市場の動きがあわただしくなってきました。
黒田東彦前日銀総裁は、安倍晋三元総理と組んで大金融緩和の大博打をうちましたがことごとく失敗し、日銀の国債保有残高が異常に増え、日銀を追い詰めるという厳しい状態になっています。
これまで金利ゼロで、政府は安易にお金を借りることができたので安易な政治、つまり借金政治を続けることができました。この仕組みは、政府が絶対倒産しない仕組みと絶賛した経済学者が出るほどでした。
ところが世の中はそんなに甘くありません。円は世界通貨ではありません。円の評価が下がり続け、私の経験知識ではドル100円が相当と思いますが、とうとうドルが150円レベルになりました。この円安は日本経済を直撃し、貧困層拡大に拍車をかけました。食事を十分とれない子供達の増加、学費を払えない学生の増加、大人まで食に苦しむ人が増加と、ここって本当に日本と思うような深刻な社会問題が発生しています。
ところが岸田文雄総理は、泣いている国民を一顧だにせず、防衛費を10兆円規模にする、憲法第9条に自衛隊を明記する、税制の不条理はどうでもいい、増税できればいいという乱暴ぶりです。
折りから自民党、岸田内閣の腐敗堕落が明るみに出て、日銀には岸田内閣を助けなければならない理由がなくなりました。まずは自分(日銀)を助けなければ、円安問題を解決しなければ、輸入の安定化をはからなければ、物価の高騰をおさえなければ、円の信用を回復しなければという思いが優先してきました。
安易な政治ができていた日本にとって植田日銀の方針変更は激震になると思います。防衛だけではありません。社会福祉が大混乱する恐れが大きいと思います。
何が何でも食で苦しむ人を当面助けることはやらなければなりません。国内生産拡大基調は決して狂わせてはいけません。政府も人々も合理化に注力し、人々が生きるのに「必要な」もの・サービスの保持に全力を投入して変化を乗り切ることがだいじと思います。