江戸時代の末期に黒船来航によって、今の日本国に物理的に住んでいた人々は、自分たちが日本というひとつの国の民であることの重要性と必要性を感得した。
それまでは会津人であり、尾張人であり、薩摩人であったように、そこには日本国という概念が欠落していた。
これは外圧による大きなパラダイム転換であり、世界のどこにでも見られる人類の成長過程そのものである。
同じように考えると、世界に100カ国以上ある現在のこの地球は、江戸時代状態と見なせるのではないか。
では、イギリス人であり、アメリカ人であり、ロシア人であり、日本人であるわれわれが、その概念を超克し、われわれは地球人だと感じるときが来るのだろうか。そのためには、どんな黒船が必要なのであろうか。
その意味で21世紀になって顕在化した地球温暖化問題は、まさにこの「黒船」の一つになるのかもしれない。
世界のさまざまな利害をもった人々が、地球人としての節度とふるまいの必要性を意識し始めることが、地球温暖化問題の解決に向けた大きな一歩になる。
その必要性を痛感する前に、解決に向けた大きなパラダイム転換をしなければならない。なぜなら、この種の問題は「後悔は先に立たない」からである。
一日も早く誰もが「地球はひとつだと感じられるとき」が来ることを期待したい。
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