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青島・鬼の洗濯板


思い立って青島に出かけた。宮崎県の代表的観光地のひとつだ。目的は「鬼の洗濯板」。最近は洗濯板と言っても通じず、「それ何?」と問い返されることもあるとか。洗濯機が普及する前の世代ならおなじみだが、洗濯に使う凸凹が波状に刻んである板だ。汚れ物に石けんをつけて、この上でゴシゴシこすれば汚れが落ちるという寸法だ。洗濯は大変な労力を必要とした。
「鬼の洗濯板」は、洗濯板状の海岸の波状岩だ。国の天然記念物に指定されている。設置されている看板には、次のようにある。

国指定天然記念物
青島の隆起海床と奇形波蝕痕
昭和9年(1934年)5月1日指定

青島周辺の岩盤は、新第三紀(2400万年〜200万年前)に海床に規則的に堆積した砂岩と泥岩の互層が傾き海上に露出したものが、波の浸食を受け、堅さの違いにより凹凸を生じたものです。
青島周辺及び日南海岸の戸崎鼻から巾着島に至る海岸にみられ、俗称「鬼の洗濯板」といわれています。

日本語の他に、英語、中国語、ハングルでも表記されている。この日、目にした観光客も外国からの方たちが多かった。時折耳に入る言葉は広東語のようであったから、香港からか。
ところで、「鬼の洗濯板」。気になっていたのは、なぜ規則的に砂岩と泥岩の互層が海の中で出来たかということ。それと岩列を横切る断層。
互層の答えはこうだ。ゆったりとした海底に濁流となった土砂が流れ込んだ。そして、その濁流は、重い砂から早く沈み、その上に泥がゆっくりと積み重なっていった。これが何回となくくり返されたのだ。しかし、濁流をくり返し起こした原因は何か。巨大台風、あるいは巨大地震・・・?
この日行った時間は運悪く満潮で、大部分の洗濯板は波の下。断層も大部分が波の下。また出直しすることとした。

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