今回の能登半島地震の被害は思った以上に甚大なようだ。家屋の倒壊に道路の寸断、そして山崩れなどによる生き埋めなど被害に全貌がまだ把握できていない。この種の地震の揺れは横方向のズレによるもののようだ。能登地方の家屋は古いものが多くて横ズレには弱かったのではないか。山崩れの写真を見ると相当な規模の地震だったことが分かる。
東日本大震災では倒壊家屋はそれほど多くはなかった。それは地面の上下運動の跳ね返りであって揺れは続いたが倒れるまでは至らなかった。津波到達まではちゃんと街並みは残っていたのが映像で確認できる。
日本海側で起きた地震で記憶にあるのが昭和39年の新潟地震で鉄筋コンクリートの団地の建物が横倒しになってしまったあの写真である。横ズレの究極が阪神淡路大震災で阪神間の主だった建物が倒壊し、倒れるはずのない高速道路が横倒しになり崩落した新幹線の高架線だった。
日本海側での地震は強烈なものが多い。芭蕉が訪れたあの象潟は今の松島のように海に浮かぶ島々が一瞬にして陸化してしまい今の景勝になった。海底が陸化するほどだから相当な地震のエネルギーだったのではないだろうか。