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12月推薦書第二弾(2010年最終版)

2010-12-16 20:46:44 | 美の番組紹介
12月推薦書第二弾(2010年最終版)

2010年も1ヶ月を切ってしまった。
早いものだ。
まだまだ読みたい本が沢山ある。
しかし、時間も財源も有言である。(笑)
お互い様と言われることが多い。
以下、ご紹介することで、本選びの皆様の時間節約に役立てて
くださいね。



1、悪名の棺  著者:工藤 美代子  出版社:幻冬社

笹川良一氏を題材とした本である。
笹川氏といえば、日本船舶振興会と日本のドン(黒幕)
という言葉がインスピレーションのように浮かぶ。
実は、著者はそのインスピレーションに一石を投じる。
物事に表裏があるように、人物評価にも表裏がある。
改めて、笹川氏の身近な言動から彼を眺めている。

この本を私が推薦するのは、物事は一面評価ではない。
それを、常に心掛けたいと考えるから。

悪名の棺―笹川良一伝
工藤 美代子
幻冬舎




2、歪んだ権威  著者:辰濃 哲郎  出版社:医薬経済社

医薬関係者だけの本ではない。
それではもったいない。
本書はフィクションであるが、まさに裏のノンフィクション
であると思う。(さもあらん)

日本医師会、いや医師という職業を持つ人間の果てし無い
ドラマである。
ドラマでも、最近流行する熱血医師ドラマではない(笑)
権力の裏側を垣間見出来る書である。

高齢化社会を迎え、われわれが今考えるべき医療問題も
ここにあるといえる。
医療こそ、「金と精神」の現代縮図であろう。

歪んだ権威 密着ルポ日本医師会~積怨と権力闘争の舞台裏
辰濃哲郎,医薬経済編集部
医薬経済社




3、華竜の宮  著者:上田早夕里  出版社:早川書房

ファイクションであるが、面白い。
日本列島沈没以来の面白本であろうか。
設定は、マントル対流による海底隆起で陸地の多数が
水没し、群島となった日本が舞台である。
そこは、陸族と海族(魚舟)の対立構造。

過酷な自然環境で、人は、国はどうなるのか。
海洋冒険小説であるが、一級の娯楽本でもある。


華竜の宮 (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)
上田 早夕里
早川書房



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