作品情報⇒https://moviewalker.jp/mv86946/
以下、公式HPからあらすじのコピペです(青字は筆者加筆)。
=====ここから。
クリスマスが近づく冬のロンドン。人々は幸せなクリスマスを迎えるために淡い期待を抱いている。
秘書ナタリーに恋をした英国首相デビッド(ヒュー・グラント)、義理の息子サムとの関係に悩む父親ダニエル(リーアム・ニーソン)、新進画家のマークは親友と結婚したジュリエット(キーラ・ナイトレイ)に密かな恋心を抱き、傷心の作家ジェイミー(コリン・ファース)は言葉が通じないポルトガル人のメイドに惹かれていく。
夫ハリー(アラン・リックマン)の浮気に気付きながらも何事もないかのように振る舞う妻カレン(エマ・トンプソン)、新曲のクリスマスソングに起死回生を賭ける元ロックスタービリー(ビル・ナイ)――。
聖なる夜に起きる様々な人々の奇跡のような”愛”についての物語。
=====ここまで。
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クリスマス映画の代名詞にもなっている感のある本作ですが、公開は2004年と、思ったより最近ですね。私の中では、90年代の映画という印象でした。……いや、「フォー・ウェディング」とごっちゃになっているだけかも、、、。
そんなわけで、ほとんど初見みたいなもんだったのですが、このほどリバイバル上映されたデジタルリマスター版を初めてスクリーンで見ました。
◆数で勝負の“坂系アイドル”的映画。
本作はたくさん(wikiによれば9コor10コ)のエピソードが同時並行で描かれている。で、1コずつのエピをよく見ると、正直言って陳腐でダサいんだが、これを手際よく捌いているところが素晴らしい。というか、本作の見るべきところは、ほとんどこの1点に尽きる。
人気俳優を贅沢に配し、クリスマスというこれ以上ないスパイスを舞台設定に加え、さらに小洒落た演出でもって見せることで、普通の素材でも、それっぽいお店でそれっぽく盛り付けられて出されると美味しく感じる料理と同じなんじゃないかね。
見終わった後、とりあえずは楽しい気分になれるわけだから、それでこの映画の制作目的は達せられている。
陳腐でダサいなんて!と本作をお好きな方に怒られそうだが、不倫・浮気、親友の恋人に片想い、友情から恋愛へ発展、一目惚れ、、、等々、どれも恋愛モノのとしては手垢の付いたネタばかりで、もう、海千山千の世代には通用しないんだな、これらは。
中でもサイアクだったのは、キーラ演ずるジュリエットとマークのエピ。ジュリエットはマークの親友の新妻なんだが、実は、マークは親友の恋人ジュリエットをずっと想っていた、、、っての。いや、それだけならまだ良かったんだが、イヴの夜にマークは、(クサ過ぎる)愛の文句を書き連ねたフリップを何枚も用意してきて、玄関先でジュリエットにそれを見せて想いを打ち明けるという、小学生みたいなオチにKOされて30秒くらい気持ち悪くなりました。
よくこんな恥ずかしいシーン考えたよなぁ、、、。前振りでシナリオを褒めたのにアレだけど、このシーンだけはどうにもこうにもいただけない。
◆本当にそこに愛はあるのか!?
凡エピ乱立の中で、良かったエピは2つ。
1つは、ビル・ナイ演ずる冴えないロック歌手が、ヘンな歌を歌ってそれがヒットしてしまい、長年ぶっ飛びキャラの彼を支えて来たマネージャーとの友情を確認し合うというもの。ビル・ナイのKYで人を喰った様なキャラが、役のビリー・マックというキャラに実に合っていた。あの下手くそな歌も面白かったし。
もう1つは、ローラ・リニー演ずるサラと、サラがひそかに思いを寄せていたイケメン・カールとの恋物語。カールもサラのことを好きで、2人はようやく結ばれる!というときに、それをぶち壊す出来事が、、、。
サラには精神疾患を持つ弟がいて、その弟から度々時間も場所もお構いなしに電話がかかって来るのだ。サラはどうしてもそれを無視できない。ベッドインして2度も邪魔されたら、そら、もうそんな気分じゃなくなるよね、お互いに。
私は本作を見る前に、前回の記事に書いた「どうすればよかったか?」を見ていたので、余計にそう感じたのかも知れないが、サラには幸せになって欲しかった。あの時は雰囲気ぶち壊しでダメになっても、カールも本当にサラが好きなら、そんなサラと上手く付き合っていく方法を探って欲しかった。
だから、あのままサラが弟とハグしてイヴを過ごしてハッピー♪みたいなエピの終い方にはガッカリだった。ああいう人こそ、弟の姉としてではなく、一人の女性としての幸せを提示する映画にして欲しいよね、“Love Actually”なんてタイトルつけてんだからサ。
ま、所詮、そういう底の浅い映画なんだから、仕方ないんでしょうけど。
◆アラン・リックマンとか、、、
底の浅い映画だけど、アメリカ映画のそれみたいに、下品で軽薄ではなく、そこはさすがイギリス映画、皮肉やユーモアも交えていたのは面白かった。特に、アメリカ大統領の描き方は、なかなかエッジが効いていた。ヒュー・グラントの容姿だから印象がソフトになっているだけで、実際の政治家がアレをやったら、高い確率で国際問題になるだろうね。ブレアに対する当てつけもあったのか、、、。
あと、いろんなお部屋のインテリアがステキだった。特に、首相官邸内。ゴテゴテしていないのに、豪華で品があって知的。そら、首相官邸なんだから当たり前かも知らんが。
そして、20年前の映画だけあって、皆さん、まだまだお若かった。
アラン・リックマン、本作の続編が制作されたときには既に亡くなっていて、夫婦を演じたエマ・トンプソンはとても参加できる心境じゃないと辞退したとか。そのエマが脚本を手掛けた「いつか晴れた日に」でのアラン・リックマンがとても素敵だったのを思い出して、何だか哀しかった。声がステキだよなぁ、、、とか。また「いつか晴れた日に」を見てみようかな。
コリン演ずるジェイミーは、1年後には離婚していると思う。
大晦日!さよなら2024年!
アブアク、楽しいフィールグッドな映画!ユーモアもイギリスらしくシニカルで品があるところが好きです。豪華キャストも!
私もあのフリップのシーン、すごい気持ち悪かったです!フリップの使用後が気になります。ゴミ?片想いの相手が親友(旦那のほう)だったらよかったのに。きっと切なくてホロ苦いエピソードになったことでしょう。とことん腐な私(^^♪キーラの役も何かイヤな感じでした。いい人な私を嫌うとかありえない!どういうことか説明して!みたいにズカズカ乗り込んでくるところが独りよがりで無神経。
イギリスの家のインテリア、私も好き!首相官邸も素敵でしたね。
今年も仲良くしていただき、本当にありがとうございました!来年もよろしくお願いいたします!よいお年を!🐍
「片想いの相手が親友(旦那のほう)だったらよかったのに」って、私も実はそう思って見てました。
そしたらド直球で、ドン引き(*_*)
やはりこの20年で、だいぶ社会の空気変わったんですね。今なら絶対ダンナの方に横恋慕って展開のはず。
この後は、紅白鑑賞ですか?
今年もたくさんコメントいただきありがとうございました♪
来年もよろしくお願いします(^^)