ROCK & CINEMA DAYS

映画とROCKと猫が大好きです

同志社大学からの手紙

2008-11-23 12:41:54 | 大学時代


きょう、長男の通う同志社大学から封書が届きました。

なんだろう?
成績表は夏に送ってきたし
後期の授業料は、10月に長男に「払ってこい」と渡したはず。
さては払わなかったか?
督促状?
開封するまでいろんな妄想が頭をよぎりました。

ドキドキしながら開封してみると
同志社創設者の新島襄の肖像画が載ったリーフレット。
その横にこんな文面が載っていました。


「その農夫は、帰りの汽車賃を
日本の未来に捧げた」


―――10月9日、米国ラットランドのグレース教会での集会。
   神学校を卒えたばかりの日本人が登壇した。

   「帰国したら、キリスト教の大学を起こしたい」
  
   その思いから青年は涙をこらえ献金を必死で訴えた。

   感激した会場は沸き立ち総額五千ドル近くの献金が集まった。
   そこへ一人の年老いた農夫が青年に駆け寄り
   そっと二ドルを手渡した。

   それは帰りの汽車賃など持ち金すべてである。

   それから一年

   二ドルに込められた祈りを「礎石」として
   新島襄の夢は京都で現実となった―――



ええ話や~!

ちょっと感動しましたね。
これはテレビ「1分間の深イイ話」に投稿してもいけるんじゃないかしら。
同志社設立の陰にはこんな話もあったんですね。
さすが教科書に載る人だけのことはあるわ。



これなんのお知らせなの?

封筒をごそごそしてみると
「寄付金の申し込みおよび払い込みについて」と書かれた払込用紙が。

ああ…
寄付ね。

( ゚∀゚)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \

寄付金ってどんだけなんでしょうか。
なんですって。
「1口10万円」

ァ '`,、'`,、( '∀` ) '`,、'`,、 ハ~ァ

ごめんよ新島襄。
私は授業料を工面するだけで
帰りの汽車賃を捧げるに等しい状態なのですよ。

そういや
夫婦そろって母校である立命館大学にも
寄付してません。
ごめんね西園寺公望。

でも私が在学生の頃
私の親が立命館に寄付したことは
息子には内緒にしておこう。

心優しき同志社大生の保護者の方々
私のできない分
寄付をお願いします。

1口10万円


ボージョレ・ヌーボーを販売する立場から

2008-11-19 19:30:37 | 
私が仕事のことを書くのはヒジョーに珍しいのですが
せっかくボージョレ・ヌーボー解禁なので
売る立場からの視点で書いてみます。

今日は前日です。
ボージョレ・ヌーボーがうちの店に配送されてきましたよ。
「11月20日午前0時以前の販売禁止」
と書いたステッカーが箱にどーーんと貼られてます。
これはルールだから守らなくちゃいけないのよね。
なんぼお得意さんでも、ダメ。売らないですよん。

毎年「今年のヌーボーはできがいい」と報道されますが
こう毎年毎年同じこと言われると
ほんまかいな?と思ってしまいますね。
まあそのことはあとで書くとして。

ボージョレ・ヌーボー
大半の方は
スーパー・コンビニ・ディスカウントストアでお買い上げになるのではないでしょうか。

うちは酒屋なんですが
ボージョレ・ヌーボー置かない酒屋とても多いですね。
なんでか?そりゃ売れないからですわ。

ボージョレ・ヌーボーが一躍脚光を浴びたのは
1990年です。
この年のヌーボーはすごくおいしかったんです。
うちのような田舎の酒屋でも
何人ものお客さんが「おいしかったからまた買いに来たよ!」
とリピートされたくらいです。

メーカーは
前年の実績から判断して輸入量を決めていますから
この突然のバカ売れにうれしい悲鳴だったことでしょう。
しかしヌーボーはあらかじめ契約しておいた量しか入手できませんから
いくら追加注文があっても、なんともならなかったんですね。

その次の年は
各メーカーも前年よりはるかに大量のヌーボーを輸入。
各酒屋もたくさんのヌーボーを仕入れました。

ところが

全然うれましぇ~ん。
日本人が熱しやすく冷めやすいというのを実感した出来事でありました。
もうメーカーも問屋も酒屋も、不良在庫となったヌーボーの山を見て
「二度と仕入れんぞ」と思ったことでしょう。
まあバブル崩壊という背景もありましたしね。

うちなんか、次の年の年末に棚卸ししたら
まだ1箱ありましたよ。
すでにヌーボーの意味なしですがな。
どうやって処分したのか覚えてません。
つか、記憶に残したくなかったんでしょうね、あの悪夢は。

あの一件でボージョレ・ヌーボーを扱わなくなった酒屋は多いです。
その後、規制緩和でスーパーがワインを販売できるようになったこともあり
あちこちの酒屋は廃業したりコンビニに転換したりで
ますますヌーボーを扱う酒屋は減っていきました。

ヌーボーは新酒なんだから
早いうちに飲まなきゃ意味ないですしね。
寝かせて熟成するわけじゃないし。
ということは
早く売っちゃわないとだめなんですよ。
だから
ただでさえ顧客が減ってきている酒屋は
置きたくないんですよ、ヌーボー。
残っちゃったらどうしようもないもん。
だからみんなスーパーで買う。
この悪循環になってしまってます。

もちろんそんな酒屋ばかりじゃなくて
樽ごと直輸入して量り売りする店とか(いいなぁ~。いつかやってみたい)
店主がソムリエの資格とっちゃって、自らフランスへ行って買いつけてくる店とか(神ですね。パチパチ)
当たり前ですが「売れる店は売れる、売れない店は売れない」なんですわ。

うちの店は
おかげさまでボージョレ・ヌーボーだけは毎年早々に完売させていただいてます。
現在、予約で仕入れの半分以上いきました。

ありがとうございま~す!

去年のヌーボーはユーロ高のせいで
どこも価格跳ね上がりました。
あの1991年の悪夢再びか、と危惧したものの
消費者も、流行としてでなく
新鮮でおいしいとか、秋の風物詩といった感じでとらえてくださるようになったんで
販売数に変動なしで安堵したものです。

ああ、それで
最初に書いたんですが
毎年「今年は出来がいい」と繰り返されてるのはホンマか?について。

これ、あながちウソではないんですよ。
というのはですね

ブドウって、秋に収穫するんですが
その前の、夏の気温が高かったり
日照時間が多かったり(要するに、雨の日が少ないってことね)すると
糖度が増すらしいんです。

「らしい」とあやふやな書き方をするのは
私がブドウを栽培したことがないからですよ。

ここんとこ地球温暖化で
フランスも例外ではなく
夏はむちゃくちゃ暑いそうです。
去年だっけ。ヨーロッパを異常熱波が襲って
気温50度とかになってたの。
多治見の46度がひれ伏すくらいのトンデモ温度じゃないすか。
しかしブドウの出来はすごくよかったんですよ。

だから
ここんとこずっと
「出来はいい」はずなんです。
でも
「今年は100年に一度の出来」っていうフレーズを
何度も聞いたことがあるのも事実です。
私まだ半世紀も生きてないんですが…。

まあ
「100年に一度」と表現されるくらい素晴らしいのが
頻繁に訪れてくるくらいブドウの出来がよくなってきてるんだと
好意的に解釈してください。

私は売る立場なんで
「何回100年に一度が来てるんじゃボケ~~~!」
とは言えませんので。

いよいよ解禁です。
いつもはヌーボーを飲まない方も
今年は売り場であれこれ選んでみたらいかがでしょうか。

お店の人、喜びますよ~。
早く売っちゃいたいんだもん