米国第16代大統領リンカーン氏の有名な演説の一節です。民主主義の根本をなす文言ですが、我が国の政治で実践されているでしょうか。答は「否」です。例えば安倍政権時代の特定秘密保護法、集団的自衛権一部容認や自衛隊活動範囲拡大などを含む安全保障関連法(いわゆる戦争法)、共謀罪創設、菅政権での日本学術会議候補者任命拒否、岸田政権での敵基地攻撃能力保持、防衛費倍増方針、経済秘密保護法、戦闘機輸出認可、米軍と自衛隊の指揮権統合、(そして今審議中の)国から地方への指示権拡大法案について考えてみましょう。これらは朝日新聞を始めとする世論調査で国民の過半数が反対したものばかりです。つまり自公政権は国民に背を向け、明らかに別の方向を向いた政治をしています。そしてそれは米国であり、また我が国の企業でもあるのです。更に自民党の党是である「憲法(なかでも9条)改定」を含めて、それぞれが皆「新たなる戦前」への一里塚でもあります。
もとより米国は日本国民ではありません。そして日本企業も我が国の法人ではありますが、自然人ではありません。企業は基本的に営利を求めて活動しますが、それは必ずしも自然人の為になるとは限りません。例えば軍需産業です。軍拡競争の中で軍需産業は太ります。ウクライナやガザなどでの戦争下では更に大儲けです。その大儲けの下で何万人と言う無辜の自然人、とりわけ子供や女性が殺されたのです。
今自民党国会議員による「裏金問題」を是正するための政治資金規正法改正案が審議されています。人民の人民による人民の為の政治にするためには企業団体献金を禁止し、自然人からの献金のみとすべきです。また政治資金パーティのパーティ券購入も自然人のみとし、何れも1円単位の領収書発行を義務付けるべきです。またブラックボックスと言われる政策活動費も1円単位の領収書添付を義務付けるべきでしょう。
それが出来て初めて「人民の為の政治」になります。やがて政治は世論調査の多数意見に沿ったものになって行くことでしょう。