日々雑感

心に浮かんだこと何でも書いていく。

雪 景 色

2010年01月22日 | Weblog

           雪 景 色
急に朝日が差した。辺り一面、鮮やかに光り輝いている。

あちらこちらで雪かきをしている。

根本大塔は白色と朱色の色鮮やかに輝く。これも大日如来の世界が目の前に現れた世界か。

いつも座るケーブルカーも、今日は雪景色を見るために、先頭に立ったままで立ち見している

綿雪は降るのではなくて、ふわっと舞いながら地上に落ちてくる。それは天上へ還っていった死者の魂が姿を変えて地上に舞い降りてくる姿かもしれない

灰色の空が急にさけてパット太陽がのぞいた瞬間の周りの輝き。その瞬間を味わえるのはラッキーだ

バスもタクシーも雪のためにとまることは無い。みな雪道を走るタイやーをつけている。これも人間の知恵や技術の恩恵に浴している現代の姿だ。

雪の降り方も面白い。さーっと降ったり、しんしんと降ったり。こんな時に、一人で雪道を麓から歩いて登る気分ってどんなものだろうか。

20年ほど毎月高野山には登ってくるが、今日のような景色が一番美しい。こんな美しい自然の造形美は初めて見るような気がした。これだけのものを自分の力ではとても作り出せない。自然は偉大だと実感した。

家で丹前を着てこたつにどっぷり浸かっていると、寒さ知らずで、これが天国かとも思うが、この寒い雪の積もった高野山を訪ねるのも決して悪くないと思った。

こたつの中にいると、寒さ知らずで、雪の降り積もった山なんて想像するだけでもまっぴらだが、白銀巡礼もいいものだ。それはひとえに心の持ち方できまる。

杉の大木の中をぬう薄暗い道は今日は雪のおかげで輝いている。

太陽はっと見ると灰色の空に銀色に輝くフットボールの大きさでまぶしい。が、普段見ることの出来ない太陽の姿が雪空の切れ目から見える。

雪の降り積もった野山のことを、辺り一面銀世界というが、周りがすべて白色に輝いて、まばゆい世界とでもいった方がこの部分の様子をより的確に表現できるように思える。

鉄道会社には悪いが、列車はすいていて、4人がけのいすを一人で占有するというのは快適だ。

車窓を通して眺める、景色の変化に応じて脳が刺激を受けて活性化されるからか、つぎ次とアイデアが筆先に乗ってくる。移り変わゆく風景に
合わせて、眼がシャッターを切り、その映像が脳というハードデイスクにどんどん蓄えられていく。そしてこの貯蔵品は雪景色をペンに載せるときにはいつも眼の前に映像として現れる。メンタルハンテイングは取り込みと保存の両方をほぼ同時にやる。人間とは神のすばらしい作品だ 。