おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です
薬学博士渡辺武著『漢方が救う人体危機』
現代医療の誤りを正す
第2章 漢方はどう診断するか
〝気〟のやまい(気毒症)の原因とその対処法
p122漢方には無形の因子〝気〟を発散する薬がある!
漢方では古言に「上工(じょうこう)は未病(みびょう)を治す」という言葉があることはすでに述べました。
意味は、上手な医者は、病気になる以前の状態の異常を診(み)て治してくれるということです。
漢方はこの未病といわれる病気を出発点にしているのです。
いわゆる現代医学で〝愁訴(しゅうそ)〟とか”不定愁訴”といわれることを、漢方では人体の歪(ひず)みの証――訴えや異常を改善、正常化する薬物の投与条件――としてとらえているのです。
漢方薬には気剤があります。気の病に用いる薬剤ですが、これは人間の精神や神経など無形の因子――気を発散する薬です。
病気の初期の体の歪みを正常化する薬剤である気剤をもっていることが、漢方が西洋医学と違う点です。
昔懐かしい流行歌に「酒は涙かため息か、心の憂(う)さの捨てどころ」という歌があります。
昔から酒は〝百薬の長〟といわれ、キリスト教などではぶどう酒を〝命の泉〟とさえいったほど、大切な薬であったのです。
古賀メロディーのこの一節は、酒が薬であることをたいへんわかりやすく説明しています。
酒という、血行を促進し発散を助ける辛温と呼ぶ気剤を飲めば、涙という水分を眼から発散して明眸(めいぼう)にしてくれるのです。
ため息というのは、口から水分を発散して、うっとうしい状態で、それを酒の発散によって気が晴れてくるということです。
漢方では、酒は発散する気剤、気の病の薬として用いられてきたのです。
涙やため息や憂鬱(ゆううつ)な生理状態は、悲しいとき、傷心のとき、寂しいとき、つまり精神、神経に打撃を受けたときに起こる、他人には測り知れない、無形な気の鬱積(うっせき)状態で、呼吸器から湿度の高い湿った息を出し、元来乾いていなければ見えない眼球に水がたまり、涙となって現れる現象です。
それでは気剤とはどういうものでしょうか。
人間は大腸、呼吸器、皮膚、口、鼻、頭などから気体を出しています。
鼻がつまったり、頭の毛が抜けたり、便秘したり、呼吸が苦しくなったりするのは、これらの部分に水分が集まっているからなのです。
そこでこれを気体にして発散させるものが気剤なのです。
頭が重いという状態を気体にして発散させてやることなのです。
もう少し分かりやすく病気で説明しますと、風邪とかインフルエンザとか肺炎などは、呼吸器に水分がたまっている状態をいうのです。
肺は正常な状態では乾いた空気を出していますが、湿ってくると人間には体温がありますので、微生物や細菌が繁殖しやすくなるわけです。
あくびが出たり、ゲップが出るのは、湿っている証拠なのです。
これを発散させて乾かしてくれるのが気剤なのです。
気剤は香りの高いもの、いまでいう香辛料のこと、漢方薬では「辛」と書いて区分しています。
漢方医学は二千二百年前の漢の時代に端を発した哲学です。
漢時代は病は皮膚か内臓かという二つの考え方であったのが、宋(そう)時代には進歩して、五臓六腑があるということを知るわけです。
その進歩は同時に漢方薬という自然薬を発展させてきたのです。
この草根はどの臓器に効く、その木皮はあの臓器に効くと、歴史のなかで人間が薬剤の人体実験をして体得してきたのが、漢方薬の処方の原理です。
これは病気の原因や病位病状という考え方とは逆に、薬剤の側から人間の病気を分類しているのです。
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