私の知人Aさんは数年前に内蔵がんを患い、遠く離れた都内の公立病院で手術して回復しました。その際地元の自民党国会議員の紹介を受けたというのです。「国公立病院には与党国会議員の紹介が効く」とのことでした。知人Bさんは数年前、職場のOB会報に「政府主催の桜を見る会に参加しました」と書きました。職業上顕著な功績があった訳ではないので有力な与党国会議員の推薦枠に入った後援会員と言ったところでしょうか。知人Cさんは「やはり地元に自民党国会議員が居て良かった。道路が良くなった」と言いました。国会議員が地元の為に「我田引水ならぬ引道」するのは当たり前と考えているのです。
私が彼らの与党国会議員への投票行動を問題にするのはそれが彼らの個人利益や地元利益に結び付いている点です。「後援会員でいれば何かの時に役立つ」、「上級国民になれる」そんな意識が潜んでいないでしょうか。議員側にとってその様な有権者は好都合です。持ちつ持たれつの関係を築けて厳しい批判は受けないからです。まさに悪代官と越後屋の関係と言えます。
桜を見る会の安倍氏の後援会はこれに近いですね。一昨年は約800人に膨らみ、前夜祭では安倍氏側の金銭補填を受けた様ですが、二階自民党前幹事長は「議員が後援会を大事に思うのは当然」と弁護し、安倍氏の元秘書で下関市長の前田氏は「地元の方々に喜んでもらうことが悪いのですかね」と言いました。彼らには公職選挙法の理念など全く眼中に無いのです。
三日後に迫った総選挙で自民、公明両党とその候補に投票する予定のあなた!あなたは上記のAさん、Bさん、Cさんではないですか。もしYesなら、あなたの投票行動は現与党に白紙委任するに等しくなります。現与党は民意を得たとして憲法9条改定を目指します。それを見た周辺国は我が国が平和主義をかなぐり捨てたと思うことでしょう。更に現与党は敵基地攻撃能力保持を目指します。それを見た周辺国は先んじてそれを破壊しようとすることでしょう。それらは我が国を巻き込む戦争への序章となります。あなたは76年前に終わった戦争の悲劇を再び体験したいのでしょうか。あなたの子供や孫にそれを味合わせたいのでしょうか。そうでないなら是非立憲民主党を中心とする野党連合に投票願います。野党を政権交代可能な勢力になる迄育てていただきたいのです。そして米国や欧州の先進国の様に頻繁に政権交代が出来る体制を作ってください。どうぞ宜しくお願い致します。