッチェルは
俳優なのに歌うまいですねえ。

しかしこの映画で
唯一納得できないのは
ヘドウィグとイツハクが結婚するいきさつのシーンを
すべてカットしていることです。

このシーンはすごく重要なのに
まるまるカットしてしまうって
そりゃいかんでしょう。

カットしてしまったせいで
なぜイツハクがヘドウィグのカツラをいつも愛おしそうに見つめているか
なぜラストのコンサートのシーンで
イツハクがドラァグクイーンに変身したか
意味不明じゃないですか。
「歌姫」と呼ばれたイツハクの艶姿も観られないし。

特典つきDVDではカットされたシーンも観られますが
ここはカットしちゃだめですよ。絶対。

WOWOWで観て以来、半年ぐらいは
当時小学生だった次男と就寝前に
このDVDを観るのが習慣になっていました。
次男もこの作品が好きで
「Wig In A Box」(通称「カツラの歌」)に合わせて歌ったり
ベルリンの壁崩壊のシーンでは
「もう1年早けりゃよかったのにねー」と残念がったり
カエルの子はカエルだなあと納得させられたものです。

この映画に使われている曲は
全部イイ!です。
サントラは「買い」ですから
映画が素晴らしいと思われた方は
ぜひお買い上げください。
って私CD屋じゃないですけどね。

2004年に三上博史主演の舞台を次男と観に行きました。
三上博史って演技はうまいけど歌はどうなのかなと思ってましたが
歌うまいんですね!
これにはびっくりでした。



風刺アニメ「動物農場」

2008-12-16 18:46:03 | 映画


ジョージ・オーウェル原作「動物農場」のアニメ版が今週の土曜日公開です。
でもさあ、YouTubeで観ちゃったよ。いいのかなあ。

このアニメ、1954年製作だから、50年以上前の作品なんですね。
ブタマニア(←どういうマニアなんやて…)の私としては
映画紹介のサイトに出てくる、ディズニーを彷彿させるかわいらしいタッチのブタに心惹かれ
内容もよく知らずにYouTubeで観ちゃったわけなんですが

これは子供にはかなりキツイ話でしょう。
ジブリが提供ってことは、子供が観ることを想定してるんでしょうが
子供が観て理解できるんでしょうかね。

要するに風刺小説でありまして
登場人物は

農場主・・・・ロシア皇帝
長老ブタ・・・レーニン
ナポレオン(独裁ブタ)・・・スターリン
スノーボール(追放されるブタ)・・・トロツキー
ナポレオンの犬たち・・・秘密警察
近隣農場主たち・・・イギリス、ドイツ

と置き換えられるらしいです。

飲んだくれの農場主に虐待をうけている動物たちが、長老ブタの
「人間は何もせずにわれわれの労働を搾取して生きている。
 いまこそ人間を追放して動物が平等に生きることができるよう
 革命をおこすんだ!」
のような内容の演説(英語だからはっきりわかんねーんだよ)で団結し
農場主を追い出して
動物たちの、動物たちによる
「動物農場」をたちあげます。

「すべての動物は平等である」
これが動物農場のスローガンでした。

さて、たちあげたものの
農場を維持していくためには指導者が必要です。
すでに亡くなった長老ブタの後継者として
スノーボールというブタが
風車建設の設計図を作ったり
農場を電化するという計画を発表したりして
農場のリーダーとなりつつありました。

ところが
スノーボールをライバル視している
ナポレオンというブタが
凶暴な犬たちをスノーボールに放ちます。
スノーボールは必死に逃げ、農場から追放されてしまいました。

リーダーの座についたナポレオンは
独裁政治を行うようになります。
動物たちが、夏の暑い日も冬の雪の日も、毎日長時間働いて風車を完成させても
心地よい生活をしているのはブタたちだけです。
ブタに反抗しようとした動物たちは
見せしめとしてみんなの前で粛清されます。

「すべての動物は平等である」
スノーボールが書いた農場のスローガンの下には
「しかし、ある動物は他の動物よりもっと平等である」
という文が、ナポレオンによって書き加えられてしまいました。

ナポレオンの独裁者ぶりはますます激しくなります。
他の農場主たちと金銭取引を始めたり
人間の服を着て2足歩行をしてパーティを開いたり
もはやブタなのか人間なのかわからなくなります。

…この先を書いてしまうとオチがわかっちゃうんでやめときますが
かわいらしい絵のタッチからは想像できないシビアなストーリーです。

ソビエトを農場に見立てた風刺もさることながら
苦労してやっと作った風車を人間に爆破されたり
一番の働き者だった馬が、病気で動けなくなったからと屠殺場へ送られる場面などは
とても悲しいです。

ジョージ・オーウェルがこの話で何を言いたかったのかは
人によって判断が違うところでしょうが
私が感じたのは
「資本主義も共産主義も、結局行き着くところは同じなんだ」
ということです。

彼はスターリンが嫌いだったそうですが
かといって反共というわけでもなく
「権力」に警鐘を鳴らす人だったらしいですね。

資本主義だろうと共産主義だろうと
その社会で権力を持つ人間は
間違いを起こすものなのだと。

その間違いを起こさせないよう
国民は権力者を監視すべきだと。

言いたかったのかなと
思いましたね。私は、ね。

調べたら
風車建設は
ソビエトの5カ年計画のことを表しているそうですよ。
へ~へ~へ~。



またタイタニックか

2008-06-20 21:13:46 | 映画
挑戦的なタイトルをつけてしまったけれど
私は「タイタニック」のアンチじゃないんですよ。
むしろ逆。
この前テレビでやってた時
「またタイタニックか」と思いながら
最後まで観てしまいました。
そして感想。
「よーできた映画やなあ。感心しますね」。

この映画は、主人公ふたりのラブストーリーがウケて大ヒットしたわけですが
私的には、はっきり言ってどーでもいい。
なんでジャックが美人とは思えないフツーの女の子に一目惚れしちゃったのか。
そこからして感情移入できなかったので、
まあ、このふたりの話は、8割方どーでもよかった。

私が感心したのは
この映画の骨組みと言うか、構成。
まさに「映画のストーリーというのは、こうやって組み立てるもんですよ」といわんばかりの、映画の教科書のような作品だったからです。

ストーリーは、タイタニックの事故で生き延びた女性の回想で始まるわけですが
これがうまいですね。
いきなりラブストーリーにせず
回想として語らせていく。
ともすれば甘甘になりがちな話を、ワンクッションおいて
「これは、もう終わった話なんだよ」と締めてから始める。
なんともうまい。よく考えた。
刑事コロンボとか、古畑任三郎みたいなもんかな。

私が一番感心したのは
実際にあった出来事と
作り話とを
クロスさせて
また離したところです。

タイタニックの事故は、実際にあった話ですね。
ふたりのラブストーリーは、映画上の作り話です。

実際にあった「タイタニック」という豪華客船の中で
実際にはなかった男女のラブストーリーが展開されます。
そしてタイタニックは海に沈み、長い長い年月を経て眠ったままです。
一方、作り話であるふたりのうちのひとり、ローズは、
調査団にラブストーリーを聞かせ、話し終えると
眠ったまま天に召されます。

つまり
この映画の中で
作り話の世界の人間たちは
現実にあったタイタニックの中でさまざまなストーリーを展開し
最後には
作り話の世界に還っていくのです。

それはラストシーンが物語っています。
ローズは天に召され、当時のタイタニックの中に入っていきます。
老女だった彼女は、当時の17歳の姿に戻っています。
中で出迎えてくれる人々は、全員事故で亡くなった人です。
そしてあの時のままのジャックがローズを抱きしめます。

ここで「映画・タイタニック」のおとぎ話の部分は
ハッピーエンドになるのです。

もう、参りました!って感じですね。

最初に、「ふたりのラブストーリーは8割方どーでもいい」と書きましたが
あとの2割は感動しましたよ。
その2割はどこかって、やっぱラストですよ。
だって、84年ぶりですよ。
84年待って、やっと再会できたんですよっっっ。
84年…どんだけ~な年月ですね。
おそらく84年も待ち続けられる相手なんて、ほとんどの人がいないでしょう。
そんなに生きてないしね、だいたい。
84年ぶりのキス…ギャラリーたちのスタンディングオベーションに混じって
こっちまで立ち上がりたくなります。

でもタイタニックには悲しい現実がたくさん描かれてましたね。
特に、救命ボートが足りないんで、
安い客室の乗客たちが見殺しにされるところ。
地獄の沙汰も金次第か~と
凹むシーンでした。




シャイニング

2008-06-12 21:55:24 | 映画
「人生が変わる1分間の深イイ話」という番組を、毎週息子が観ています。
私はあまりこの番組は観たいとは思わないのですが、宿題があろうがテスト前日であろうがテレビの前で教科書広げながら観ている息子に、ついついつきあって観てしまってます(←テレビ観ながら勉強すんじゃねえ!)。

まあ、私も仕事したり家事したりしながらなのでじっくりと観ているわけではないのですが、ここんとこ映画にまつわる話が多くないですか?
んで、びっくりしたのが「シャイニング」の話でした。

監督のキューブリックは、主人公の妻役のシェリー・デュヴァルが狂った夫から逃げようとするシーンのカットでなんと
NG127回
出したそうです。ギネス記録だって。ふぇ~。

追いつめられて頭の中が真っ白になった状態をシェリーに体現させるために、わざとNG出し続けたんだそうです。
完璧主義のキューブリックらしいとは言え、そりゃやりすぎだろぉ。
シェリーもジャック・ニコルソンもよく耐えたもんだ。さすがプロ。

さっそくそのシーンを You Tube でおさらい。
懐かしくなって、他のシーンも次々観ていきました。
「シャイニング」を観たことのない息子は
"Here's Johnny!!!"のシーンで、「こえええぇぇぇえ」とウケてました。
あと、いきなり双子の姉妹が現れるシーンも「こわっ。何こいつら」だそうです。

「シャイニング」は私が大学生の時公開されました。
「バリー・リンドン」以来ひさびさのキューブリック作品ということで、どんな映画だろうと友達の間でも話題になりました。
オカルト映画らしい、という情報が流れ
「いまごろオカルト~?」
と、みんなでのけぞったものです。
70年代初頭に「エクソシスト」「ヘルハウス」「悪魔のいけにえ」などなどオカルトやらホラーやらが大ブームとなり、70年代後半の「サスペリア」で頂点に達した感がありましたからね。
「なんでいまごろ?キューブリックって、時代を先取りしすぎてるか遅れてるかどっちやの?」
「先取りしすぎて次のオカルトブームまで行ったってことじゃない?」
なんて会話をしたものです。

でもね、初めて「シャイニング」を観た時は、全然こわくなかったんですよ。
オープニングはちょっとこわかったですけどね。あの音楽が。
なんつーの、直接的なこわさじゃないのね、他のオカルトやホラーみたいに。
たとえば「リング」とか「悪魔のいけにえ」みたいに、観ながら「ぎゃ~!」と叫んでしまうこわさではないんです。
そういう恐怖映画に慣れてしまっているので、「シャイニング」を観終わったあと、映画館の客たちが
「全然こわくないやん」
と言って出て行くのを聞きながら「同感同感」と心の中で思っていました。

しかし、しかしですよ。
映画を観てから2~3日後、ふっと思い出してみると

    ぞぞぞぞぞぞぞぞ~
と背中に悪寒が走るんですよ。
この恐怖は何?
観た直後は全然こわくなかったのに。
なんかさ、まるで、若い人は運動した直後に筋肉痛になるけど、年くうと何日かしてから筋肉痛になるって状況と似てませんか。
きっと「シャイニング」は、「恐怖」を感じる神経をゆーっくりゆーっくり辿っていって、到達した頃には全身を恐怖で征服してるって映画なんでしょうね。
こわっ。
画期的な兵器かよっ。

キューブリックで思い出しましたが
私のザ・モスト・フェイバリット・ムービーの
「時計じかけのオレンジ」。
あの映画で主役のマルコム・マクドウェルが
ルドビコ療法という犯罪者矯正治療を施されているシーンで
あわや失明、という危ない状態になったそうです。
(映画では、両目を閉じられないように器具で固定されていました)
確かにあのシーンのマルコムの眼は充血して真っ赤でしたが
ほんとにヤバかったんですね。
しかもキューブリックは
謝罪もなく治療費も出さなかったとのことで
マルコムはかなり立腹して
訴訟をおこしたとかおこさなかったとか…という話です。

「シャイニング」では、もちろんジャック・ニコルソンの狂気的な演技がみどころではありますが、あの子役もすごかったですね。
公開当時、11PMでメーキングビデオを流してましたが
キューブリックの「○○の方を見て!」「そこに隠れて!」と言う端的な指示だけで
言われた以上の演技をしてしまうんです。
あの子は今も役者なんでしょうか。

あ、「深イイ話」に戻りますが
ゆうべはチャップリンの名言が紹介されてました。
曰く、

「人生はクローズアップで観れば悲劇
だがロングショットで観れば喜劇だ」


う~ん、これは納得!
さすがチャップリン!