**美しいエリアーヌの愛した仏領インドシナ** vol.5
関連映画:『インドシナ』(1992)
その④につづき
さて、最終日は、午前中がオプショナルツアーのバッチャン村観光&フレンチランチ、15:05発の飛行機で帰国、という予定。
バッチャン村は、陶器づくりで有名なハノイ郊外の村。朝、8:00にホテルを出発。バスが出発するなり、現地ガイドのタカさんのスピーチ開始。
「皆さんおはようございます。これから、お婆さんしかいないバッチャン村に参ります。ジッチャン村は、またいつか機会があればお連れします」
……と、いきなりおやじギャグ。きっとこれ、毎回使っているんだろうなぁ、と思いながらも、一生懸命喋ってくれるので笑ってしまった。
バッチャン村が焼き物で有名になったのは、まあ、当たり前だけど、そこで焼き物に適した土が取れるから。レンガ造りが盛んだった(今もかな)村だとか。
再びホンサン川を渡り……
昨年の夏は大雨で、この川が溢れて村全体が水に浸かったんだとか。タカさんは、そんな中、ボートでお客さんをバッチャン村ツアーに連れて行ったのが、お客さんもすごく喜んでくれて、とても楽しい思い出だ、、、と話してくれたのだけれども(それも、同じ話を2回してくれたので、よほど思い出深い出来事だったのだと思われるが)、ボートで焼き物店巡りって、……すごい、、、。この川はよく溢れるので、「みんな慣れています」とタカさんは言っていたけど、そういうものなのかしらん。
40分ほどで、バッチャン村に着き、とある工房に。2階までが店舗で、3階から上が工房という造り。
型抜きから焼成の過程を説明され……
左の型抜きから、第一焼成、絵付け、第二焼成と進むにつれて、ほんの少し縮んでいるのがお分かりでしょうか。
私、実は、名古屋のノリタケの工房や、ドイツのマイセンの工房にも行ったことがあって、ほとんど同じ説明を受けたのですよ。焼き物の工房って、こういう説明が定番なのねぇ、、、と妙に感心(?)してしまった。どこでも必ず「こんなに縮むんですよ!!」みたいな感じで、「どぉ?すごいでしょー、縮むの、縮むの!」と言わんばかりな……。確か、20%は縮むらしいから、確かにかなりの縮み率だと思うけど、例外なくどこでも同じ説明をされると、なんか笑える、、、。
一通り、工程を見せてもらえます。
絵付け。見事な筆使い、、、
釉薬付け
窯入れ(奥のおじさんの立っている横から手前にL字形に配されているのが窯)
やはり、絵付けは、どの工房に行っても、思わず見とれてしまいますね、、、。それくらい、鮮やかな筆使いです。下書きもないところへ、思い切りよくサッサッと描いていく。同じ模様を何度も描くと、あんな風に描けるようになるものなのかしら。私なんか、何百枚描いても、ダメな気がするわ。
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工房見学が終わると、ショッピングタイム。階下へ降りていき、、、
2階。高級品のフロア
1階。日用品(?)のフロア
この工房のあるところは、一帯が焼き物店の集落みたいなもので、お店は他にもいっぱいある。でも、タカさんに連れてこられたお店なので、ここで何も買わないのもちょっと申し訳ないような気がしてしまう。この辺がツアーの難点と言えば難点かも。
この店のお向かいのお店は、同じものが7割くらいの値段で売っていたし、もっと時間があれば他のお店を探索して、もっと安い店を見つけられたかも。
とにかく、あまりにも色んな器があったので見ているだけで楽しくて、何を買おうか決められない。飲茶セットみたいのを買おうかとも思ったけれど、かなり荷物になるし、どうもなぁ、、、とか迷ってしまう。
そして、根が貧乏性の私は、どうしてもみみっちぃ買い物しか出来ないのでありました。
……なわけで、戦利品はコレ!!
エスプレッソカップがお気に入り。スプーンの絵柄はトンボ
青いのは「染付」、赤いのは「赤絵」。どちらも好きだけど、今回は赤絵が多くなってしまった、、、。これで、大体2000円くらいかなぁ。お向かいの店で買ったら、多分、1500円くらいだったかも。まあでも、その辺はあまり気にしていませんが。
で、さんざん悩んで買い物を終えたところで、タイムアップ。バスの出発時刻と相成りました。
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お昼は、“ベトナム風フレンチ”のコースランチとのこと。
こちらがランチのお店
また、どんどん一気に出てくるコースか、、、と思いきや、こんなテーブルセッティングが。
メニューはなかったんだけど、今回は、コースらしく、1品ずつ出されてきました。
サラダ。キュウリで巻いてある中身も野菜だった、確か、、、
野菜スープ。ブロッコリーが入っていると言っていた
メインはポークで、、、
デザートはバナナクレープ
何でも、ハノイではちょっとした高級フレンチ店だそうで、シェフもフランス人だとか。確かに、店内の雰囲気とか、店員さんの応対は、この旅行では一番良く、まあまあ美味しかったです。というか、デザートが美味しくてホッとした、、、。ここでもあの甘いお粥だったらどうしよう、、、と思っていたので。写真撮り忘れたけれど、デザートと一緒にいただいたのは、コーヒーでした。
最後の食事が良かったのは、ホントに良かった、、、。でも、一番美味しかったのは、ホテルの朝食のフォーだったかな~、やっぱり。
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この後、一旦ホテルに戻り、全員集合。荷物をピックアップし、いざ帰途へ。
帰りの飛行機の中では、同じツアーの若いお姉さんが、通路を挟んで隣になったんだけど、彼女が行きで見た映画『祈りの幕が下りる時』が「すんごい良かったですよ、泣いちゃいました!!」と勧めてくれたので、飛行機の中で見るには良いかと思って見てみました。
……が、もう、話に入り込む以前に、一通りの出演者を見て、犯人が松嶋菜々子しかいないでしょーよ、、、てなくらいにバレバレでドン引き。一応、サスペンスかミステリーだと思うけど、そんなもの蹴散らすキャスティングで、企画した人のセンスを疑うレベル。
オハナシも、まぁ、小説で読めばそこそこ面白いのかも知れないけど、映像化にはちょっと厳しい2時間ドラマ以下。こんなん劇場で金払って見たら、怒り心頭だよなぁ、、、とか思ってボ~ッと見ていたら、終盤、小日向文世演じる父親と、菜々子演じる娘の、哀しい親子エピソードの回想シーンで、お姉さんの言うとおり、確かに泣いた!! 内容の善し悪しにかかわらず、こういうのって涙腺刺激するもんなんだよなぁ、、、。
などと思いながら、ウトウトするうちに、無事羽田に到着しました。
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さて、今回、バッチャン村でゲットした陶器以外に購入したものはというと……。
これは、フォーのセット。乾麺と、粉末スープ、レトルトの具が入ったもの。お土産店で買ったので割高だった(400円くらい?忘れた、、、)けれど、何と、これが以外に美味しかった!!
スープの出汁も良く出ていて、コリアンダーの香りもしっかり。具も、肉がちゃんと入っていた!! あまり期待していなかっただけに、これはちょっと嬉しかったわ~。
これは、ジャコウネココーヒー。パッケージのイラストは、ジャコウネコです。コピ・ルアクとも呼ばれるけれど、これ、“ジャコウネコの糞から採られる未消化のコーヒー豆”(by wiki)なの。
同じジャコウネココーヒーでも、コーヒー豆採取用に“養殖”?しているネコから採った豆と、野生のジャコウネコから採った豆とあるらしく、当然、野生のものの方がお高い。そして、これは、その野生版です。これで、5000円くらいするんですよ~!!ビックリ。
でもね、独特の風味とコクがあって、私はかなり好き。酸味が好きな人にはダメかもだけど、私のように、苦みとコクが好きな人にはウケると思う。製法を聞くとちょっとギョッとなるけど、これはなかなか。
これは蓮茶。蓮の花のおしべだけを採取して乾燥させたものだって。こちらも、廉価版と高価版とあって、カモネギ観光客の私は、当然“高価版”を買いましたよ。
でもね、、、。お手軽様にと、ティーバックのも買ってきたんだけど、ハッキリ言って味にそれほど差があるとは思えず。まあ、旅の思い出ですな。
寝る前に飲むとリラックスできてよく眠れるとのことなので、時々、寝る前に飲んでいるけれども、寝付きの良い私は、このお茶の効果が体感できず。
こちらは、ドライマンゴー。高級品だとかで、買ってみましたが、美味しい!! まぁ、日本でも美味しいドライマンゴーはたくさんありますが。
ドライマンゴーをプレーンヨーグルトに浸して一晩置いておくと、ドライマンゴーはフレッシュマンゴーのように、ヨーグルトは水切りしたギリシアヨーグルトのようになる、、、とネット情報を見て、やってみようと思いながら、まだ試しておりません。
以上、お土産紹介でした。
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これにて、ハノイ旅行記は完結です。『インドシナ』ほとんど出てこなくてスミマセン。
まあ、最初のハノイ体験としてはこんなものかな、と。思いつきで急遽行った割には充実した旅でした。何せ今回の目的は“ハロン湾クルーズ”だったので。これはツアーで行っておくのが正解かも。今度は、もう少し自由度の高い旅で、ハノイ市内をじっくり探索してみたいなぁ、、、と思っております。
長らくのお付き合い、ありがとうございました。