◇平成30年度の一級建築士試験の解説を続けます。
◇今回は、建築士法の残りと、都市計画法です。
◇問題自体は、比較的易しい問題だと思いますが、条文との照合確認は必要です。
◇なお、試験問題は、公益財団法人 建築技術教育普及センターのH.P.をご参照ください。
◇二級建築士試験、木造建築士試験と同様に、問題文と正答肢表が公開されています。
◇参考までに、該当アドレスを下記に記載します。
〔No.23 〕建築士としての欠格事由、建築士事務所としての監督処分を問う問題です。
欠格事由に関する問題が2問「1と2」で、監督処分に関する問題が2問「3と4」です。
正答 2
1.正しい。建築士法7条五号、同法10条1項一号:条文参照
2.誤り。建築士法9条1項三号、同法8条の2第三号、同法7条三号:同法7条三号の「絶対的欠格事由」である禁錮以上の刑に処せられ5年を経過しな
い者は、同法8条の2による届け出が無くても、同法9条1項三号に基づき、建築士免許取り消しの対象となる。
3.正しい。建築士法26条2項五号:条文参照
4.正しい。建築士法26条2項七号:条文参照
講評:肢問2の正答(誤りの回答)以外は、条文参照で理解できる範疇と思います。回答に戸惑うのは、問題文で「建築物の建築に関係しない罪を犯し、
禁錮以上の刑に処せられた場合」というところだと思います。「禁固以上の刑」という処分を、法律に関係なく重く見ていることだと解釈できま
す。また、第8条の2に基づき、届け出義務がある事項に含まれますが、第9条1項三号において、届け出に関係なく、事実の判明によるものとしてい
るところが、回答を難しくしているのではないかと思います。
〔No.24 〕都市計画法に関する4択問題で、行政官庁への許可、届出に関する問題です。
1.都道府県知事の許可の有無を問う問題です。
2.開発許可を受けた開発区域外の建築制限について、都道府県知事の許可の有無を問う問題です。
3.都市計画施設の区域内の建築制限について、都道府県知事の許可の有無を問う問題です。
4.地区計画区域内の用途変更における、市町村長への届け出に関する事項を問う問題です。
正答 1
1.誤り。都市計画法29条1項ただし書き三号、同令21条十七号:ただし書き(同令21条十七号含)で、許可が不要としている。
2.正しい。都市計画法43条1項三号:条文参照
3.正しい。都市計画法53条、同令37条:許可を必要としない軽易な行為は、地階を有しない、2階以下の木造建築物の改築、移転であり、鉄骨造は
強化を受けなければならない。
4.正しい。都市計画法58条の2、同令38条の4第一号かっこ書き:届け出が必要なのは、政令38条の4第一号のかっこ書きで「制限に適合しない場合
に限る」としているので、制限に適合するときは、届け出る必要はない。
講評: 条文との照合で回答ができる、比較的容易な問題だと思います。ポイントは、その条文がどこに書かれているかの検索スピードだと思います。
対策は、日頃の法令検索で回答をするというやり方に馴染むことで、条文の所在の検討が付けられる勘を養うことだと思います。
学科Ⅲ「建築法規」問題集
http://www.jaeic.or.jp/shiken/1k/1k-mondai.files/1k-mondai-h30-gakka3.pdf
学科の正答肢
http://www.jaeic.or.jp/shiken/1k/1k-mondai.files/1k-gakka-gokakukijyun-h30.pdf
2019年2月19日 by SHRS(シュルズ)「1級建築士、建築基準適合判定資格者」
◇今回は、建築士法の残りと、都市計画法です。
◇問題自体は、比較的易しい問題だと思いますが、条文との照合確認は必要です。
◇なお、試験問題は、公益財団法人 建築技術教育普及センターのH.P.をご参照ください。
◇二級建築士試験、木造建築士試験と同様に、問題文と正答肢表が公開されています。
◇参考までに、該当アドレスを下記に記載します。
〔No.23 〕建築士としての欠格事由、建築士事務所としての監督処分を問う問題です。
欠格事由に関する問題が2問「1と2」で、監督処分に関する問題が2問「3と4」です。
正答 2
1.正しい。建築士法7条五号、同法10条1項一号:条文参照
2.誤り。建築士法9条1項三号、同法8条の2第三号、同法7条三号:同法7条三号の「絶対的欠格事由」である禁錮以上の刑に処せられ5年を経過しな
い者は、同法8条の2による届け出が無くても、同法9条1項三号に基づき、建築士免許取り消しの対象となる。
3.正しい。建築士法26条2項五号:条文参照
4.正しい。建築士法26条2項七号:条文参照
講評:肢問2の正答(誤りの回答)以外は、条文参照で理解できる範疇と思います。回答に戸惑うのは、問題文で「建築物の建築に関係しない罪を犯し、
禁錮以上の刑に処せられた場合」というところだと思います。「禁固以上の刑」という処分を、法律に関係なく重く見ていることだと解釈できま
す。また、第8条の2に基づき、届け出義務がある事項に含まれますが、第9条1項三号において、届け出に関係なく、事実の判明によるものとしてい
るところが、回答を難しくしているのではないかと思います。
〔No.24 〕都市計画法に関する4択問題で、行政官庁への許可、届出に関する問題です。
1.都道府県知事の許可の有無を問う問題です。
2.開発許可を受けた開発区域外の建築制限について、都道府県知事の許可の有無を問う問題です。
3.都市計画施設の区域内の建築制限について、都道府県知事の許可の有無を問う問題です。
4.地区計画区域内の用途変更における、市町村長への届け出に関する事項を問う問題です。
正答 1
1.誤り。都市計画法29条1項ただし書き三号、同令21条十七号:ただし書き(同令21条十七号含)で、許可が不要としている。
2.正しい。都市計画法43条1項三号:条文参照
3.正しい。都市計画法53条、同令37条:許可を必要としない軽易な行為は、地階を有しない、2階以下の木造建築物の改築、移転であり、鉄骨造は
強化を受けなければならない。
4.正しい。都市計画法58条の2、同令38条の4第一号かっこ書き:届け出が必要なのは、政令38条の4第一号のかっこ書きで「制限に適合しない場合
に限る」としているので、制限に適合するときは、届け出る必要はない。
講評: 条文との照合で回答ができる、比較的容易な問題だと思います。ポイントは、その条文がどこに書かれているかの検索スピードだと思います。
対策は、日頃の法令検索で回答をするというやり方に馴染むことで、条文の所在の検討が付けられる勘を養うことだと思います。
学科Ⅲ「建築法規」問題集
http://www.jaeic.or.jp/shiken/1k/1k-mondai.files/1k-mondai-h30-gakka3.pdf
学科の正答肢
http://www.jaeic.or.jp/shiken/1k/1k-mondai.files/1k-gakka-gokakukijyun-h30.pdf
2019年2月19日 by SHRS(シュルズ)「1級建築士、建築基準適合判定資格者」