より良き明日の為に

人類の英知と勇気を結集して世界連邦実現へ一日も早く

欧州連合(EU)から地球連合(EU)へ

2019-06-02 19:33:52 | より良き世界のために
 先日欧州連合議員選挙がありました。結果は英国のEU離脱派並びに各国で勢いを増してきたEU懐疑派の圧勝かと思いきや意外と親EU派が善戦しました。その陰には危機感を抱いた親EUの非政府組織(NGO)が投票率UPを呼びかけ、EU懐疑派が流すフェイクニュースに対抗するファクトニュースを流し続けた努力の効果もあったようです。

 大国が拒否権を乱発する国際連合に比べ、欧州連合ははるかに民主主義の理想に近い形をしています。国連総会の出席者は国の利益を代表していますが、欧州連合議会の議員は出身国を代表するのでなく、個人の信条に基づいて会派を構成します。我々世界連邦主義者は国連を改革して欧州連合に近づけようとしていますが、なかなか容易ではありません。

 そこで発想を転換し、いっそのこと欧州連合を世界規模に拡大していくのはどうでしょうか。勿論そのためには欧州連合が納得してそのコペンハーゲン基準(欧州連合への加盟は、安定し、自由市場と、法の支配と人権を尊重する民主主義を有するあらゆるヨーロッパの国)を改定してもらう必要があります。「安定し、自由市場と、法の支配と人権を尊重する民主主義を有するあらゆる国」であれば世界中の多くの国が加盟できます。そしてそれはもはや地球(Earth)連合(EU)と呼ぶべきものとなるでしょう。

 地球連合の地球議会における議員構成は十億人を超える国から数万人の国までかなりの開きがあるので欧州連合の様な人口比例でなく、人口の対数などに比例するような工夫が必要になります。また欧州は宗教、文化などの面で比較的均質性がありますが、世界は違います。地球連合は欧州連合以上の多様性を備えねばなりません。

 地球連合は今の欧州連合がそうであるように国と国の間の垣根が低くなります。そこが国連との大きな違いです。「内政干渉」や「租税回避地」という言葉が死語になります。貧困と差別、それらに起因する武力紛争が無くなり、軍事費は激減します。環境と人口など地球全体で考える必要のある諸問題にも効率よく対応できます。

 現在は「安定し、自由市場と、法の支配と人権を尊重する民主主義を有する国」という基準に満たない国も多く存在します。彼の国及び彼の国民が地球連合加盟のメリットに惹かれ、それを求めてこの基準を満たす国に変化していくことでしょう。そうなった時、地球連合は我々世界連邦主義者が目指してきた「世界連邦」に到達するのです。