伊達だより 再会した2人が第二の故郷伊達に移住して 第二の人生を歩む

田舎暮らしの日々とガーデニング 時々ニャンコと

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ジャコシカ199

2021-06-17 23:45:35 | ジャコシカ・・・小説

 食いが止まる正午頃には、千恵も清子も存分に船釣りを堪能していた。

 

 お昼は納竿の時刻だ。高志の合図で皆が仕掛けを片付け終わる頃には、船は早くも港に入ってい

 

た。

 

 港では赤間猛が、手際良く調達したクーラーに、氷を詰めて待っていた。

 

 「鉄さんの船で行くんじゃ、これくらいの準備をして待つのは、当然と言うもんだろう」

 

 猛は船べりから引き上げられた網袋を見て満足気に笑った。

 

 その後あやと高志は姉妹と別れて、そのまま船を返して帰路についた。

 

 二人きりになると船の上は、またいつもの漁師の仕事場の気配になった。

 

 それでも二人の頭の中には、千恵が口火を切った、この海を出て行く日の近いことに、引き戻さ

 

れていった。

 

 思いは相通じ合うのか、互いが去った後の入江の家のことに捉えられていった。

 

 

 

十九

 

 千恵は婦人雑誌の頁を繰りながら、テ―ブルのカップに手を伸ばした。

 

 白磁のカップの中身は、既にすっかり冷めている。

 

 僅かな一口でコーヒーは終わった。それでも未練らしく中を覗きこんでから、テーブルの受け皿

 

に少こし苛立って置いた。

 

 他に客のいない広くもない店内に、その音が響く。カウンターでドリップのコーヒーを淹れてい

 

た、50歳代のマスターがチラリと視線を向けたが、直ぐにまた漏斗の上から、ケトルの湯をゆっ

 

くりと注ぐ。

 

 古い民家の廃材を活かした、くすんだインテリアの店内は、ウオールランプの明かりに照らされ

 

て、千恵には少こし重苦しい。

 

 

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コロナワクチン接種順番待ち

2021-06-17 17:09:06 | 伊達・暮らし

コロナワクチン接種・・・の分はネットで上手く行ったが

どういう訳か私が予約されていなかった

まぁーいいかと

呑気にしていたが

札幌から帰ってから

もう一度ワクチンのコールセンターに電話した

今度は市役所の・・・窓口を紹介され

電話すると順番待ちと言われた。

今朝電話が来て

・・・クリニックを紹介され、おまけに

二回目の接種まで予約できた。

ゴタゴタ続きだったがここに来てようやく

風通しが良くなった感。

まだまだ問題はあるが

このコロナ禍をなんとか切り抜け日常が戻ることを

願うばかり。

午前中D医院に二人分の血圧の薬を

貰いに行く。

その時待合室で話していたおば様たちの会話

ワクチンしましたか・・・

一回目だけネ・・・大滝に行って接種している人も

いるみたいですよー

そうか

大滝区は人口が少ないし余っているのネと

私は密かに頷いた。

庭の宿根草も頑張っています。

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