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CDプレイヤー

2011-06-22 20:43:51 | オーディオ

○STUDER A727

一時、フィリップスのスイングアームメカに拘って、収集したことがあります。

CDの読み取り装置を大きく分けると、メカが直線に動くSONY方式と、LPレコードプレイヤーのアームのように曲線を描くスイングアームのフィリップス方式がありました。 

CD読み取りメカはコンピュータの読み取りメカとして開発されたとも聞いたことがあります。当時の業務用コンピュータ(パソコンではありません)は非常に高価でした。正確な読み取りを行うため、読み取り精度の高さが命だった。コストを掛けて開発されたものであったでしょう。

CDプレーヤーの普及は低価格化によるものです。498(49,800円)とか、そのためには、CD読み取りメカの低廉化は必然でした。

スイングアームのメカはプロトタイプの鋼鉄製のCDM0から始まり、アルミダイキャストのCDM1から大量生産が始まります。

手元にCDM1,CDM2、CDM3、CDM4のメカがあります。CDM2はプラスティック製です。コストダウンした廉価版なのかもしれません。

型番が上がるに従って、小型化、軽量化が進んでいくのが分かります。改良とコストダウンが同時進行したのでしょう。CDM3の評価が高いのは両者のバランスが良いからかもしれません。

スイングアームはSTUDER製以外にもマランツ、REVOX(STUDERの民生品ブランド)他、広く使われました。国内製品ではLUXがありました。

我が家に来た台数は10台は下らないと思います。

現在、手元に残しているのは、出張中の機種も含め、STUDER A727(CDM1搭載)、LUXMAN D-500(CDM3)、KRELL MD1(CDM3、CDトランスポート)、REVOX C221(CDM4)です。

その中でも、代表としてA727を選んだのは、スイングアームメカの原型であるCDM1を積んでいる。当時の機種では珍しくデジタル出力を持ち、ワードシンク端子を持っています。アナログはバランス出力も持っています。流石、業務用機器です。

これをDAコンバータ(以下、DAC)に繋いだり、同期を掛けたり、DACとの間にDDコンバータ(DDC)を挟んだりして、遊びました。

A727は、かの有名なA730(CDM3搭載)の前機種に相当するラックマウント型です。

A730が知人宅にありますので、比較試聴しようと考えています。   

若い方はスイングアームを知らないでしょう。LPプレイヤーを見慣れたアナログファンには堪らないメカだと思います。

ハート型のCDM3は美しい。KRELLはその造形を生かしました。

悪貨は良貨を駆逐すると言う言葉があります。残念です。   

 

○VICTOR XL-Z999

重量級のCDプレイヤー(以下、CDP)です。当時、今でもリファレンスとして通用するCDPを、TEAC、DENON、LUX・・・が競うように作っていました。

これらのメーカーの最高機種が普及品と大きく違うのはCD読み取りメカです。自社開発?のアルミダイキャスト製、如何にもガッチリしています。

メカはSONY形式。フィリップスのスイングアームはCDPの部門から撤退していた?頃の製品です。質実剛健なメカの上にCDを置き、それをウエイトで押さえ込む形式です。この方式を取るメーカーは多かった。アナログチックなところが良いと思います。

DAC部はK2プロセッシング搭載し、アップサンプリング、20ビット変換ができました。この後継機がXL-Z999EX。外部光の影響を受けにくくした等の小改良がされていますが、大きな違いはないと思います。

クロック入力を持っているので、外部クロック機種と同期運転が可能です。

CDの規格は44khz、16ビット、今から見れば極めて貧弱な規格です。この規格を超えようとして、アップサンプリング、ハイビットを繰り返して来たのがCDP、DAコンバータの歴史です。

音楽をCDで楽しむなら、XL-Z999で十分と言うのが現在の結論です。  

 

○VICTOR XP-DA999

VICTOR XL-Z999(EX) と 対をなす DAコンバータ(以下DAC)です。XL-Z999EXの DAC部を 独立させ、リファインし機能を高めた製品です。発売されたのは1997年。

K2プロセッシング搭載 96khz、20ビットに変換可能です。現在の水準(192khz、24ビット)から見れば極々内輪の数値です。

豊富な入出力を持っているが特長で、入力端子は通常のRCAの他、光、同軸BNC、バランス。出力端子はRCA、バランス。

民生用としては珍しく、CDトランスポートと同期を図るクロック出力を持っていました。

マランツ プロジェクト D1 との競争を勝ち抜き、我が家の中心DACでした。

 

○ESOTERIC P-0

CDトランスポート(以下、CDT)です。CDの読み取りメカと言えば、フィリップスがスイングアームの生産を止めてからは、高級品と言えば、TEACのVRDSメカでした。

WADIAも高級品はVRDS、普及品はパイオニアのメカと使い分けていたようです。VRDSメカは何機種か聴いています。ESOTERICは元々TEACの高級?オーディオブランドです。

スイングアームが柔とすれば、剛のVRDSとでも言えるでしょう。

P-0は元々製品として企画されたものではなく、研究用、開発用に試作されたと聞いています。

VRDSメカを土台として、それを究極にまで推し進めたものでした。駆動メカはミクロン単位で制御され、CDの中心軸の偏芯を揃える等、CDの状態に合わせて、細かく調整できるようになっています。

研究用ですから、コストの制限を受けない。外観も気にしない。如何にもプロフェッショナルな風貌です。試作品が評判を呼び、結局、市販されるようになったとか・・・

電源は本体への干渉を防ぐために別個体。鉄の固まりみたいなものですから、移動する時には、腰を痛めるないように注意しなければなりません。

しかし、CDのより好みも激しく、メカニカルノイズが気になることも多い。P-0は気むずかしい機器です。

これまで、メカの調整、CDのピックアップ部の交換と、2度入院していますが、現在も完調とは言い難い状態です。

もっとも、ESOTERICもこの辺のことは十分、承知していたようで、改良型、バージョンアップを繰り返しました。

家のはメンテナンスはしていますがオリジナルのままです。今後も音楽CD再生原器としての位置づけは変わらないでしょう。

なお、Pー0シリーズは輸出されていないようです。海外ではメンテナンスができないからと聞いたことがあります。

CDTですので、DACと組み合わせなければ、音は出ません。相棒はVICTOR XP-DA999が務めてきました。

バランスケーブルで繋ぎ、クロックを合わせての同期運転です。その後、外部クロックを導入しジッター低減を図ったのですが・・・・・・

これについては、別の項とする予定です。 

 

○Audio alchemy DTI pro32

CDプレイヤーのデジタル出力とDACの間に入れるDDコンバータです。小型の本体と大型の電源によって構成されています。

Audio alchemy製品はDDコンバータに限らず、DAC、CDトランスポートからプリアンプまでいろいろな製品を出しました。製品群を通しての特長は小型、高性能と言うことでしょうか。10機種以上、試聴しました。

Audio alchemyと言えばやはりDTIシリーズでしょう。その最終製品が  DTI pro32 でした。アップサンプリング機能を持ち、90年代前半としては画期的な製品であったと思います。

DTIを繋ぐと低域がぐーんと沈み、音の厚みが出てきた印象が残っています。

DTIの原理が実はよく分かりません。

内部にメモリーを持っていて、そこに一時、信号を溜め、それを整流して、DACに流していたのではないかと想像するのですが・・・・

今でも、KRELLMD1 と DAC の間に挟むことがあります。今でも現役です。 



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