〝きいて、きいて〟です。やっと今日我が家にも「アベノマスク」が来ましたよ。なんともケチクサイ!あれだけ散々に腐されまくったからか、なんと小さいこと。昨日の句会で口先だけのマスクをしていた人がいたので、〝それ、まさか?〟と聞いたらアベノマスクだと。本当にみんなのいう通りでした。
今頃こんなものを手にしても…いや、あのコロナに恐れおののいて、マスクを買いあさっていたときに来たとしても、これではきっとそんなに感謝しなかったでしょうね。もし家族が4人だったらどうするのよ!と怒りの方が先立つでしょうし、このマスクの後ろには万円札の把がワンサカワンサカ見え隠れしますもの…460億円?…修正されて260億円。それってどれくらいの嵩になるのかしら…なんだかアホらしくって、これ使うのもクヤシイ!捨てるのもクヤシイ!じゃあどうすりゃいいの?
なんて書いてみても、今更で気の抜けたビールみたいですよね。アホラシ…
ところで、今日は「時の記念日」ですよ…解説は去年のブログに書いていましたので省きます。でも、例句を見ていると…
時の日の四十路半ばの子の電話 石田小坡
時の日の時計見詰めて待ち惚け 田中光子
どちらも歳時記に載っていた句ですが、…なんだか胸が痛くなったんです。
その子は〈四十路半ば〉じゃなくて、生きていれば今はいくつなんでしょう。もう五十路半ばではと思うのですが…その子の〈電話〉をどんなに首を長くして待って、待って…とうとう最後まで〈待ち惚け〉を食わされてしまいました。そう、この5日に87歳で亡くなられた横田滋さんのことです。
今日の読売新聞を見ると、「全身全霊で頑張った。いいお父さんだった」という見出しで、妻の早紀江さんが開いた記者会見の様子を報道していました。拉致被害者の救出活動の先頭に立って、半生をささげてこられた滋さんの姿は、直接にはお目に掛かったことがなくても、早紀江さんと一緒にすぐに目に浮かんできます。
その子・横田めぐみさんが拉致されて姿を消したのが1977年、13歳の中学1年生の時で、滋さんが45歳の誕生日の翌日のことだったと。その誕生日プレゼントにめぐみさんから〝もっとおしゃれに気を遣ってね〟といって貰った鼈甲の櫛。それを42年余りという長い間、眺めてはきっと涙を流し、また、どんなことをしてでも〝子どもを取り戻す〟と信じて戦ってこられたことでしょう。そのちっとも古びていない櫛をケースから出して、嬉しそうに見せておられた映像が目に焼き付いています。
この拉致問題というとてつもなく大きな事件を、私のようなあやふやな頭であれこれ書いたとしても支離滅裂になりそうですので、ちょっとお借りしました。それを、どうぞ…内閣官房 拉致問題対策本部事務局よりのものです。
1970年代から1980年代にかけ、多くの日本人が不自然な形で行方不明となった。日本の当局による捜査や、亡命北朝鮮工作員の証言により、これらの事件の多くは北朝鮮による拉致の疑いが濃厚であることが明らかになった。1991年以来、政府は、機会あるごとに北朝鮮に対して拉致問題を提起したが、北朝鮮側は頑なに否定し続けた。しかし、北朝鮮は、2002年9月の第1回日朝首脳会談において、ようやく初めて拉致を認め、謝罪し、再発防止を約束した。同年10月には、5人の拉致被害者が24年ぶりに帰国した。
しかしながら、残りの安否不明の方々については、2004年5月の第2回日朝首脳会談において、北朝鮮側から、直ちに真相究明のための徹底した調査を再開する旨の明言があったにもかかわらず、未だに北朝鮮当局から納得のいく説明がなされていない。残された被害者たちは、今なお全ての自由を奪われ、長きにわたり北朝鮮に囚われたままの状態で、現在も救出を待っている。
確かここには書かれていませんが、めぐみさんはもう亡くなっていると言われて遺骨を受け取ったことがありましたよね。ところが、それは他人の骨だったということ。また現地の人と結婚して女の子が生まれ、その子に面会できたことがありました。それが2014年3月のモンゴルで、ご夫妻が孫のヘギョンさんと初めて面会したというニュース、めぐみさんとよく似た女の子でしたのでよく覚えていますもの。
これは事件が起こって約半世紀にもなろうかという日本の歴史の一つです…いや、いや、まだ終ってはいないのですから歴史の途上にあるということでしょうか。だったら、どうか一日も早い解決を!
こんなちゃちいマスクなんかで国民の気を引こうなんて、ちゃんちゃらおかしい!…あら、あら、だんだん口が悪くなりますね。でも、なんだか考え出すと…いや書き出すと、どんどん怒りがこみ上げてきて…ああ、見苦しいからもう止めましょうね。ゴメンナサイ!
でも、でも、でも…どうにかして上げたい。お金で解決出来ることなら…マスクも10万円も寄付してもいいからね。
そもそも〝時〟というのは、だいたいが人の心の傷を癒やしてくれるものでしょう。私も〈刻(とき)といふ万能薬や年暮るる〉(平成19年)という句を詠んでいますもの。
でも、拉致被害の方々は、当事者はもちろんのことその親族の方々にとっての〝時〟とは、惨いものですよね。決して癒やされることのない時間でしょう。そして、その関係者の方々がその〝時〟に押しつぶされて、最近は次々と無念にも亡くなっておられます。辛いですよ、どう考えたって。アベさ~ん、いい加減に何とかしてあげてよね!
関係ないけど、山口は今日梅雨入りしましたって…。頑張らなくっちゃ!
写真は、もう終ったんですが、我が家の〝蜜柑の花〟。夏の季語です。また、ボケてますね。ゴメンナサイ!