鳥!連続写真!掲載中!

近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

人手不足その2

2014年03月09日 00時00分01秒 | 提言

 最大の問題は、資格を持った技術者や技能者を、簡単には、短期的に育成することが困難な点である。

 勢い、外国人研修制度を利用して補充するという提案も業界団体や一部の議員等から提言されているが、制度の趣旨を理解すればそう単純な解決策とは言えない。そもそも、我が国の事情が分からない研修生を、単純労働者として低賃金で使用するという発想は、既に現在でも多くの問題が指摘され、改善できていない状況を悪化させるばかりであると言える。

 では、この分野に絞った人材養成をといっても、昨今行われた事業仕分けとやらで、職業訓練の過小評価がなされ、縮小や、訓練対象、訓練職種等の見直し等、パラダイム変換されたことによる負の遺産が残っている。建設関連の業種で必要とされる人材の公的・民間訓練施設での再構築は難しい。

 以前、職業訓練に従事した者にとって、このような自体が引き起こされることを予測できなかったことが悔やまれる。とはいっても一度崩れてしまった組織や従事した人材の再編成・再構築は壊す以上に障壁が大き過ぎる。覆水盆に返らず(It’s no use crying over spilt milk)といったところか。(このシリーズ最終回です)


人手不足その1

2014年03月08日 00時00分01秒 | 提言

  今年の1月に厚生労働省が行った有効求人倍率の調査の結果が発表され、6割強の職種で人手不足の状態となっているとのことである。この調査は毎月公表されている。特に建設業では3倍を超える求人倍率である。建築関連では、建設3.01,建設躯体工事7.32、土木2.72、建築・土木・測量技術者3.96倍となっている。建築に関連する電気工事も1.97と2倍に近い。

  ご承知のように、有効求人倍率とは、労働市場の需給状況を示す代表的な指標であり、景気動向とほぼ一致して推移するが、遅効指数であることも間違いない。有効求人数(前々月からの求人数)/有効求職者数(前々月からの求職者数と雇用保険受給者数の合計)で算出する。有効と名が付くのは求人・求職の申込期間が翌々月まで有効であるからである。

 因みに、当月分の物は新規求人倍率と呼んでいる。

  有効求人倍率が1よりも大きいときは求人難で、1より小さいときは求職難、1のときは需給関係が均衡している状況である。この数値はハローワークのデータであるため、縁故関係や民間の職業斡旋を生業にするところのデータは含まれては居ないが、労働市場の傾向を表していることには違いない。

  安部のミックス(安部内閣の経済対策)の影響が現れ始めたと分析できるが、消費税増税による住宅の建て替え・新築の駆け込み需要、震災の復興工事が遅れていることや、2020年のオリンピック招致の影響も無視することが出来ない。これらの再建や建設には多くの建設関係の技術者や技能者が必要とされる。

 求人倍率が高くなればなるほど労働者の賃金が上がり、労働者の不足のために工期が長くなる。工事単価が高くなり、施工側の負担が増える傾向にある。工事の施工に当たっては耐震基準をクリアし、杜撰な工事による不測の事態を避けなければならず、資格と経験を持った人材育成、資材不足も問題となっている。(次回へ続きます)


続消費税のアップ

2014年03月07日 00時00分01秒 | 紹介

 疑問であった消費税はどのようなプロセスで国庫に入るのであろうか、また、現在の5%の消費税は一部非課税取引を除き、さらに免税される輸出取引等を除き、売り上げにどのようになっているのかについて調べてみた。

  生産者は材料を仕入れるがこの時には消費税がかかる。出来上がった製品は問屋(卸売り)へおろし、この時に製品の価格に消費税がかかる。問屋から仲卸を経て、小売業へ売られる。消費者が購入すればそれに消費税がかかる。つまり、一つの製品が人手に渡れば、渡る回数分消費税がかかることになる。

  事業を行うものは課税事業者届出書を所轄の税務署に出すが、個人の場合と法人の場合があり、売上金額によって、納税義務が発生するか免除されるかにわかれる。前々年分の課税売上が、1000万円を超えていれば納税義務が発生し、1000万円以下であれば免除される。2011年6月の改正により、2013年1月1日、またはそれ以降に始まる法人の事業年度から、年の前半の売り上げが1000万円を超えた場合、その翌年から納税義務が発生する。

  課税義務が発生した事業者が消費税を計算するには、一般課税と簡易課税とがあり、簡易課税は課税売上高が5000万円以下の事業者に限られる。計算式を示すと次のようになる。

一般課税 消費税の納付税額=(課税売上高*消費税率)-(課税仕入れ高*消費税率)

 簡易課税 消費税の納付税額=(課税売上高*消費税率)-(課税仕入れ高*消費税率*みなし仕入れ率)

みなし仕入れ率は仕入れ時に払った消費税を業種別に推定した区分である。

第一種事業(卸売業)90%

第二種事業(小売業)80%

第三種事業(製造業等)70%

第四種事業(その他事業・飲食業・金融業等)60%

第五種事業(サービス業等)50%

 複数の事業を行っている場合はそれぞれの区分に応じた合算となる。

  青色申告は控除項目がサラリーマンや年金生活者と同様であるため割愛するが、消費税だけを別にして国庫に納税するのではないのである。


消費税率のアップその2

2014年03月06日 00時00分01秒 | 紹介

 価格の設定には、以前3%から5%に増税されたときのことを思い出す。内税とするか外税とするかである。

 本来は商品の価格と消費税は別な物なので、価格に内税として入ってしまえば、5%にしても本体価格が判らなくなってしまう。今回、外税とすれば、価格表示に1.08をかけて端数処理で円単位となるように四捨五入し、また、切り上げする、切り捨てすると店によってマチマチの値段となる。

 オープン価格といって競争原理を働かせる価格があるが、それぞれの店で商品の値段が異なる生活を続けているので、違和感はないが、メーカー希望価格との比較であまり値段が異なると欠陥品では無かろうかとの疑いを持つこともある。この場合の消費税も販売価格にかかるので、仕入れ価格より安く売れば赤字となり、そこには何かカラクリがあるのであろう。

  消費税はどのようなプロセスで国庫にはいるのであろうか、現在の5%の消費税は商取引上、どのようになっているのであろうか、商売の経験がないため、詳しくはもっと調べないと軽率な発言になってしまう。国税庁の青色申告の仕方について詳しい説明があるが、はっきりとはつかめていない。疑問に思っていることが分かり次第ご紹介しようと思う。(このシリーズ最終回です)


消費税率のアップその1

2014年03月05日 00時00分01秒 | 紹介

  今年4月1日から消費税率が上がり、現在の5%から8%へ3%増税される。消費税のアップ分は使途を明確にしたことで国会の承認を得た。消費税は給与等所得の額のように変動する累進制はなく、全ての取引(1.国内に置いて行う取引2.事業主が事業として行う取引3.対価を得て行う取引4.資産の譲渡、資産の貸し付け又は役務の提供)に一律にかかるため、消費者側の公平性が得られる点で納得が得やすい。なお、課税対象として馴染まない物や社会政策的な配慮に基づく物は非課税取引といって課税対象から除かれる。

 前者は土地の譲渡及び貸し付け、有価証券及び支払い手段の譲渡、預貯金の利子及び保険料を対価とする役務の提供、郵便切手類・印紙・証紙の譲渡及び切手類の譲渡、後者は社会保健医療の給付、介護保険サービスの提供、助産、火葬料や埋葬料を対価とする役務の提供、身体障害者用物品の譲渡や貸し付け、学校の授業料、教科用図書の譲渡、住宅の貸し付けである。 

 消費税率が上がる前に、消費者が購入に走るのは理解することが出来るが、自家用車や個人住宅の価格が高い買い物には、増税前に購入契約を済ませる、いわゆる駆け込み需要が予想される。庶民のささやかな知恵とも言えるが、耐久消費財は仕方ないにしても、買い置きが出来ない生鮮食料品や、賞味期限が短期間の物を買いだめし、腐らせてしまうのでは本末転倒である。

 既に値上げの準備が進められているが、値札やチラシなどで、価格を表示する際には総額表示、つまり消費税税込みの価格を表示することが義務づけられることになる。しかし2013年10月1日から3017年3月31日までは値札の張り替え等事業者の負担軽減のため、総額表示の義務づけは特例措置として適用を中止することになっている。

 このことは店によって税抜きか税込みかが判らなくなり、消費者が混乱するため、どちらかに統一することになっている。(次回へ続きます)


耳が不自由な作曲家

2014年03月04日 00時00分01秒 | 緑陰随想

 最近起こった事件に、人気上昇中の広島出身で、殆ど耳が聞こえないとされていた作曲家が、実際は数ヶ月前から聞こえるようになったということで、ゴーストライターが暴露したという内容であった。本人のお詫びとするコメントが出され、暴露したゴーストライターの発言との食い違いも明らかにされている。音が聞こえなくなると殆どの場合元に戻らないということらしい。耳の障害者が手話を使って会話しているのを見ると、耳が聞こえないということは話せても音程が調整できないので発声することも不自由になる。この話を聞いてどうもしっくりしない気持ちになっている。

 普通は時間の経過と共に症状が悪化の方向へ行くのだが、つまり障害の等級も上がる。

 しかし、時間経過と共に症状が改善され、回復に向かうのが悪いこととして見られてしまうのはどうしたことであろうか、不思議でならない。

 技術や研究の成果で、補聴器、良薬ばかりでなく、人工骨、人工皮膚など再生医療について、うれしいニュースも飛び込んできている。IPS細胞など今後も更に発展が期待されている。サイボーグではないが、欠損した部位を人工的に補うことによって、機能の回復が得られ、正常に近づいていくこと等、様々な分野で取り組まれている。障害者として一度認定されたとしても、再生の可能性に道が開けることに期待し、諦めていたことが実現できることを願望している。

 生まれつき障害を持っていれば、また、正常な人が何かの原因で障害を持ち、身体障害者として認定を受ければ、障害者手帳が交付され、いろいろな便宜を受けることが出来る社会である。税金の免除や交通費の負担軽減、障害者年金も支給される。改善すれば障害程度が変わり、それに応じた便宜が受けられればよいのであって、不治の病が少なくなるに越したことはない。

 障害者の認定制度の見直しも必要であるが、今回の事件はどうも偽証云々というきな臭さが感じられる。偽証罪に問われそうな健常者から障害者となった原因がどうも曖昧である。更に、ベートーベンの例があるが、歴史上のこともあり、検証不可能である。通常、音を聞くことが出来なくなって、高度な作曲を手がけることが可能であったことも疑惑を晴らすべき明確な説明が欲しい。


茶碗蒸し

2014年03月03日 00時00分01秒 | グルメ

 蒸気の力を使って食材を加熱調理する蒸し物といわれる調理法がある。直接火力の熱を利用するのではなく、素材に熱を加えるため、茹でるのと違って、水っぽくならず、素材本来の味を引き出すことができる日本料理、中華料理は蒸し物が多い。

 日本料理の茶碗蒸しは、口当たりがよく、茶碗の中に入っている具材のそれぞれの味が楽しめ、宝石箱のような感じを持っている。大分で生活していた時に、週末は女房の実家で過ごすことが多く、夕食には義母が作ってくれた茶碗蒸しが大の好物であった。

 自家製のしいたけは乾燥したものを水で戻すと生と異なる良い香りがして味もよくなる。
 鶏肉、エビ、銀杏、茹でたけのこ、かまぼことそれぞれ形といい、色といい、食感が違う。トッピングにはゆずの皮でも、三つ葉でもよい。また、季節感を出すために、春は蕨、冬はユリ根、きくらげもよい。エビの代わりに、ウナギのかば焼き、アナゴの付け焼きもグッドである。

 あまり多くの具材を入れてしまうと味がぼけるので、多くて5種類ぐらいが最適といえる。薄口しょうゆとだしを利かせた調味液と溶き卵が、蒸すことによって、分離せずに口当たりが良いプリン状となるので、一気に食べてしまう。酒を飲みながら、箸休めにも飲み終わって仕上げに食しても食卓に花を添える。

 四人前の茶碗蒸しの分量は次の通りである。具材は別に人数分用意する。

卵1に対しだし汁3の割合で、卵大3個(180cc)
だし汁 540cc
塩 小匙1/2
酒・みりん各大匙1
薄口しょうゆ小匙1

 茶碗に具材を入れ、静かに卵汁を注ぐ。蒸し器に入れ、布巾をかけてその上から蓋をして、しずくが落ちないようにし、弱火で20分程度蒸す。1~2分前に火を止めて竹串を刺して蒸し具合を見る。透明な汁になっていれば出来上がりである。蒸しすぎるとスが入るので早めに出来栄えをチェックする。茶碗は厚くなっているので取り扱いに注意する。

アレルギー反応

2014年03月02日 00時00分01秒 | 紹介

 スギ花粉は2月から山林から放出され5月ごろまで続く。我が国のスギ花粉症の症状がある人は3000万人といわれている。スギ花粉症という症状はアレルギー(過敏症)体質の人がかかりやすいといわれるが、必ずしもアレルギー体質人ばかりではなく、突然に花粉症の症状が出てくる人もいる。この理由は、スギ花粉(抗原・アレルゲン)が体内に入った場合に体内で作られる抗体の量によるともいわれ、その量は人によって違いがあるそうである。

 したがって、昨年までは発症しなかったが、今年になって発症するということが起こりうる。抗体は抗原に対する体内の異物として感知する防御反応で、すでに抗体がある異物に対しては抗体によって阻止することができる(免疫反応)。これを抗原抗体反応と呼ばれているが異物として体外へ排出する。その過程で目がかゆくなる、クシャミが出る、鼻水が出る、熱が出る、蕁麻疹が出るような身体の症状も現れる。花粉症においても風邪の症状とよく似ている。

 最近の新聞情報で、食物アレルギーの幼稚園生が、給食で出された韓国風ちぢみに入った粉チーズアレルギーで死亡したことが報道されていた。亡くなられた園児には残念なことであったが、再発防止に関係者の全力を挙げて対処してほしい。多くの食物(アミノ酸や単糖類は分子量が小さいため、アレルギーを起こさないといわれているが、たんぱく質や多糖類は分子量が大きいためアレルギーを起こしやすい)や、金属の宝飾品によるアレルギー反応があり、分子量が大きいと異物としてのアレルギー症状が出る。

 花粉症では起こらないといわれるが、ふぐ毒や蜂に刺されると抗原抗体反応が短時間に起こり、症状が重くなるとアナフィラキシーショック症状となり、呼吸が停止する場合もある。

 アレルギー体質は遺伝的な原因で子供に伝わるようで、乳幼児のうちに検査が大切である。パッチテストといって、アレルギー物質とされる試薬を直接腕などに張り付けて、貼り付けた部分の変化を目視して判断される。幼児期に特定の食品に対してアレルギー反応があっても成長するに従い、また、体質改善を行うことによって、免疫体質に変わり、食してもアレルギー反応が出なくなる場合もある。

 この抗原抗体反応(免疫反応)も異物が多くなりすぎる場合や、常に身体と接触していると過剰な反応を起こし、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、花粉症などを引き起こす。