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阻止しよう安倍改憲!参院選2019

2019-07-12 19:47:28 | より良き我国のために
 参院選2019がスタートしました。新聞報道による序盤の情勢は政権与党が改選議席の過半数を超え、これに維新などを加えた改憲勢力が2/3の議席を窺う勢いとのことです。
 皆さん、この選挙の最も大事なポイントは何でしょうか。それは安倍政権が主導する改憲、わけても9条の改定です。何故なら直近5回の国政選挙で初めて安倍政権が改憲を前面に打ち出しているからです。これまではアベノミクスや消費増税延期など専ら経済政策を前面に掲げて来ました。(そのくせ選挙に勝ったすぐ後で特定秘密保護法、集団的自衛権行使容認、組織的犯罪処罰法(共謀罪法)、安保法制(戦争法)などの非経済政策を次々と数の暴力で強行採決して来たのです。)
 しかし今回は違います。改憲を前面に打ち出していますからここで改憲勢力に2/3の議席を与えたら民意を得たとして即実行に移すことでしょう。これまでの憲法審査会は強引な運営を避けてきましたが、かなり強引になる危険性があります。
 ここで安倍政権が掲げている9条改定案をおさらいしましょう。
第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
第二項 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
第三項 前項の規定は、国際法に基づき、我が国の独立と平和並びに国及び国民の安全を確保するために、内閣総理大臣を最高指揮官とする実力組織として別途法律で定める自衛隊の設置を妨げるものではない。(表現は多少異なるかも知れません)
 追加する第三項における「前項」とは第二項であり、自衛隊は「その他の戦力」に該当して保持できません。しかし法律の世界では互いに内容が矛盾する項目がある場合、後から制定されたものを優先する「後法優先の原則」があります。第三項で自衛隊を明記したことにより、第二項の「戦力不保持」は効力を失います。そして「交戦権」は無くとも集団的自衛権を含めた「自衛権」が有れば自衛隊は「安保法制」などで別途定めかつ今後の同法制改定で拡大可能な自衛の為の実力行使は可能になるのです。
 安倍政権は「自衛隊を明記するだけで、内容はこれまでの9条と何ら変わらない」と言っていますが、これはまやかしです。「9条の肝」とも言える第二項が事実上無効になることを知っているのです。そして当然のことながら米国を始め世界の国々にも日本の憲法9条の無力化が知れ渡ることになります。
 トランプ大統領は最近日米安保条約の片務性見直し発言を繰り返しています。半年前から安倍首相に問いかけて了解も得ていると・・・。これは憲法9条の改定が無ければ出来ない話で、それを掲げて参院選に挑んでいる安倍首相には願っても無い追い風になります。一方で安倍首相によるトランプ大統領のノーベル平和賞推薦、更には5月に大統領を国賓として招き至れり尽くせりの大歓迎をしたことなどを考えあわせれば、首脳同士のお互いの選挙応援をする密約があるように感じられてなりません。
 自衛隊が発足して65年になります。この間ベトナム戦争や湾岸戦争など米軍が主導する幾多の戦争がありましたが、自衛隊員は一人も戦死せず、一人の敵兵も殺していません。それは憲法9条に守られていたからです。もし安倍政権の思惑通りに9条改定が為された後は米国の要求に抗し切れず、米軍と一緒になって敵と戦わざるを得なくなることでしょう。勿論自衛隊員に戦死者が出て、敵兵を殺す自衛隊員も出ることになります。
 国民の皆さん!それで良いのですか。74年前に国内300万人、アジア2000万人の死者を出して太平洋戦争に敗れ、二度と戦争をしないと誓ったのではないですか。その2年後に発布された憲法の前文と9条が謳う「平和条項」に満腔の賛意で応えたのではないですか。これらを忘れて逆戻りするのですか。
 現在の国際連合は安全保障において無力です。国連軍が無く、国連決議に基づく多国籍軍は米軍中心です。最近は国連決議にすら基づかない「有志連合」が警察の様に振舞っていますが、これも米軍中心で何ら国際的な権威を持ちません。いわば暴力団の抗争と同じなのです。安全保障理事会はその常任理事国に拒否権があって非民主的であり、常任理事国間に利害の対立が有れば拒否権の応酬で何も決められません。かくして国連発足後74年になりますが世界中で戦火が絶えることが無かったのです。
 これに対して欧州連合は違います。欧州連合内の「国境」は人が跨げるような高さまで下げられています。欧州議員は各国の人口比例で選出されますが、それぞれの国を代表していません。個々の議員の信条に基づいて党派に参加します。従って欧州連合内でもめ事があっても全て話し合いで解決し、決して武力紛争にはなりません。
 この欧州連合の仕組みこそが日本国憲法の平和条項を実現するものではないでしょうか。我々は国際連合を改革して欧州連合に近づけるか、欧州連合を世界規模に拡大するか、どちらかを選択すべきなのです。そのためにも我が国は9条を含む平和条項を決して変えてはなりません。人類が進むべき道しるべとして高く掲げ続けようではありませんか。
 この参院選では安倍改憲に反対している政党・候補にあなたの一票を入れて下さるようお願い致します。あなたが選んだ政党・候補はやがて我が国の政治の中枢を担い、憲法の平和条項に基づいて国連改革又は欧州連合世界化のための原動力となることでしょう。どうぞ宜しくお願い致します。

保安官バッジを外す米国

2019-07-02 19:19:44 | より良き世界のために
 この数年来、米国は世界の保安官(警察)役を果たせなくなっています。現職のトランプ大統領は最近とみにこれを口に出すようになりました。例えば日本を含む同盟国に夫々のGDPの2%まで軍事費を増やす様要請したり、ホルムズ海峡を利用する国それぞれがこのシーレーンを守るべきだと言い始めました。更には先月末のG20後の記者会見では「日米安保条約の片務性見直し」を表明しました。お互いに守り・守られる関係にしたいということです。

 トランプ大統領の発言がそのまま将来の米国政府の政策になるとは限りませんが、最近のシリアを含む中東の紛争における米国の存在感の無さを見れば、米国がかつて果たしていた世界の保安官役をやめ、そのバッジを外そうとしていることは確かです。

 これは国連を改革してその機能強化を目指すためには願っても無い好機ではないでしょうか。これまでは唯一の超大国である米国が決して同意しそうも無く不可能でした。今なら米軍を中心とする多国籍軍に替わり、世界の保安官役としての「国連軍」創設に向けた計画に米国が賛成する可能性があります。そして世界は改革後の国連を中心にしてまとまっていきます。

 2年前国連本部は「核兵器禁止条約」を採択しました。今度はこれと同様に「国連改革条約」を制定するのです。2年前は核兵器保有国=安保理常任理事国が揃って反対したように、今度も安保理常任理事国は揃って反対することでしょう。しかし「核兵器禁止」が世界の正義になったように、「国連改革」も世界が当然進むべき道として広く支持されることでしょう。

 ここまで読んでいただいた皆さん、これ以降に私が書きたいことは当ブログ内の下記URL「国連改革条約を制定しよう!」と重なりますのでどうか続けてそちらを読んでいただければ幸いです。
 https://blog.goo.ne.jp/kanohta/e/50dab572258b296cc331a8679190b43b