気象庁が本日、山口県を含む九州北部地方と四国地方が梅雨入りしたと発表しました。いずれも平年より8日、昨年より23日早い梅雨入りだそうです。確かにもうパラパラと雨が降ったり止んだり…。
今日の午後は俳句教室、兼題は初夏の季語「卯の花」。ユキノシタ科の落葉低木。「夏は来ぬ」の唱歌で親しまれている花です。
ところがですよ!歌は知っているけど卯の花を知らないという人が…うちの主人も含めて4人。オドロキでした。主人なんかは棚田オーナーをしていた時、田植に行く度に卯の花が咲いていたので、剪って持って帰ったこともあるのに。記憶にないとおっしゃる~エエッですよ!だから今日も会場に行く途中で〝ほら、あれよ〟と教える始末…。もう盛りの時期を過ぎようとしていましたが、まだまだあちらこちらに咲いていました。
みると〈よく見ればここにもありと花空木〉という句が出ていました。すると〝そう、そう、花が分かるとあっちにもこっちにも、ホントこの句の通り…〟と言い、この前の「馬醉木」の時もそうだったわね~と。みんな頷いています。
本当に関心がないということは、いつも見ているものであっても気がつかないんですね。
〈卯の花や媼二人の立話〉や〈卯の花や式年祭の厨子開く〉が今回の高点句でした。ちなみに〈よく見れば…〉はわが旦那様のでした。納得!更に、原句では意味が分らなかったので、〈故郷や卯の花葺きの地蔵堂〉と添削した句ですが、この「卯の花葺き」という語を初めて知りました。調べると「卯の花が屋根を覆うように咲いていることの形容」ですって。また勉強させて貰い、感謝です!
ところで、この「夏は来ぬ」の歌で思い出したんですが、昔「うのはなのさきにおうかきねに…」は「…きねに」だと思い、意味が分からずに歌っていたのよという話をすると、ついでにとても面白い話が出ました。
あの「ふるさと」の歌詞「うさぎお~いしかのやま…」を、「おいし~」の意味と思って長い間歌っていた人がいたという話。大笑いです。だとすれば「かのやま」も分からなかったでしょうねと、人のことは言えませんけど。今思えば小学校で習った唱歌には意味の分らないものがたくさんありましたよね~。ホント!昔の歌詞って結構文語的な表現が多かったような…だって土井晩翠や北原白秋だもんねえ~と、かつての小学校の先生の弁です。
俳句を始めて、私もやっと言葉に目覚めたんですからね~。(笑)ホントつくづくそう思いました。
帰りに咲いていた卯の花をちょっと一輪失敬しました。ほんのりとしたいい香りがします。