羽田で起きた日航機と海保機の衝突はどうやら海保機が管制塔の指示を間違えたようだ。管制塔は「滑走路の停止線位置まで走行してください」と記録にあるが進入許可は出していないので海保の機長はこれを間違えて進入したとの現段階では認識されている。これはつまりヒュウマンエラーである。人間は必ず間違いをどこかで犯すのでこれを無くそうとしたのがJRなど鉄道会社が採用しているATSシステムである。赤信号を間違えて進行すると運転席ではキンコンカンとベルが鳴り出し非常ブレーキが作動するようになっている。新幹線電車は5~7分間隔でのぞみやひかりが猛スピードで走行しているが衝突事故は皆無なのはこのシステムのお蔭である。
今の旅客機は電子制御の塊で安全第一に造られて事故も随分と減ってきているが空港の管制システムは依然人の感覚に依っていてこの分野はコンピューター化が遅れているのではないか。滑走路上に赤黄青の表示を埋め込み赤色を通過するATSシステムが作動して車輪にブレーキがかかるなどJRなどの誤認防止の対策を早急に進めるべきだ。JR首脳陣からみれば航空業界は遅れているなとの感想を抱いているに違いない。
人は誤りを犯すもので私事で恐縮だが、会社員時代、手形の裏書を間違えて夜行列車に乗って長野県の手形振出人のところまで行って訂正印を貰ったことがある。その時の上司は盛んにATS,ATSの言葉を口に出していた。