南アフリカで25日に発表された新型コロナウイルスの変異型オミクロン株は免疫をすり抜ける能力を持ち、これまでに開発されたワクチンが効かない可能性を秘めていると言われています。既にこの数日で南アフリカ周辺国、欧州ではドイツ、チェコ、イギリス、イタリア、ベルギー、アジアでは香港で感染が確認されています。まさに燎原の火を見るような広がり方でデルタ株を超える強敵です。
欧州各国は感染国との往来を遮断、検査体制の格段強化などで完璧に近い水際作戦を取りました。これに対して我が日本は今回も遅れています。南アフリカとその周辺9か国からの入国者に対して10日間の待機を義務付けただけです。そもそも入国を認めるだけでも危険であり、かつ新型コロナウイルスへの基本対応である14日間の待機に満たない中途半端なものです。
日本政府の対応の遅れは最近の感染者数激減による慢心でしょうか。来年1月から再開予定のGoToトラベルへの悪影響を避けたいのでしょうか。はたまた航空会社を含む旅行業界に忖度しているのでしょうか。しかしその遅れの為に多くの命が失われる危険性が高いのです。欧州諸国に劣らぬ完璧な水際作戦を取るべきです。
加えてファイザー社を含む国内外の製薬会社には一日も早くオミクロン株対応のワクチンの開発と量産、出荷を要望致します。