サッカー狂映画監督 中村和彦のブログ

電動車椅子サッカーのドキュメンタリー映画「蹴る」が6年半の撮影期間を経て完成。現在、全国で公開中。

なでしこ 全日本女子サッカー選手権 準決勝

2011年12月29日 | サッカー

一昨日の27日、国立競技場に全日本女子サッカー選手権大会の準決勝2試合を観に行った。
2試合、つまり4チームが見れるわけで、かなりのお得感がある。

第1試合はアルビレックス新潟レディースvsベレーザ。
両チームなかなかシュートまで持ち込めない展開た続いていたが、後半6分、アルビレックスレディース、右サイドバックの口木が粘って振り向きざまクロスを入れる。上尾野辺(たぶん)が詰めるがDFがぎりぎりのところでクリア、目の前に転がってきたボールを阪口が正確に蹴りこみ、アルビレックス新潟レディースが先制。
15分にはCKからボランチの川村がDFの前に体を入れ、豪快なヘディングシュート。
その後1点を返されるもの、2-1とアルビレックス新潟レディースが勝利。
元日の決勝に駒を進めた。

それにしても阪口はゲームを通してやはり際立っていた。ベストパフォーマンスではなかったのかもしれないが、ポジショニングや“読み”でベレーザの攻撃の芽を摘んでいたあたりはさすが。
もう1人のボランチ、長身の川村もファイト溢れるプレーで好守に貢献。
170cm以上あるのかと思ったが、実際は168cm。ベレーザのアンカー中里が147cmだったようで相対的により大きく見えた。中里は16歳ながら4・1・4・1のアンカーを任され、バイタルエリアを埋めていた。
ベレーザは、攻撃時には右サイドの岩渕か、左サイドの木龍のどちらから上がり、4・1・3・2のような形になることも多かったようだ。2点取られて、2トップに、その後さらに3トップに。
アルビは、4・4・2というか、上尾野辺と菅澤が縦の関係になる4・1・4・1という感じ。


鮫島選手や熊谷選手による震災への募金活動も行なわれていて、試合と試合の合間には行列ができてました。

第2試合はINACレオネッサ神戸vs岡山湯郷ベル。
前半2分にINACが早々と先制。いやはや何点入るんだと思ったら、結果として4点。
特に前半はバルセロナのようにボールを支配しまくる。1年かけてチームもより熟成した印象。
INACの試合を観ていつも思うのは、川澄のスピードと運動量が凄いことと、チ・ソヨンはいい選手だなあということ。
毎度毎度「アンニョン」でブログを締めくくる川澄選手とチ・ソヨンとの左サイドでのコンビネーションも抜群で、2点目は、澤、川澄、チ・ソヨン、川澄の流れるようなパスワークから生まれた。

だがこの試合である意味もっとも印象に残った選手は、岡山湯郷ベルの宮間あや。
セットプレーの精度も凄いが、後半に入ってからのパスには魅入られた。
おおげさに言えば、次元が違う印象。
後半に入り、ポジションをやや下げ、フリーでボールを持つ機会も増え、そこから繰り出すパスは素晴らしかった。
チ・ソヨンが交代したことにより中盤のプレスがやや落ちたことも、フリーでボールを持てた要因でもあるようだった。
パスだけではなく、パス&ゴーでフォローに上がっている点も素晴らしい。
岡山のゴールはその宮間からの測ったようなパスから生まれた。
あんなパスを受けれる選手は幸せだ。