古いヴァイオリンが良いと言われます。木材のほとんどを占めるセルロースの経年的な結晶化のためだそうです。ただし、1年や2年の話ではなく、少なくとも100年以上の歳月が必要とのこと。結晶化するとなぜ良いのかですが、多分、剛体に近づくので、弦から駒を経由して伝わる振動によく追随して鳴るのでしょう。
どんなヴァイオリンも、木製である限り経年変化による結晶化は起こりますが、初心者用ヴァイオリンは経年的に良い楽器になることは無いと言われます。作りの良いものであることが、古くて良いヴァイオリンの条件だからだそうです。
それなら、作りが良くて新しい楽器、いわゆる新作(コンテンポラリー)は、経年変化の効果を有する楽器と比べてどう違うのでしょうか。
何度か引用させて頂きましたが、ナツメ社の「CDでわかる ヴァイオリンの名器と名曲」という本では、ストラディヴァリウス(1667)、モダンのマリオ・ガッダ(1971)、コンテンポラリーのフォルマッジア・ヴィットリオ(1992)の弾き比べを、付録のCDで聞けるようになっています。
因みに、マリオ・ガッダはよく知られた作家で、楽器は300万円以上、年代的に経年変化は期待できません。フォルマッジア・ヴィットリオはイタリアの製作者で、楽器の値段は160万円くらいだったと記憶していますから、恐らく中堅どころでしょう。
CDを実際に聞いてみると分かりますが、弾く人がうまい(漆原啓子さん)せいか、いずれの楽器でも良い音が出ます。音色の違いは多少あるのですが、その差は僅かであり、いずれが良いか悪いか、いずれが古い楽器の音なのか、を聞き分けるのは困難です。CDを介し、しかも家庭の装置で聞いているせいもありますけれど。
種々の楽器を手にしたことがあり、腕も耳も優れた人でないと、判定は難しそうですね。大ざっぱに言って、この3台の楽器、CDで聞く限りは違いは思ったより軽微と思います。
ヴァイオリンを買う場合、実はあまり年代を気にしなくてもよいのかも知れませんね。

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どんなヴァイオリンも、木製である限り経年変化による結晶化は起こりますが、初心者用ヴァイオリンは経年的に良い楽器になることは無いと言われます。作りの良いものであることが、古くて良いヴァイオリンの条件だからだそうです。
それなら、作りが良くて新しい楽器、いわゆる新作(コンテンポラリー)は、経年変化の効果を有する楽器と比べてどう違うのでしょうか。
何度か引用させて頂きましたが、ナツメ社の「CDでわかる ヴァイオリンの名器と名曲」という本では、ストラディヴァリウス(1667)、モダンのマリオ・ガッダ(1971)、コンテンポラリーのフォルマッジア・ヴィットリオ(1992)の弾き比べを、付録のCDで聞けるようになっています。
因みに、マリオ・ガッダはよく知られた作家で、楽器は300万円以上、年代的に経年変化は期待できません。フォルマッジア・ヴィットリオはイタリアの製作者で、楽器の値段は160万円くらいだったと記憶していますから、恐らく中堅どころでしょう。
CDを実際に聞いてみると分かりますが、弾く人がうまい(漆原啓子さん)せいか、いずれの楽器でも良い音が出ます。音色の違いは多少あるのですが、その差は僅かであり、いずれが良いか悪いか、いずれが古い楽器の音なのか、を聞き分けるのは困難です。CDを介し、しかも家庭の装置で聞いているせいもありますけれど。
種々の楽器を手にしたことがあり、腕も耳も優れた人でないと、判定は難しそうですね。大ざっぱに言って、この3台の楽器、CDで聞く限りは違いは思ったより軽微と思います。
ヴァイオリンを買う場合、実はあまり年代を気にしなくてもよいのかも知れませんね。

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なので、Rioさんの結論には、大賛成な私です。
時間の経過で良い物だけが残って行くいう説に賛成です。
よく鳴る楽器はやはり最初からよく鳴ると思います。古くなってから鳴るようになるってことはないと思います。古い楽器はしっとりと落ち着いた音色に惹かれますが,音色だけに惑わされてしまわないで,音量や響き具合など,どれだけ鳴るのかを見極めるのが難しいと思います。
僕は、ヴィオリンとピアノを練習しています。
工房で色々試し弾きをしたのですが、古いヴィオリンの件なのですが、新作のヴァイオリンと比べ重量が軽いように思います。
それと新作は、弦の音だけで鳴っている気がしますが、オールドだとヴァイオリン本体も共鳴しているように思います。
確かにRio さんのおしゃられるように値段と音の違いは、僕にもわからないのですが・・・。
初めまして。お寄り頂き、有り難うございます。
知人のかなり古いヴァイオリンを手で持った時に、すごく軽いのに驚いたことがあります。
たまたま私の場合、持っている量産、新作、モダンのうちで、音が大きく、裏板から伝わる振動が最も大きいのは新作です。これは作りのせいだと思います。共鳴についての一般論としては、おっしゃる通りだと思います。