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p209いまこそ〝病名に合わせて薬を決める現代医薬学〟見直しのとき

2013-05-05 07:00:00 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です

薬学博士渡辺武著『漢方が救う人体危機』

 

現代医療の誤りを正す

 

第3章 漢方薬は何に効くか

 

慢性病の漢方治療法

 

p209いまこそ〝病名に合わせて薬を決める現代医薬学〟見直しのとき

 

人体には窓が九つあります。

これを漢方では九竅(きゅうきょう)といっています。

眼が二つ、鼻の穴が二つ、耳が二つ、口が一つ、下は小便と大便の出口、計九つということです。

老化するとこの九つの窓から問題が出てきます。

体の表面である皮膚が弱ってくることです。

眼や鼻や耳が遠くなってきて、大・小便の出口が有効に働かなくなり、精力も減退します。

老人の小用が近くなるのも、その締りが悪くなったことを意味しているわけです。

慢性病というのは長年月の体の歪(ひず)みのこと、老化と同じく九つの窓に起こりやすいのです。

 眼を使いすぎるとソコヒにかかるし、鼻は鼻づまりや蓄膿(ちくのう)症、耳は中耳炎、呼吸器は喘息(ぜんそく)にかかります。

しかし、眼の病気は眼だけ、鼻の病気は鼻だけの原因で病気になったわけでは有りません。

眼も鼻も口も、涙や鼻水や痰(たん)で水分を出しているのです。

そこに歪みが生じやすいわけです。

単純な歪みなら、早く治りますが、歪みがこんがらがってくると慢性病になってくるわけです。

 たとえば、慢性下痢という病気は、下痢という点からいえば、たいした病気にみえないものです。

一週間で治る場合もありますが、その下痢が漢方でいう気・血・水毒の合併した原因から起こっていたら、その原因が気からくるもの、血からくるもの、水からくるもの、一つ一つを治療しなければ治りません。

いわば病の軌跡をたどって解析するようなものなのです。

 胃なら胃だけという局部治療法は部品修理ですが、慢性病ともなれば分解修理をやらなければ治癒しないのです。

頭痛を治してくれといっても、頭だけでなく、便通、排尿、胃腸、水滞、発散をそれぞれ正常化しなければなりません。

生理不順を治すのも、いろいろ原因があり、便秘している場合や人工流産で出血している場合もあります。

それを調整してはじめてすっきりとした流れになるわけです。

 現代医学では、病気を診断して、局所的な病名をつけ、その病名に合わせて病名薬を決めているのですが、漢方では病人に薬を合わせているのです。

その病体はどんな訴えがあるか、それを総合して薬剤を決めるわけです。

これが漢方のいちばんたいせつな点で現代医学と違うところです。

 病気は不特定なもので一人一人症状が違います。

だから薬はレディーメードではなくて、オーダーメードの薬でなければならないわけです。

「ゴホンといったらハイ○○」では、薬剤師も医師も必要ありません。

 漢方薬が慢性病によく効くといわれるのは、病気の原因を一つ一つたどって、それを治す共同作戦であるということです。

五臓六腑が互いに協力し、病人自身とその孫も子もおじいさんまで応援する治療法だからです。

漢方の治療ということは、その薬剤があり、処方が正しく選定されるということなのです。

 漢方が救う人体危機西洋医学一辺倒からの脱出

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