岸田文雄総理は、建国記念の日のメッセージとして短文を発表しました。人命を守ると一般論を述べただけで具体的に何をするか触れず、新聞テレビはあまり話題にしませんでした。
しかし、その中で岸田総理は、日本の近世史で奇跡的なこととして二つ挙げました。
1. 明治維新
2. 戦後の経済成長
戦争で台湾をとったこと、朝鮮半島をとったこと、樺太の半分をとったこと、中国大陸、東南アジア、南太平洋を侵略したことは挙げませんでした。
明治維新と戦後の経済成長は私もよく実現できたと思っています。
しかし、岸田総理は、降伏による太平洋戦争の終結を挙げませんでした。日本の降伏を奇跡的と思っていないのでしょう。
アメリカの原爆を使った反撃にも負けず、日本が1億玉砕だと言って本土でゲリラ戦を展開し、アメリカの侵攻に抵抗したら、国土は廃墟になり、アメリカ軍も侵攻に疲れ、日本侵攻をやめたかもしれません。日本はアメリカに降伏することなく、停戦協定を結べたかもしれません。
対ロシアでもアフガニスタンのようにしぶといゲリラ戦を続けたら千島列島からロシア軍を追い出すことができたかもしれません。
しかし、日本軍が威張り続け、戦後の経済成長は実現しなかったでしょう。現代も日本は軍国主義で、世界に嫌われる国だったでしょう。
昭和天皇が、降伏し、人々の命、国土を守ると宣言することで、大半の軍人もその他の国民もぴたっと戦争をやめ、戦争を反省し、戦争を放棄し、戦後復興、生産に注力したことは奇跡的なことだったと思います。ほとんどの国民が戦争は嫌だと心の中で思っていたから、戦争を継続する人が一人も出なかったのだと思います。
島国日本の人々は本質和を重んじる平和主義だと思います。武器弾薬を持った軍人が思い上がり、列強に対立して戦争による国土拡大に夢中になり、勝てない戦争に突入したのだと思います。
現代日本人も本当の自分を知るべきです。大切にすべきです。強大国アメリカ、中国、ロシアに目を奪われ、対抗できる防衛力を持ちたいと言って防衛費増額・増税に走っても本質平和主義の日本の人々は、強大国ぶる日本を支えることができません。生産が弱くなり、貧困化がとまらないと思います。