先日、「サイン・オブ・ザ・タイム」というアメリカのドキュメンタリーを見た。
野球の審判のアウトやセーフ、ストライクやボール等の今では常識になっているジェスチャーの起源を探るものだ。
その起源に聴覚障害者の野球選手であったダミー・ホイが大きく関わったらしい。
ダミー・ホイは19世紀に活躍した聴覚障害者初のメジャーリーガー、
2000本以上のヒットを放ち、盗塁数は通算596。
野球の審判は当初、いちいちストライクボールをコールしていなかったようであるが、
ある時点から声でコールするようになる。
そうするとダミー・ホイは、いちいち振り返って審判の口形を読み取らなくてはならない。
それではバッティングのリズムが崩れる。一計を案じ、3塁コーチにサインを出してもらう。
そのことが審判のジェスチャーにつながったらしい。
“らしい”というのは正確な記録が残っているわけではなく、別の説等もあり、
はっきりしたことは分からないそうである。
観客にとっても審判が声だけでなく、ジェスチャー付きだと遠くからもわかり
ベースボールの隆盛につながったようだ。
手話の勉強を始めた時、まるで野球のサインのようだと思ったのをよく覚えている。
起源に手話が関わっているのかと漠然と思ったこともあり、
とても興味深いドキュメンタリーだった。
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