今日は雲の多い一日、でもやはり〝晴れ〟です。気温は21度と気持がよいのですが、なぜかしら風の強い日でした。
午後からは、俳句教室を行っている会館での「人権学習」でした。この会館を使用する人は必ず1回はこの人権講座を受けないといけない決まりになっているんです。だから、私も例に漏れず…。だって、名前を書いて出さないといけないんですから、サボるとばれるんです。
今回は、NPO法人山口女性サポートネットワークの小柴久子氏の、「夫婦の対等な関係とは~DVについて考えてみよう~」という講演でした。
対等な夫婦とは…1、お互いに支配したり、されたりする関係ではない。2、お互いに適度な距離で、尊重し合える関係…ということ。そこから、サポートネットワークへの相談件数や相談内容など、統計資料をもとに、山口県の実態を説明されました。それをみるとやや減少傾向にありますが、DVの相談件数が30年度は254件と。他にこどもへのDVで一時保護したこどもが13件あったと。
最近の子どもの虐待で、手遅れになって亡くなる悲惨な事件が続発しているのをみますと、山口県も例外ではなさそう。オオ、コワッ! 最後のしめくくりは、自分には関係がないと知らない顔をしないで、「あなたの支援を必要としている人が周りにいるかもしれません」ので、気が付いたら手を差し伸べてあげてください、ということでした。ハイ、是非そうしたいです。でも…私の周りには若い人や子どものいる家庭が…。ああ、そうだ、年寄のDVだってあるかも。気を付けましょう。
その後は、リハビリへ。昨日が休みでしたので病院も多かったですね。さらに、美容院へも寄って帰りましたので遅くなりました。今夜は最低気温12度ですって。家の中でももう寒いくらい…今夜の月は雲で全く見えません。本当なら十六夜の月ですが、俳句で詠むときはこの「十六夜」は陰暦8月16日のことで、中秋の名月の次に出る月なんですね。これは俳句の上での約束事ですから、今日のような月を「十六夜」と詠んではいけないんですよ。だって、月の満ち欠けにおいて十六夜は毎月あるんですから、どの季節でもありうるでしょう。
先日の兼題、〝木犀〟での句。殆どが香りを詠んでましたね。確かに、花を見るよりも先にその香りで開花を知りますもの。仕方がないと言えばそうなんですが…。
ここで考えてみましょう。そう、誰もが知っているということは、〝木犀や〟と言っただけで分かるということなんですよ。わざわざ〝木犀の香や〟とか〝木犀の香るや〟とか言わなくても。17音しかないんですから、できるだけ無駄なことを言わない!これが俳句のコツです。いや、言わなければいけないときも、また敢て言うときもありますけどね。それはもっと上手になってからということです。
木犀や同棲二年目の疊 高柳克弘
浴後また木犀の香を浴びにけり 相生垣瓜人
前句には〝香〟がないですが、〝疊〟とありますからこの句は部屋の中の景です。ほら、香っているでしょう。でも後句は、風呂上がりの後ちょっと庭にでも出てみた景でしょうから、〝香〟と言わなかったら花びらを浴びているようにもとれるんです。だってあの木犀の花はぽろぽろとよく零れますもの。だからここは敢て〝香〟と言ったんでしょう。
句会では、〈木犀の花の御飯やまんまごと〉と〈遠き日のままごと遊びや金木犀〉という似た句が出ていました。どちらも初心者の句ですから問題はありますが、香りではなくて子供の頃の回想で詠んだのが手柄でした。〝ままごとは私の頃は「あかのまま」でしていたけど…〟と言うと、〝それもしましたが、金木犀の花びらでもしていたんですよ~〟と。ヘエッ、じゃあ匂いのいいご飯だったでしょうね。でも〈まんまごと〉はあまりいい表現ではないです。後の句も、〈ままごと〉が子どもの遊びのことですから中七を字余りにして言う必要はないです。そこで、〈木犀の花をご飯と遊びをり〉と〈金木犀妹(いも)とままごとせし日々も〉に。〈遠き日〉も言わずもがなですので削りました。
写真は、〝花虎の尾〟、7月から9月頃咲きます。原産地は北アメリカでシソ科の花です。俳句では〝虎尾草〟と書いて、〝とらのお〟という夏の季語がありますが、これはサクラソウ科で山野に自生します。花穂の先が獣の尾のように見えるところから付いた名です。