ぺくさん
「パクさんですか」「いいえ違います。ベクです」
「だって白と書いてありますが…」
「日本読みはパクでしょうが、韓国ではべくです」
もう50歳を過ぎているだろうこの夫人の歌の上手さには舌を巻いた。思わず声をかけた。カラオケの音響のどの性能の良さを取り除いても、この人の歌のうまさには何の影響もないと思った。歌詞に込められている情感が巧みな歌いっぷりによってじんじん胸に沁みいてくる。
わけありと思った僕は突っ込んだ質問をした。
「歌はどこで勉強されましたか。」
「歌唱団でプロとしてずいぶん鍛えられました。若い頃は来日して東京でよく講演しましたよ」
「道理で。こんなカラオケ店に来られることもあるのですね。」
誰に聞いてほしいわけではないのに、習性でしょうか.
歌いたくなるのです。」
嫌韓ムードが漂う世相にあらがうように気持ちの通じないがあった。
歌声は国境を越え、民族を超える。
「パクさんですか」「いいえ違います。ベクです」
「だって白と書いてありますが…」
「日本読みはパクでしょうが、韓国ではべくです」
もう50歳を過ぎているだろうこの夫人の歌の上手さには舌を巻いた。思わず声をかけた。カラオケの音響のどの性能の良さを取り除いても、この人の歌のうまさには何の影響もないと思った。歌詞に込められている情感が巧みな歌いっぷりによってじんじん胸に沁みいてくる。
わけありと思った僕は突っ込んだ質問をした。
「歌はどこで勉強されましたか。」
「歌唱団でプロとしてずいぶん鍛えられました。若い頃は来日して東京でよく講演しましたよ」
「道理で。こんなカラオケ店に来られることもあるのですね。」
誰に聞いてほしいわけではないのに、習性でしょうか.
歌いたくなるのです。」
嫌韓ムードが漂う世相にあらがうように気持ちの通じないがあった。
歌声は国境を越え、民族を超える。