暮らす、生きる、繋がる、持続可能な未来

人も社会も、成長と負荷を切り離して、落としどころを考える。

エコ検定フォロー講座 No.20

2019-02-22 06:58:40 | ビジネス・教育学習
◇今年最初のNEDOの広報誌「フォーカス・ネド」の記事からの情報です。
(※ NEDE=国立研究開発法人 新エネルギー産業技術総合開発機構)
◇近未来の新技術情報にも目を向けて、確かな明るい未来も期待したいと思います。

◇今まで「熱エネルギー」を再利用するという考え方は、技術的に不可能と考えていました。
◇言うまでもなく、「電気」は、何にでも変換できる高品質なエネルギーです。
◇それに引き替え、「熱」は、捨てられることが多い低品質なエネルギーです。
◇発電所においても、熱エネルギーが50%から60%くらい捨てられているのです。
◇送電ロス5%を加え、我々が街中で利用している電気エネルギーの効率は40%くらいになります。
◇それ故に、エネルギーの地産地消であるコージェネに期待が集まっている訳ですが・・・。

◇広報誌では「省エネルギーのフロンティア」と表現していますが、その通りかもしれません。
◇期待に胸を膨らませながら、「エコ検定」の視点から関連知識の整理を図りたいと思います。
◇勿論、SDGsとの関連性も整理していきます。

◇ポイント①:エネルギーの利用段階と具体例(引用:エコ検定公式テキスト)
 ・一次エネルギーの採取:石油、石炭、天然ガス、ウラン鉱、シェールガス
 ・一次エネルギーの輸送:タンカー、タンクローリー、トラック
 ・二次エネルギーへの転換:発電所、石油精製所、コークス生産所
 ・二次エネルギーの輸送:送電・配電、タンクローリー、ガス配管
 ・二次エネルギーの消費:電気製品、自動車、各種ガス機器
 ・最終エネルギーの処分・廃棄:低温熱として拡散、専用施設での保管

◇ポイント②:利用段階別エネルギー利用と環境への影響事例(引用:エコ検定公式テキスト)
 ・一次エネルギーの採取:自然生態系の破壊
 ・一次エネルギーの輸送:大気汚染、輸送中の事故による海洋汚染、CO2排出
 ・二次エネルギーへの転換:大気汚染、熱汚染、放射性物質放出、CO2排出
 ・二次エネルギーの輸送:ガス漏洩、輸送中の事故
 ・二次エネルギーの消費:大気汚染、熱汚染、CO2排出
 ・最終エネルギーの処分・ヒートアイランド、放射畝物質の拡散

◇ポイント③:「ヒートアイランド」という都市部の「熱汚染現象」
 ・化石燃料の消費や火力発電・原子力発電に伴い不要な熱エネルギーが発生する。
 ・その熱エネルギーは、大気中や海洋に放出され、気温や海水温を上昇させる。
 ・都市部では人間の営みによる不要なエネルギーが「ヒートアイランド」に繋がる。
 ・気温を等温線で表すと島のようになることから名づけられている都市部の「熱汚染現象」。
 ・その主な要因は次の3つ
  ⅰ) 人口排熱の増加(空調や自動車等の排熱 etc.)
  ⅱ) 地表面被覆の人口化(緑化不足 etc.)
  ⅲ) 都市形態の高密度化(通風の悪さや空間の広さ不足 etc.)
 ・不要な低品質の熱ネルギーが活用できれば、熱汚染減少対策となるかもしれません。

◇SDGsとの照合で考える
 ・目標7:エネルギーをみんなにそしてクリーンに
  「すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する。」
  ⇒ターゲット7.3
  「2030年までに、世界全体のエネルギー効率の改善率を倍増させる。
 ・目標9:産業と技術革新の基盤をつくろう
  「レジリエントなインフラを整備し包括的で持続可能な産業化を推進するとともに、イノベーションの拡大を図る。」
  ⇒ターゲット9.5
  「2030年までにイノベーションを促進させることや100万人当たりの研究開発従事者数を大幅に増加させ、また官民研究開発の支出を拡大させるな
   ど、開発途上国をはじめとするすべての国々の産業セクターにおける科学研究を促進し、技術能力を向上させる。」
 ・目標11:住み続けられるまちづくりを
  「都市と人間の居住地を包括的、安全、レジリエントかつ持続可能にする。」
  ⇒ターゲット11.a
  「各国・地域規模の開発計画の強化を通じて、経済、社会、環境面における都市部、都市周辺部及び農村部間の良好なつながりを支援する。」

2019年2月22日 by SHRS(シュルズ)「一級建築士、CASBEE評価員資格者、エコ検定合格」
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