皇室未成立、地方豪族の時代、日本共通文化として日本をまとめていたのは原始神道ではなかったかと私は思っています。日本という国はなかったが、日本の島に共通して広まっていた精神文化であったと思います。
皇室の祖が日本統一の動きを示し始めた4,5世紀、皇室の祖は、原始神道は皇室による日本統一に有効と思えるほど特長ある日本文化であったと思います。それゆえに皇室の祖は原始神道と、皇室の融和を工夫努力したと思います。軍事力によるだけでは地方豪族の抵抗が激しく、統一は非常に困難だったと思います。
自然に対する畏れを基本とする原始神道に皇室誕生物語りが巧みに組み込まれ、神道発展物語りの中に皇室は入りこみました。統治上手だったということでしょう。皇室神道色が濃くなりました。
4,5世紀が、日本的規模の国造りが始まった時と思いますが、地方豪族、皇室の間に神社建設の動きが出て、権力者の祈願の場になり、精神文化が神社神道に具体化して行ったと思います。
現代神道を見ると、全国各地に民間宗教として原始神道の名残が無数にあります。自然にあるものが信仰の対象になっています。
現代でも皇室は宗教は神道と言って、確立された皇室神道を守っています。しかし、現代人にはショッキングな儀式があり、実際、精神に異常をきたす人が出るようで異常儀式は省略する動きがあるようです。
神社神道は全国的です。神社は数では地域性、家性をもったものが圧倒的多いと思います。しかし有名神社に皇室系が多く、皇室が神社を束ねている印象を与えています。
今日においても原始神道精神が日本人の心に生きていると思います。皇室の工夫努力にもかかわらず、日本の島に生きてきた日本人の祖先に培われた原始神道は、現代人にも脈々と生きていると思います。現代では日本の自然に親しみ共生する価値観になって生きていると思います。
東京のような都市部に住んでいると周りに自然なく、人々は、心の落ち着きを失います。神社の森、仏閣の森、公園の森などは人々に平安を与えるようです。そこで平安を感じるので神を感じ、そこが祈りの場になるのだ思います。
最近、新興宗教で建物だけが立派というものが多いが、この種の宗教は日本では長続きしないのではないでしょうか。キリスト教が根付かないのは、建物だけの教会が多いことが原因ではないでしょうか。何か心がみたされません。イスラム教も日本では普及しないでしょう。その点、仏教者・団体は、日本人の精神文化を見事に読み、うまく溶け込んだと思います。