「時計じかけのオレンジ」っつー新遺伝子が発見されたとの記事をヤフーのニュースで見た瞬間、
「ぎゃ~!アレックス~!」
とPCの前で叫んでしまった私って…。
久々にこの映画のことを思い出してしまいました。
私の中ではベスト1の映画なんですよ。
私がこの映画の存在を知ったのは小学生の時です。
当時は70年代前半で、フォークソングと深夜ラジオブームまっただ中。
ちょっと年上だったイトコが購読していた「深夜放送ファン」という雑誌(のちに「ランラジオ」と改称)を読んでいました。
誌面に登場するのは、深夜のDJをやっていた人気フォークシンガーがほとんど。
その頃の人気DJと言えば、落合恵子・吉田拓郎・谷村新司・山本コータロー・みのもんた などなど。
なつかしい顔ぶれが並びましたが、もうひとりなつかしい方の名前を出しますね。
ケメ。
団塊の世代の方、なつかしいでしょ?
女の子のような風貌と声で賛否両論だったケメ=佐藤公彦のインタビュー記事が掲載されていました。
ケメはその中で、好きな映画が「小さな恋のメロディ」と「時計じかけのオレンジ」だと言ってたのです。
小学生だった私は「時計じかけのオレンジ」こそ知らなかったけれど、「小さな恋のメロディ」は当然知っていましたし、映画を観たこともありました。
ケメのイメージだと「小さな恋のメロディ」が好きだというのは非常に納得できたので、「時計じかけのオレンジ」も同じような映画だと思いこんでしまいました。「オレンジ」という言葉自体かわいいものを連想させますしね。
その思いこみがまったくの間違いだと知るのは数年後。高校生の時です。
学校帰り、たまたま小さな書店に立ち寄った私は、文庫本の棚で見つけてしまったのです。
そう、アントニー・バージェス著「時計じかけのオレンジ」を。
「あ、ケメが好きだって言ってた映画の原作だ!どんな話なんだろ?」
私は本を手にとって読み始めました。
……………………………………………………!!!!!!!!
なんじゃこりゃあ!
小さな恋のメロディとは似ても似つかんどころか、哺乳類と爬虫類くらいの違いがあるやんけ!
しかも…おもしろい!
ここでこの小説を「おもしろい」と感じてしまったことにより、私の人生は大きく変わっていくのですが、当時はそんなこととはつゆ知らず。
もちろん即買いして即読しましたよ。
それで終わってれば良かったのですが、運命とは恐ろしいもので、直後になんと映画が日本でリバイバル公開されることになったのです。
当然、映画館に足を運びました。忘れもしません、大阪・道頓堀の東映パラスです。
ストーリーは知ってるからだいたい想像つくよな、と思っていた私の頭は思い切りぶん殴られました。
冒頭のシーンからしてもう圧倒です。
いきなり主人公・アレックスのどアップ。with 片目つけまつげ。
BGMはおどろおどろしい「クイーン・メリーの葬送曲」。
ぽかーんと口を開けたままスクリーンを見つめる私を置き去りにして、映画は進みます。
ベートーベン第9の軽快な楽章にあわせてレコードショップを歩くアレックス。
仲間割れを起こしテムズ河で暴れるアレックスの勇姿は、「泥棒カササギ」をBGMにスローモーションで表現され、まるでバレエのようです。
そしてルドビコ療法により、人格矯正という名の時計じかけにされてしまったアレックス。
映画前半で無差別に暴力をふるいまくったアレックスは、後半でその相手たちから暴力のお返しをされまくります。
これって、キューブリックがコメディを作るとこういう風になると言った感じですかね。
映画は1970年制作ですが、設定は1984年のロンドンです。
いわゆる近未来を描いたものですが、残念なのはレコードショップの場面。
だってね、1984年ならもうCDの時代ですよ。
さすがのキューブリックもCDまで想像できなかったんですね。当たり前ですが。
でもあのレコードショップ、かっこ良かったなあ。あんな店に行きたいと思ったものです。
映画が終わったあともぼーっっっとしてました。
たまたま公開時が夏休みだったんで、それから毎日のように映画館に通いましたね。ビデオもDVDもない時代でしたから。
最初の上映から最後の上映までずっと観てるんです。文字通り、朝から晩まで。もう、取り憑かれたみたいに。
だから、ちゃんとおにぎりとかパンとか持って入るんですよ。
あんなに夢中になった映画って他にないですね。
はい、回りからは変人扱いでした。
この映画を観たせいで、「大学に入学したら絶対映画のサークルに入るんだっ!」と決意した私は、その通り某大学の映画サークルに入り、そのサークルの上級生と結婚してしまって、いまは田舎の酒屋にいます。
「ぎゃ~!アレックス~!」
とPCの前で叫んでしまった私って…。
久々にこの映画のことを思い出してしまいました。
私の中ではベスト1の映画なんですよ。
私がこの映画の存在を知ったのは小学生の時です。
当時は70年代前半で、フォークソングと深夜ラジオブームまっただ中。
ちょっと年上だったイトコが購読していた「深夜放送ファン」という雑誌(のちに「ランラジオ」と改称)を読んでいました。
誌面に登場するのは、深夜のDJをやっていた人気フォークシンガーがほとんど。
その頃の人気DJと言えば、落合恵子・吉田拓郎・谷村新司・山本コータロー・みのもんた などなど。
なつかしい顔ぶれが並びましたが、もうひとりなつかしい方の名前を出しますね。
ケメ。
団塊の世代の方、なつかしいでしょ?
女の子のような風貌と声で賛否両論だったケメ=佐藤公彦のインタビュー記事が掲載されていました。
ケメはその中で、好きな映画が「小さな恋のメロディ」と「時計じかけのオレンジ」だと言ってたのです。
小学生だった私は「時計じかけのオレンジ」こそ知らなかったけれど、「小さな恋のメロディ」は当然知っていましたし、映画を観たこともありました。
ケメのイメージだと「小さな恋のメロディ」が好きだというのは非常に納得できたので、「時計じかけのオレンジ」も同じような映画だと思いこんでしまいました。「オレンジ」という言葉自体かわいいものを連想させますしね。
その思いこみがまったくの間違いだと知るのは数年後。高校生の時です。
学校帰り、たまたま小さな書店に立ち寄った私は、文庫本の棚で見つけてしまったのです。
そう、アントニー・バージェス著「時計じかけのオレンジ」を。
「あ、ケメが好きだって言ってた映画の原作だ!どんな話なんだろ?」
私は本を手にとって読み始めました。
……………………………………………………!!!!!!!!
なんじゃこりゃあ!
小さな恋のメロディとは似ても似つかんどころか、哺乳類と爬虫類くらいの違いがあるやんけ!
しかも…おもしろい!
ここでこの小説を「おもしろい」と感じてしまったことにより、私の人生は大きく変わっていくのですが、当時はそんなこととはつゆ知らず。
もちろん即買いして即読しましたよ。
それで終わってれば良かったのですが、運命とは恐ろしいもので、直後になんと映画が日本でリバイバル公開されることになったのです。
当然、映画館に足を運びました。忘れもしません、大阪・道頓堀の東映パラスです。
ストーリーは知ってるからだいたい想像つくよな、と思っていた私の頭は思い切りぶん殴られました。
冒頭のシーンからしてもう圧倒です。
いきなり主人公・アレックスのどアップ。with 片目つけまつげ。
BGMはおどろおどろしい「クイーン・メリーの葬送曲」。
ぽかーんと口を開けたままスクリーンを見つめる私を置き去りにして、映画は進みます。
ベートーベン第9の軽快な楽章にあわせてレコードショップを歩くアレックス。
仲間割れを起こしテムズ河で暴れるアレックスの勇姿は、「泥棒カササギ」をBGMにスローモーションで表現され、まるでバレエのようです。
そしてルドビコ療法により、人格矯正という名の時計じかけにされてしまったアレックス。
映画前半で無差別に暴力をふるいまくったアレックスは、後半でその相手たちから暴力のお返しをされまくります。
これって、キューブリックがコメディを作るとこういう風になると言った感じですかね。
映画は1970年制作ですが、設定は1984年のロンドンです。
いわゆる近未来を描いたものですが、残念なのはレコードショップの場面。
だってね、1984年ならもうCDの時代ですよ。
さすがのキューブリックもCDまで想像できなかったんですね。当たり前ですが。
でもあのレコードショップ、かっこ良かったなあ。あんな店に行きたいと思ったものです。
映画が終わったあともぼーっっっとしてました。
たまたま公開時が夏休みだったんで、それから毎日のように映画館に通いましたね。ビデオもDVDもない時代でしたから。
最初の上映から最後の上映までずっと観てるんです。文字通り、朝から晩まで。もう、取り憑かれたみたいに。
だから、ちゃんとおにぎりとかパンとか持って入るんですよ。
あんなに夢中になった映画って他にないですね。
はい、回りからは変人扱いでした。
この映画を観たせいで、「大学に入学したら絶対映画のサークルに入るんだっ!」と決意した私は、その通り某大学の映画サークルに入り、そのサークルの上級生と結婚してしまって、いまは田舎の酒屋にいます。