ヴァイオリンの無伴奏曲と言えば、バッハの「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」やパガニーニの「24のカプリース」が有名。
シゲティによれば、先輩ヴァイオリニストがバッハの無伴奏を取り上げたのはまれな事だったそうで、先輩達が技巧を聞かせるためにシャコンヌを弾いたのがせいぜいと言う事だったらしい。
ヴァイオリンの無伴奏曲は比較的珍しいジャンルで、一般的なヴァイオリンの曲の多くはピアノの伴奏かオーケストラの伴奏を伴います。ヴァイオリンは高音を奏でる楽器なので、低音の伴奏を加える事によって深みが増すと思われるからなのでしょう。因みにバッハの楽譜にはsenza Basso(バス無し)と書いてあります。
しかしヴァイオリンの最低音は下第三間の「ソ」で、大人の男性の低音側の限界とほぼ一致し、かなりの低音が出せます。それにヴァイオリンは複数の弦を一度に弾いて重音、つまり和声を奏でることも出来ます。つまりヴァイオリン単独でもかなりの表現力が有ります。
ヴァイオリンの無伴奏曲は、Wikipediaの「無伴奏ヴァイオリン曲」と言う項目を見るといろいろ挙がっていますが、私にはほとんど知らない曲ばかり。
ところでヴァイオリンの無伴奏曲は独奏ヴァイオリンのためにムダを削ぎ落として作られたものと見ることも出来ますが、逆にそこから出発して無伴奏曲とは正反対の壮大な曲に変身させられる事もあります。
バッハの無伴奏パルティータ第3番のプレリュード、バッハ自身が教会カンタータ「神よあなたに感謝します」(BWV29)に使っていて、賑やかに編曲されています。後世のピアノ版、例えばウィルヘルム・ケンプが編曲・自演したものを聞くと、とても力強い音楽に変身しています。
このプレリュードの原曲の冒頭は8分休符で無音の筈なのに、バッハの編曲では音が加えられています。「休符の感じ方」、「休符の弾き方」を先生に指摘される事が有りますが、バッハの編曲を見れば、休符から音楽が始まっている事が具体的に分かります。ケンプのピアノ演奏でも無音どころかフォルテで始まっています。
パガニーニの「24のカプリース」、こちらはオリジナルよりもラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲」の方が有名ですね。ピアノとオーケストラが奏でる豊かな調べが特徴。無伴奏ヴァイオリンで全曲を聞くのはなかなか大変。第18変奏のメロディーはオリジナルのメロディーの「反行形(はんこうけい)」、つまり音符の上がり下がりが逆なのだそうで、元のヴァイオリンのメロディーとは違って聞こえます。
《コメントを下さる方々へのお願い》
コメントを下さる方は、恐れ入りますがご自身のブログのURLをご記入下さい。
お考えとあまりに違うご返事を差し上げるのは失礼になると思いますので、ブログを拝見してどのようなお考えの方かを私なりに理解した上でご返事を書きます。悪しからず。
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しかしヴァイオリンの最低音は下第三間の「ソ」で、大人の男性の低音側の限界とほぼ一致し、かなりの低音が出せます。それにヴァイオリンは複数の弦を一度に弾いて重音、つまり和声を奏でることも出来ます。つまりヴァイオリン単独でもかなりの表現力が有ります。
ヴァイオリンの無伴奏曲は、Wikipediaの「無伴奏ヴァイオリン曲」と言う項目を見るといろいろ挙がっていますが、私にはほとんど知らない曲ばかり。
ところでヴァイオリンの無伴奏曲は独奏ヴァイオリンのためにムダを削ぎ落として作られたものと見ることも出来ますが、逆にそこから出発して無伴奏曲とは正反対の壮大な曲に変身させられる事もあります。
バッハの無伴奏パルティータ第3番のプレリュード、バッハ自身が教会カンタータ「神よあなたに感謝します」(BWV29)に使っていて、賑やかに編曲されています。後世のピアノ版、例えばウィルヘルム・ケンプが編曲・自演したものを聞くと、とても力強い音楽に変身しています。
このプレリュードの原曲の冒頭は8分休符で無音の筈なのに、バッハの編曲では音が加えられています。「休符の感じ方」、「休符の弾き方」を先生に指摘される事が有りますが、バッハの編曲を見れば、休符から音楽が始まっている事が具体的に分かります。ケンプのピアノ演奏でも無音どころかフォルテで始まっています。
パガニーニの「24のカプリース」、こちらはオリジナルよりもラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲」の方が有名ですね。ピアノとオーケストラが奏でる豊かな調べが特徴。無伴奏ヴァイオリンで全曲を聞くのはなかなか大変。第18変奏のメロディーはオリジナルのメロディーの「反行形(はんこうけい)」、つまり音符の上がり下がりが逆なのだそうで、元のヴァイオリンのメロディーとは違って聞こえます。
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