モディ首相はインド西部グジャラート州で生まれ、貧しい紅茶売りの家庭で育ちました。彼は単純思考の哲学で、人々の生活・生産環境改善に注力し、州、そして国で政治の実績を積んできました。インドは、戦争の時代、世界経済混乱の中、14億人の人口をかかえながら、着実に経済成長をとげています。
先端技術、先端産業に力を入れる一方、主要食料の自給率100%を達成していることに感心します。中国は工業化に力を入れて高度経済成長を達成したが、現在は不動産バブル破裂、主要食料自給率は100%を割り、今後の悪化が予測されています。日本の衰退史に似ています。
岸田文雄総理は、インドは、アメリカ、オーストラリア、日本と連携し、Quad(クワッド)なる中国包囲網を形成したといった趣旨のことを言っていましたが、インドが注力していることはそのようなことではありません。
同盟、対立にエネルギーを費やすアメリカを尻目に、発展を重視する国との連携を深め、自国の発展に努めています。戦争不安を減らし、平和安心を単純な心で追求しています。アメリカと同盟し、中国と対立対決するような愚は行なっていません。
インドのような複雑社会を牽引するには単純思考でないとできないということでしょう。インドには、仏教の教祖ガウタマ・シッダールタ、平和的にイギリスから自由を勝ちとったマハトマ・ガンディー、そして現代のモディ首相、人類史上、大きな実績を残した哲学者が誕生しています。
今後、インドのような複雑な社会が、どのように改善されるか、国のあり方として見本となる国となるか、注目に値する国です。