鳥!連続写真!掲載中!

近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

米国雑感

2013年02月19日 00時00分01秒 | 旅行

カリブ海の人と共に

 ワシントンでのオリエンテーションの間にAFL-CIO(米国労働組合総同盟・産別会議)の第17回全米大会に出席する機会を得た。

 ワシントンの朝は黒人婦人警察官のてきぱきとした交通整理で始まる。我々は大会のゲストとして参加するカリプ海沿岸の労働組合幹部と大型バスでアトランテツクシティに向った。片道5時間の旅はカリブの人々の緊張をとくのには充分ではなかったのであろう。
 我々は言葉の壁を越す努力をしたが、彼らの心の窓は容易に開こうとはしなかった。しかし2日後の帰路はすばらしかった。これこそ米国上陸後始めて体験した国境をこえての心のつながりだった。

 どうにも止まらない、この言葉がピッタリする彼らだ。次から次に出る南国特有のビートのきいたリズム、身体が自然に動き出す。始めに我々の抱いた異国人のイメージはそこにはなかった。口笛、拍手、リズムはリズムを呼び、我々は未だに見ぬカリブの夜の陶酔に落ちた。数時間はまたたく聞に過ぎ、バスに同乗したすべての人々の心は互いに強い粋で結ぼれていった。今もあのパスの中のすばらしい光景が眼に浮んで来る。
 
 某日
 シカゴよりミネアポリスを経由してボーズマンにくる途中 , ロッキー山脈の残雪を見た。ノースウエスト航空DC10型機の大きさからすると米粒としか云いようのない小さな窓から眼下を見ると、まさにそこには広大な牧草地が広がっていた。数分後には眼前をおおうけわしい山なみ、頂をすっぽりつつむ雪渓は数日前に降った新雪と濃淡を異にしていた。アメリカは合衆国であり多数の人種の雑居地である。そこに生じる複雑な問題はロッキーの残雪と新雪のように、次第に同化し、銀色に光る山頂のように美しく、人々の胸を打つと思う。

 ローカル色の強いポーズマン空港に着く。ニューヨーク、シカゴ、デトロイトで感じたアメリカとこの地の光景はまさにアメリカの多面性を示している。秋を感じさせる紅葉、広々とした牧草地にのんびりと草をはむ牛馬、直線道路、その端は地平線の中に消える。すべてスケールが大きい。イエロストーン公園入口の町のあかりが見えた。