真っこと、困った台風だ。住んでいるのは、かつて「台風銀座」と呼ばれた宮崎県だから、ある程度は慣れている。いつもの台風なら、南から北上し九州へ接近したり上陸したりする。たまに、東の海上から接近したりすることはあった。しかし、今回の台風12号は、いつものコースとは全く逆のコース。小笠原諸島の東海上を北上し本州を突っ切り日本海へ向うのかと思いきや、本州上陸前に西寄りに方向を変え伊豆諸島へ。そこから東海沖を通り三重県伊勢市に上陸。全く予想はずれのコース。この間、小田原市付近の海岸沿いの国道では、高波で救急車や自家用車など複数の車がボコボコ。国道上の救急車やガードレールの損壊と証言は、人知を超えた自然の威力に驚いた。
台風はその後、西日本豪雨被害を受けた岡山や広島方面を抜け、豊前市に上陸し久留米市方面へ。そして薩摩半島西を南下し、奄美大島と屋久島・種子島間で左巻きに転回し西に向けた。
台風が広島県から北部九州へ向う頃、わが地でも雨が降り始めた。それから3日ほどは時折激しい雨。困ったことに、宮崎平野はちょうど超早場米の借り入れ時。幸い私の田んぼは、雨が降り出す前に刈り終え、ぎりぎりセーフ。周辺の田んぼでは、まだ刈り取りが済んでいない田んぼも2割ほどあり、気がきではないようだった。
宮崎県の海岸平野部は、7月末から8月初めにかけて稲を刈り取る超早場米の産地だが、第一の理由は秋の台風被害を避けるためだ。しかし、昨年も最終日前日、台風の襲来で一日早めて刈り取り、乾燥のためにライスセンターに駆け込んだ。当然だったが、乾燥を頼んだ分は収益減。ただ、その年は米の出来が良かったため、実際はトントンだったが・・・。