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野焼き


野焼きが始まった。私たちのところでは、畦焼きと呼んでいる。田んぼのための最初の大仕事だ。農家からもそうでない家庭からも出ることになっている。近隣6地区と消防団も連絡をとりあって行う。集落総出だ。主催は農事実行組合。通称産業部。
いつも1月の後半の日曜日。今年は寒い朝となった。霜がびっしり風は無し。いい天気だ。午前9時開始。集合写真を撮った後、さっそく河川敷の田んぼ側からはじまった。ところが、火付きが悪い。まだ湿っているのだ。少し風がある方が燃えはいいのだが、その風も無い。ノロノロだ。でも、逃げ出す小動物を狙っているのかトビが空を舞い始めた。ツバメも煙の中に4、5羽。越冬ツバメか。こちらは低空飛行の超スピード。
開始から1時間半、どうにか河川敷側が終る頃、急に強い風が吹き始めた。この後、堤防の集落側法面に移らなければならないのだ。集落側は家々も近い。最も近い家の持ち主は、止めた方がいいのではと心配顔。実行組合長も続けるべきか迷うところだ。協議の末、消防担当を家の近くに待機させ、着火。こういう時は風下側からが鉄則だ。刈り倒されていた草は勢いよく炎を上げ、瞬く間に堤防法面を黒くした。次々と燃えていく刈草は、炎が強く頬に熱い。近くには寄れないほどだ。こうして小1時間、一段と風が強まったところで、再び協議。残りは後日と決定した。
改めて出なければならないが、1ヵ月前の糸魚川大火も頭をよぎったのだろう、いい決断だ。田んぼの中のビニールハウスや家を焼いてはたまらない。
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